- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532195168
作品紹介・あらすじ
かたや単品大量販売のSPA(製造小売)、かたや多品種少量の仕入れ型-。我が国流通業で圧倒的な勝ち組として君臨するユニクロ、しまむらの経営を徹底比較。流通コンサルタントが綿密な取材をもとに、両社の対極的な経営スタイル、成長戦略を分析、日本発小売りスタンダードの魅力に迫る。
感想・レビュー・書評
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デカく張るユニクロと堅実堅調なしまむらの対比構造。わかりやすいユニクロはともかく、しまむらの物流への食い込み方、徹底的なコスト削減の話は面白く、分量は足りないが興味は深まる。データはそこそこ載ってる方だが、感情的に持論を展開する筆者の論調が恣意的で好みではない。他の人のしまむら本を加えて読みたい。
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ユニクロとしまむらの経営戦略を対比していくお話。ブレない軸がやっぱり大事なんだなぁって。しまむらが10倍カッコよく見えるようになる本。
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2006年出版 10年前のユニクロとしまむらを描いた著書。
10年後の現在、両社の業績は全く違う考えの下に、思惑通りに推移している。
特にユニクロは、この時から柳井会長が1兆円企業を目指す、と言っていて実際に2014年に達成をしている。
また現在、盛んに叫ばれているIoTの概念を当時から予測していたのは本当に先見の明を持っていると感じました。
先を読んで、戦略を立てる。
経営の原理原則を最も真摯に実行しているから今の姿があるのだと感心しました。 -
アパレル業界でのユニクロとしまむらの対比と経営戦略の違いとか。
本当に対比的に違うんだなってのが面白い。
同じアパレルなのにある意味競合しない理由がわかる。 -
いろんな点でユニクロとしまむらが対照的な企業であるという主張が面白い。
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アパレル業界において、戦略の歴史の一つとして読むには良いかもしれませんね。
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(推薦者コメント)
ユニクロとしまむら、どちらも有名な「安い服屋」であるが、それぞれの戦略は違う。アパレル業界の経営の形を見たい人へ。 -
デフレの時代に増収増益を突き進むユニクロとしまむら。
それぞれの経営戦略や手法を比較・分析していく。
アパレル以外でも参考になることが沢山あり、面白い一冊だった。 -
本書は2006年に書かれたものですが、ユニクロ、しまむらは今もアパレル業界のみならず小売業界を牽引する企業です。先日の日経MJで発表された小売企業動向を見ても明らか。そのユニクロとしまむらは他のアパレル企業と何が違うのか?回答はものすごく単純で「顧客志向」と「市場読解力」だそうです。単純で当然のことですが、両社はその徹底ぶりがすごい。商品開発、物流、店舗経営、人材開発まで、「顧客志向」と「市場読解力」をベースとした独自の戦略を論理的に組み立て、実践し、貫いているんですよね。企業戦略とはどうあるべきか、とても勉強になる1冊です。多少情報は古いですが、今でも読む価値はあります。
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アパレルのビジネスモデルとして近年取り上げられる2社を比較するようにみせているが、全く仕様が違うため、比較というよりもそれぞれを検証する内容。
たくさん売って、出費を減らす。このどちらに力を入れているかが2社の特徴で、その両方をとれるのがプライベートブランドになる。
ただ、両者ともによく知られた経営者しか見えず、会社を構成している人が見えない。見える必要もないし、大企業はどこもそうなのかもしれないけど、大量生産、大量販売、大量消費になればなるほど、作り手の顔も着ている人の顔もぼんやりとしか見えてこない。
もちろん、他のアパレルも同様のビジネスを展開するのが増えていることは認識しているし、ビジネスととして成功していることは素晴らしいと思うし、提供しているもの、受け入れられていることも否定もしない。
がしかし、世界のいろいろな地域の色とりどりの民族衣装がその風土や積み重ねた歴史から生まれた機能服なのであれば、この2社の作る服は、今の日本を表現する民族衣装のようなものなのだろうと思うと少し寂しい。(現状非日常的になってしまった和服礼賛ではないけど)
たかがファッション、されどファッション。大好きだからこそ作る人、紹介する人、売る人、買う人の顔がわかる、ビジネスとは別にそんな世界が少しでも残って欲しいと強く思う。