オオカミと生きる 新装版

  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560040782

作品紹介・あらすじ

3種類5つの群れのオオカミのボスとなり、その生態・心理・順位争い・イヌとの違いなどを活写する驚異の記録。

感想・レビュー・書評

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  • 様々な猛獣を飼育し彼らと友達になったという著者が、群れの一員としてオオカミと生活を共にした、活動と観察の記録です。自らが「超位オオカミ」としてオオカミの群れの頂点に君臨しながら、彼らの生態と社会のルールを肌で感じた体験が鮮明に記されています。オオカミに魅せられ、危険を犯しながらも彼らに寄り添う著者の情熱に圧倒されます。

  • いくつもの狼の群れを作り、そのすべての群れの超位アルファとして生活する著者。猛獣に興味を持ち、動物園の猛獣使いから軍を率いマスコットにキツネやクマを飼い、休みの日は未開の部族に会いに行っていたが、オオカミと暮らすことでその生活はオオカミ中心となり、オオカミ的な生き方をこれからも続けるという。
    それぞれの群れに行くときはそれぞれの匂いのしみついた同じ服を着る必要がある。そうでないと攻撃を受けるとのこと。抑えるべき局面でオオカミの顎に拳や蹴りを食らわせることで超位アルファの地位を保ってきた。それができるからすごい…。
    挨拶のキスがかわいい!遠吠えでみんな戻ってくるっていうのもかわいい。しかし乱暴な生き物だし、決して飼える生き物ではないとよくわかる。また個体によって性格がかなり違う。アルファになれるものとなれないものがいる。イヌとも一緒に育てて比べているし、種類の違う狼もかなり違う。
    人間が愛玩するために猛獣の爪や牙を抜いてしまったり、餌に薬物やアルコールを混ぜお金のために飼う、そういうことがされている、という報道には心が痛みます。私たちの無知が動物を残虐に扱ってしまうことを肝に銘じます。

  • この本は,人間として生を受けながらも,2本足の超位オオカミとして5つの群れを制したヴェルナーフロイントさんによる超絶の大記録です.

    彼は狼を飼い慣らしたわけではありません.
    自らが狼そのものとなって,研究を重ねていったのです.
    狼と遠吠えを上げ,激しい挨拶を交わし,順位闘争をそばで見届け,狼と共に眠る毎日….

    寒くないの?暑くないの?怖くないの?噛み殺されないの?食中毒などの感染症にならないの?

    色んな疑問がわいてくるでしょう…

    でも大丈夫.彼は紛れもなく2本足の狼ですので.

    動物園の飼育係では動物とのコミュニケーション力を,連合軍国防ではサバイバルナイフ1本で生き抜く力を,そして未開地民族探検では,どんなピンチも動物的方法で切り抜ける術を身につけました.

    彼の経歴はいまこうして,狼として生きるための試練だったとも言えます.

    この本は,狼の生態や習性を知れるだけではありません.
    人間の能力に限界はないことと,どんな経験も何かに役立つときがくることを教えてくれます.

    最近自信がない,もやもやする,体が疲れやすい…などの悩みを持っている方!
    まだきっとやれる.

    この本をぜひ手にとってみてください.

    本を通じてフロイントさんからみなぎる野生のパワーが得られますよ.

  • オオカミとともに暮らす、「二本足のオオカミ」の驚異的な活動の記録。
    著者は昼夜完全にオオカミになりきることで、生態、心理、順位争い等を明らかにする。ヒト社会では理性で隠されている動物の本性。
    著者がオオカミと共に生肉にかぶりつく写真は衝撃。。

    2010.11.11読了

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