- Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560046531
感想・レビュー・書評
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原油漏れの海に入ってしまい飛べなくなったカモメのケンガーが太った黒猫のゾルバに卵を託し死んでしまう。
ゾルバは孵化させ育てて最後に飛ぶことを教える。猫の仲間たちや人間に助けられて。
短いお話だったのであっという間に読んでしまいました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ゾルバがとっても素敵な猫ちゃんだった。
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う~~~ん
期待し過ぎたかな -
違うものを受け入れて愛することの素晴らしさを知りました。
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猫の優しさと異種間の意思疎通
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NHK FM 青春アドベンチャー「カモメに飛ぶことを教えた猫(全5回)」の原作
http://www.nhk.or.jp/audio/html_se/se2015005.html -
可愛らしいお伽話と言った感じ。好感がもてた
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依岡隆児先生(総合科学部国際文化コース)ご推薦
ハンブルクの港に黒い雄猫が住んでいました。ある日、原油まみれになった瀕死のカモメが空から落ちてきます。カモメは死に際に卵を生み、雄猫にこの子を育て、飛ぶことを教えてやってほしいと頼みます。名誉にかけてその遺言を守ると決めた雄猫は、それから子育てと飛び方を教えることという難事業に挑みます。
そのカモメは雄猫を「母親」と思ったまま育ちます。やがて一人前になったが、飛ぶことは17回試みて17回失敗。教会の上から放たれてやっと飛ぶことに成功します。その巣立っていく「わが子」を見ながら、雄猫が「飛ぶことができるのは、心の底からそうしたいと願った者が、全力で挑戦したときだけだ」とつぶやきます。本当の自分になるためには、ときに命をかけなくてならないのだという真実をついています。
「ぼくたちはみんな、きみを愛している、(中略)きみのことを猫にしようなどとは一度も考えず、心の底から愛情をそそいできた。ぼくたちはきみを、カモメとして愛しているんだよ」。これもなんと美しいことばでしょう。異なる者同士の共存の寓話として、一読を勧めたい作品です。