- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532168162
作品紹介・あらすじ
学歴も社会的基盤もない。仕事は自分でつくらなければならない。独学の建築家が大阪から、世界に闘いを挑んだ。気力、集中力、目的意識、強い思いが、自らに課したハードルを越えさせる。縮む日本人を叱咤する、異色の半生記。
感想・レビュー・書評
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職場の先輩のススメにより読了。
思ったよりも"昭和の男"感はあるが、独学で建築を学び切ってしまう熱量が凄い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大学に通わずに1級建築士になった安藤さんの仕事への熱意がすごいとおもった。人に言われたことを吸収し、活かす。有名な方がたくさん出てきて、全ての出会いが意味のあることだったと感じさせる。
依頼されてない仕事でも、自ら図面を描き、売り込む。今みたいにネットのない社会で学歴も資格もない状態で、それしか方法がなかったのかもしれないが、自分がフリーランスになったら、仕事は与えられるものではなく取りに行くものだと思い出したい。
書籍の中でたびたび出てくる「今の若者は」は、私は嫌いな言葉。大人たちが作った環境で子供は育つのに、まるで子どもが悪いかのように言う。
4年前に行った直島で安藤さんの公演を運良く聴くことができ、たくさん刺激をもらった。アートは私の心を豊かにしてくれて、あの時の瀬戸内国際芸術祭の思い出は一生の宝物である。直島に行く前から、安藤さんのことは名前だけは知っていたけど、実際に建築物に触れてみて更に凄さを知った。病気になってもなお、仕事を続け、もし自分が死んだとしてもスタッフの方々へ5年分の給与が支払われるシステムを作られている。公演を聞いてから、政治の世界に興味を持つきっかけをくれた。
安藤さんが願っているように、日本がより良い未来になるように、私にも何かできることはないかなと考えるようになった。
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今まで安藤建築は知っていたものの、人となりは知らなかったため、イメージが覆りました。
すごく情熱を感じました。それは建築に対してだけでなく、世の中に対しても。
情熱だけでなく、しっかりと地に足のついた感性と仕事の仕方にも感心しました。
それも生い立ちを知って納得しました。
現代の子供に対する警鐘も、子供のいる身としてはすごく共感しました。 -
著者が独学で建築を学んだ事を本書で初めて知った。そして建築の情熱や資格合格の決意の硬さと実行力に感動した。
そんな著者だからこそ持てるのであろう哲学にも感銘を受けた。
以下flierよりその部分を一部抜粋する。
■flier要約抜粋
【著者の哲学
1969年、著者は事務所を開いた。その頃から今も変わらないルールがある。ものを大事にしてほしいから、製図道具や筆記具、パソコンなどを全てスタッフもちにするのだ。それから、どんなプロジェクトも自分とスタッフの一対一で進める。入所してすぐのスタッフでも、住宅ひとつを担当させる。最初から最後まで経験すれば、生活に掛かるすべての建築要素や、スケジュール、コスト、現場への指示などあらゆることを学べるからだ。
「技術が進歩しても、仕事は人と人との生身の対話で進められるべきもの」だ。事務所は、ローテク主義、生の対話、直接のやり取りを基本理念にしている。
「仕事は判断力と実行力がすべて」だ。 詰め込み型の教育の中ではそれを養えない。様々な芸術分野のことに自分から興味を持ち、積極的に学ぼうとする。そして、 自然の中で精一杯遊びながら得た経験が、決断する力と実行する力を育むのだ。】
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ジャンル:リベラルアーツ
出版社:日本経済新聞出版
定価:2,145円(税込)
出版日:2022年08月09日
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安藤忠雄(あんどう ただお)
1941年大阪生まれ。独学で建築を学び、69年安藤忠雄建築研究所を設立。79年「住吉の長屋」で日本建築学会賞。代表作に「光の教会」「地中美術館」「ブルス・ドゥ・コメルス」など。91年ニューヨーク近代美術館、93年パリのポンピドー・センターで個展。イエール大学、コロンビア大学、ハーバード大学の客員教授を務め、97年東京大学教授(03年名誉教授)。93年日本芸術院賞、95年ブリッカー賞、2005年国際建築家連合(UIA)ゴールドメダルなど受賞多数。 10年文化勲章。15年イタリアの星勲章 グランデ・ウフィチャーレ章。21年、フランス政府からレジオン・ドヌール勲章コマンドゥールを日本人建築家として初めて受勲した。
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flier要約
https://www.flierinc.com/summary/3159 -
自分が勤める会社が主催したイベントにて安藤先生に講演を頂きました。その会場内にて紀伊國屋様のご協力で安藤先生の著書や写真集を販売することとし、その場で購入した本に安藤先生にサインを頂けるという催しをした。その時に本書を購入した。(主催者側だが並んで買った)安藤先生の講演を聞いているとほんとに勇気づけられます。御歳80歳になるのに、あれほどのパワーに溢れている。もっと知りたいと思い本書を買った。もちろんサイン欲しさもあった。
読んで改めて安藤忠雄先生の凄さに脱帽です。
決断力、行動力、執念、覚悟、最も凄いと思うのは自然と広がっていくような人脈。そこにはもちろん安藤先生の建築物の魅力はあるからなのでしょうが、それだけではなく、先生のお人柄、人間力が色々な業界の人々を引き寄せているのではと思います。
大阪の事、日本の事、世界の事を真剣に考え、色々なボランティア、植樹、募金などの活動をされている。しかもその活動には必ず予想を上回る数の賛同が得られる。それも安藤先生の人間力だと思います。 -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99378069 -
転職に迷うなか読んでみた。
この本を読んで、自立した個人になろうと決意した。
10年後を考えて行動する。 -
創造者は色んなことを沢山考えるのだと分かった。
それを整理を実行していくことが大切だ。
何度負けても打たれ強く生きていこうと決意した。 -
2021/06/28 「武内陶子のごご カフェ」
陶芸家・黒田泰蔵さんの5坪のギャラリー
実現のために戦う
信念があれば説得出来る
徹底的に勉強すると信念ができる
自分の信念がない所に相手が説得される事はない
難しいー勉強するー信念が出来るー面白いー感動する
難しいのを選ぶこと
リモートでは分かりにくいけど
想像を膨らませる事が出来る
本を読む事も同じ -
ブレない人間性が伝わってくる率直な言葉選び、でもそこには建築の仕事、関わる人々、環境などさまざまなものへの愛がある。
経験を元に語られた様々な言葉は、今の世の中に失われたものを気づかせてくれる。
ある仕事を通して「規制の枠組みにとらわれず、境界を越えてあきらめずに対話をすることの重要性を改めて知った」と語っている。
対話が疎かになっている今の世の中だからこそ、あきらめずに対話していくことを大切にしたい。