ワークショップ・デザイン: 知をつむぐ対話の場づくり

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532314033

感想・レビュー・書評

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  • 基本事項がおさえられていて良いと思います。(み)

  • 「その会の"狙い"は何か?」

    『ワークショップ・デザイン』読み終わり



    「キミって、なんで読書会やってんの?」

    マイミクさんからのこの問いに対して私は考えました。

    私の読書会「出会いを楽しむ読書会」の狙いは、

    本に対する着眼点とか、その人の話を通して、様々な価値観に出会ってほしいというものです。

    でも、それだけじゃなくて、価値観を共有できる友人とか、互いに尊敬し合えるような人間関係ができるともっといい。


    読書会、もとい"会"の狙いの話はその日の夜の、朝活主催者さんとの夜カフェでも話題に。

    その人はあることで悩んでいるよう。曰く、

    「今の朝活って、参加して視野は広がるけど、それを具体的なアクションに落とし込むところまで持っていくものってなかなかない気がする」。

    なるほど、確かに、以前私が陽一さんに指摘されたように、知識を入れて終わり、気づきを得て終わり、なものが少なからずあるのかもしれません。端的にいえば、「手段の目的化」が疑われるわけです。

    その時、ちょうど、新しい読書会を企画しようとしていた私は、「視野を広げるだけでなく、それを日常へフィードバックする」という狙いで、その人と企画を考えてみました。

    その過程で、私が"読書会"にこだわるあまりに発想の視野が狭まっていることを指摘されました。私自身も、「手段の目的化」の罠にはまっていたのかもしれません。

    会のいい所とは何かと考えれば、そこに様々な価値観が集まること。

    それを、先ほど挙げた狙いに沿うように構築すると・・・

    主ななアクティビティとしては2つ。

    1つは、「悩みをシェアし、解決へのきっかけを与える」。
    各々が"やりたいこと"や、"成りたい自分"への障害となる悩みを持ちより、みんなにシェアし、みんながこれまで培ってきた多様な価値観を元に解決策を考え、提案する。もちろん、本や映画の紹介でもいい。でもそれ以上に、その人が人生の中で味わった経験を通して、"自分の言葉"で語ってくれるともっといい。
    これの狙いは、これまでにない価値観との出会いを通して、これまで見えなかった解決への糸口が見つけることです。

    もう1つは、「与えられたアドバイスを通して、自分なりにフィードバックしてみたことをシェアする」。
    知識を入れて終わり、気づきを得て終わり、ではなくて、アドバイスを通して、また、アドバイスされたことがきっかけとなって、自分なりにやり始めたアクションや、そのアクションを通して変わったこと等をシェアします。これの狙いは、もちろん現実へのフィードバックを互いにモニタリングすることはもちろん、互いの成長を見て刺激を受け会うことです。

    来週テストして、行けそうだったら来月から始めます。


    まとめます。
    今回得た気づきは2つ。

    ・気付きや知識は、現実をよりよくする"手段"にすぎない。

    ・だから、それをシェアする会であれば、現実へのフィードバックまで狙いに入れる。シェアで終わるような「手段の目的化」はよろしくない。


    これらの気付きをこうフィードバックしました。

    ・悩みの解決&フィードバックのシェアを狙いとした企画をやる。



    P.S.
    「出会いを楽しむ読書会」について。
    正直、やっていることをみると、「その狙いを達成するために"読書会"である必要はあるのか?」という指摘が出てきます。
    ただ、交流会とかホームパーティーとか行ってみて思いましたが、なんの接点もないまま人間関係を作るのはかなり難しいです。
    だから、"本"という媒介を通して…と言うことになるのですが、それはそれで出会う人間の幅を狭めることにもつながってしまう。
    いずれにせよ、見直すにはまだ早いので、もう少ししてからまた考えようかなと。

    やはり、
    「どういう人に来てほしいのか」ということを考えなければダメですね。

    新企画で考えると、「今、ちょっと悩みを抱えている人」、「誰かのために何かしたい人」とかになるし、
    「出会いを楽しむ読書会」だと、「新しい出会いをしたい人」になる。

    主催者として、狙いと呼びたい人を意識するのはもちろん、そこに来ている人々が何を求めているのかも注視していきます。

  • 「会議進行役の者が一方的に話し続ける」ようなレクチャー型の退屈な会議ではなく、出席者が主体的なグループワークや共同作業を通じてワクワクするような話し合いを実現する参加型の会議、それがワークショップであり、本書は生産的なワークショップを開催するための知識やノウハウを紹介している。付録のアクティビティカードはネタに困りがちなアイスブレーキングやアイデア出しのためのゲームが100以上載っているので、使い勝手が良さそう。/ いながき

  • 指導案に「~について周りの人と話し合わせる。」と書くのは簡単だし、ついやりがちだけれど、ただ「話し合って」といっても、有意義な話し合いになることはなかなか難しいのではないだろうか。この本は、授業づくりの際に応用できると思う。

  • 巻末のアクティビティカードが便利そう。買っても良いかな。

    本文はワークショップを行う上で必要な情報を網羅しており,体系的にまとめているので入門としては最適な本であろう。

  • これはとてもいい!校内研修でワークショップを企画した時に読み込んだ。とても参考になる本。

  • これは良い本! タイトル通りワークショップのデザイン方法について体系的・網羅的に解説していて、「アイスブレイクして何やら体験して話し合って振り返ればワークショップ?」のような甘い認識の人(←自戒)は目からウロコ必至。「ワークショップって何?」という基本から説明してくれる前半部分から始まり、ワークショップってこうやって作り込んでデザインしていくんだ!と実践的な後半部まで、アンコのつまった一冊です。一読して終わりじゃなくて、ワークショップを主催する度に読んで消化する価値のある本。

    本音を言うと、ワークショップの主催者だけでなく参加者もこの本を読めばいいと思う。主催者視点を持てば、一参加者としての自分の発言や質問でも、豊かなワークショップを一緒に作っていくことができるから。

    実は2日後に職場で某体験講座の講師を務めるんだけど、一ヶ月前の自分にいま猛烈に推薦したい本。出会うのが遅かったけど、読まずにすませるよりはよほど良かった。★5つはそのタイミングも込みで、twitterで教えてくれた方に感謝! 

  • ワークショップ設計・運営のハウツー大全みたいな。

    さすが第一人者の堀公俊氏が書いているだけあって、
    非常に網羅的かつ分かりやすいです。
    日頃よくワークショップを運営する立場にある人、
    初めてワークショップをデザインする人は、
    手元に欲しいですね。
    ただあんまり関係ない人がいきなり読むのはつらいかも笑

    うちは大変参考にさせていただきましたよ。

  •  「ワークショップ」のイロハから、実践的なテクニックまで網羅されている。
     メインの活動であるアクティビティが、さわりだけだが100近く紹介されているので、自分が使えそうなものを、さらにWebで調べる、という使い方になるのだろう。
     個人的には、熟達編にあった「テーマの問いかけ方」の例が参考になった。

  • 使えます。

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著者プロフィール

組織コンサルタント、日本ファシリテーション協会フェロー。大阪大学客員教授(テクノロジーデザイン論)。
1960年神戸市生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。ミノルタにて製品開発や営業企画、経営企画に従事したのち独立。2003年に日本ファシリテーション協会を有志とともに設立し、初代会長に就任。組織変革、企業合併、教育研修、NPOなど多彩な分野でファシリテーション活動を展開している。ロジカルかつハートウォーミングなファシリテーションに定評がある。

「2022年 『ファシリテーション・グラフィック[新版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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