勝間式「利益の方程式」 ─商売は粉もの屋に学べ!─

著者 :
  • 東洋経済新報社
3.42
  • (63)
  • (141)
  • (287)
  • (33)
  • (6)
本棚登録 : 1353
感想 : 164
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492556061

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 売上げよりも利益を意識してビジネスをする必要がある、と前置きした上で、勝間式「万能利益の方程式」

    利益=(顧客当単価-顧客当獲得コスト-顧客当原価)×顧客数

    を掲げて、方程式中の各要素ごとにどうやって改善していくのか、ということを説明しています。その構成はMECEのお手本です。

    さすがベストセラー作家、わかりやすいです。

  • 酒井 穣さんの「 あたらしい戦略の教科書」 で、この本が紹介されていたので読んでみた。

    売上至上主義の日本人。
    しかし、これからの経済環境下では、売上ではなく利益を出すことを意識していく必要に迫られる。
    では、どうやって利益を「意識」して、実際に利益をあげていくのか?
    典型的なのは、固定費と変動費を分解して損益分岐点を出す方法があるけど、実際には使いにくい部分がある。

    ・・・そこで登場するのが、勝間式「万能利益の方程式」。
    これは、利益を下記の4要素に分解して、各要素間のバランスを取りながら最終的な利益を高めていく方法だ。

    利益=
    (顧客あたり単価ー顧客あたり獲得コストー顧客あたり原価)×顧客数

    式だけ見ると、著者お得意の会計系のお話かと思うけど、実際には、本著は、販売(セールス)・マーケティングにカテゴリされる本だ。
    会計から派生しているんだろうけど、著者はこういうエリアも得意だったのか、とちょっと意外だった。

    こういう内容を高校生か大学生あたりで教えてくれるといいんだけどなぁ。
    (私も習いたかった)
    今後はそういう塾や学校も出てくるも。

    【読書メモ:本文から引用させていただいています】
    ・ 多くの企業が利益をだせているのは、「他社が追いつくまでの時間の余裕を生かしているだけ」

    ・ 新興企業の中で、伸びる企業を見極めるには、その会社がどのくらい原価に気を遣っているのかをチェックしていた。原価管理をしっかりと行うことができている会社は業績の当たりはずれが少ない。

    ・ コンプレックス市場:ここには、顧客が高い価値を感じ、場合によっては全財産を投げ出しても構わないという予算枠を用意するため、高い単価を得ることができる。薄毛、肥満、英語、出世、恋人探し、金儲け、子どもへの教育など。

    ・ 本来、ロイヤリティが低く、顧客単価の高い顧客を大事にしなくてはならないが、ロイヤリティが高く、顧客単価が低い顧客を大事にしてしまいがち。

    ・ 食べ物やさんの食材コストは通常、廃棄込みで、売価の35-45%の範囲に設定されることが多い。それ以上に安くすると、顧客が味の違いを感じ取って他店に流れてしまうから。

    ・ とくにベンチャー企業に多いが、ちょっとした経費についてはすごくケチなのに、事業拡大に伴って意外と適当な面接で新しい社員をどんどん雇う経営者がいる。その費用は、アウトソースやITなど、本当に変動費化できないのか、少なくともビジネスモデルが固まるまでは慎重に対応すべき。(→ あるある・・・ )

  • 抜群に面白いです。
    今年(今年度)いろいろな本を読んで、たぶん100冊以上は読みましたが、
    5本の指に入るくらい面白い本です。

    内容は経済的な話で、企業が利益をあげるためには
    どうしたらいいのかということが書いてあります。

    自分も別に経営者でもマネージャーでもありませんが、
    こうやって自分の会社も儲けているのか、と知るだけでも
    とてもためになると思います。

    実際に企業で働いていない人には実感わきにくいかもしれませんが
    それでも読んでみると発見があると思います。

    最後の内容は何も書かない予定でしたが、
    今不況で会社はこういうことをしているのかと知ることができ、
    同時に確かにこういう人が多いな、と感じた一文を
    書いておきたいと思います。

    【内容】

    ~人を雇って余剰人員が出たりするとやっかいなことに、多くの人は暇だと耐えられないので、顧客の価値にならない仕事を勝手に自己増殖的に作っていってしまうのです。

    ~したがって、原価管理の中で最もきくものを1つだけあげろと言われたら、
    『なるべく人を少なくすること』
    に尽きると思います。

    ~人はやや少なめくらいの方が、一人ひとりがストレッチするし、
    能力も伸びやすいのです。

  • 勝間さんの本の中で最高傑作の部類に入ると思う。

    分かりやすい。腹に落ちる。

    商品開発をしている人は読むべき。

  • タイトルの方程式は
    利益=(顧客当たり単価-顧客当たり獲得コスト-顧客当たり原価)*顧客数

    利益を因数分解して解説していてわかりやすかった。

  • 勝間さんの本の中で、比較的、経営寄りの本を選んで購入した。

    結局は、これも私には合わなかった。
    なぜ、このような方程式で利益を表現しなくてはいけないかが、最後まで納得できなかった。
    そのような表現もあるだろうが、他の表現も幾多とある。なぜ、そのような表現が他の表現よりも優れているのかがわからなかった。

  • 利益を上げることは企業にとって必要なだけでなく、私たちが人間らしく生きるために必要な考え方。
    5000万人ユーザがいるドコモが毎月100円値下げしたら、600億円の企業価値が失われる。
    成功というのは成功するまで、仮説→実行→検証。

  • ● 多くの企業が利益を出せているのは、「他社が追いつくまでの時間の余裕を生かしているだけ」なのです。これを「時間のアービトラージ(裁定)」と呼びます。

    ● 利益=(顧客当たり単価−顧客当たり獲得コスト−顧客当たり原価)×顧客数

    ● いつも思うのですが、成功というのは、成功するまで仮説→実行→検証を繰り返すことではないかと思います。

    ● 価格は高くてもいいんだよ。なぜなら、価格が高いほど、顧客はいいものを買ったと満足するからね。

    ● マーケティングでは、最初は顧客単価が高い層にまず少数の、高い商品を売って、そのお金で最初の開発費や販売費を回収した後に、徐々に顧客単価を下げた商品を販売し、より広い顧客層にアクセスしながら、残りの利益を回収するという方法をとります。

    ● 一番わかりやすい聞き方は「この商品(サービス)を友人や知り合いに薦めますか」という表現です。そこでイエスというものは本物の満足度であり、そうでないものについてはいつでも、機会があればスイッチされると認識していた方がいいと考えます。

    ● ブックオフの立地で大事なことはその立地で「どれだけの人が買ってくれるか」ではなく、「どれだけの人が売ってくれるか」であるということでした。

    ● 戦略のない値下げは悪である。

  • 購入:藤本(6/30) 返却(7/18)
    「売上」ではなく「利益」で管理しなくてはならない。という、今の内の会社にとって必要なテーマだと思い購入しました。が、どちらかというとサロンさんの目線で読んだほうが役に立ちます。MSメンバー、もちろんそれ以外でも興味ある人は読んでください。
    貸出:中山(2008.7.24)返却(2008.8.16)
    情熱大陸に勝間さんが出てはるのを見て、読んでみました。以外に読みやすく、わかりやすかったです。ただ書かれていることを具体的にイメージするのは難しかったです。
    貸出:松木
    このくらいは知っていて当然という内容でした。
    事例に関しても主観的な事(自分の書いた本等)で
    具体性に欠けていた。
    戦略の立案も一環性に欠けていて、鵜呑みにしてやってもあまり効果がないと思います。
    星1つ
    貸出:岡田(2008.8.22)返却(2008.9.5)
    ↑さすがプロセッサー松木氏。僕は、聞いたことがあることばかりではありましたが、あまり理解できていないことばかりでしたので、少しは理解を深めれたかなと思います。
    貸出:下司(2008.12.23)返却(2008.12.29)
    「儲からない仕事を辞めること」とどうどうと書いてあります。もっとも利益率が低い業種に「流通」と書いてあります。
    儲かる仕事を創出したいです。
    貸出:馬場(2009.6.6)返却(2009.6.22)
    ノウハウ本というよりマーケティングの本です。事業を考える上では基礎的な概念が書かていると思いますが、こういったことを知っておいた上で、必要な部分を自分の事業にどう応用を効かすか意識しておきたいと思います。ちなみに、サブタイトルに「商売は粉もの屋に学べ!」と書いてある割には、粉もの屋のクダリがメチャクチャ少なかったです。
    貸出:宇都宮(2011.1.29)

  • 勝間さんシリーズ★
    読みやすく分かりやすいので大好きです。

全164件中 91 - 100件を表示

著者プロフィール

東京都生まれ。経済評論家(兼公認会計士)。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。
当時最年少の19歳で会計士補の資格を取得した後、21歳で長女を出産。在学中から監査法人に勤めるが、ワーキングマザーとしての働きにくさから外資系企業に転職。以後、外資系数社を経て、経済評論家として独立。労働生産性の改善などが得意分野。
男女共同参画会議「仕事と生活の調和に関する専門調査会」専門委員。ワーキングマザーのための無料会員制ウェブサイト「ムギ畑」(http://www.mugi.com)を主宰。3女の母。
著書に『インディでいこう!』『猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?』(共著)『無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法』『無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法』(以上、ディスカヴァー)、『マッキンゼー組織の進化』(ダイヤモンド社、共著)などがある。

「2007年 『ワーク・ライフ・バランス手帳2008』 で使われていた紹介文から引用しています。」

勝間和代の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×