カモメに飛ぶことを教えた猫

  • 白水社
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感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560046531

感想・レビュー・書評

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  • 母カモメが事故に合ってしまい朦朧した意識の中、自分が最後に残した『卵』を猫のゾルバに『三つの約束』をと共に託す。
    ゾルバは、仲間達と共に託された小さな命を空高く羽ばたかせる。

  • タイトルとうり猫好きにはたまらない一冊(笑)
    もちろん猫の可愛さだけでなく猫とカモメという異色な2人とそれを見守る猫達。全てが暖かい素敵な作品です。

  • 猫の誇りにかけて。
    交わした約束は必ず守る。
    しかも、一匹の猫が交わした約束は、港のすべての猫の約束でもある。

    猫好きなら、みんな、読むだろう。このおとぎ話。

  •  港町ハンブルクに住む猫のゾルバのもとに、死にかけたカモメが飛んできた。ゾルバはそのカモメと三つの約束をする。「卵は食べない」「ひなが生まれるまで卵のめんどうを見る」そして「ひなに飛ぶことを教えてやる」ということを…。

  • ネタバレあります

    ○概要
     ハンブルクの港に住むゾルバは、自らの世話をしている少年が夏のキャンプに出かけたその日、原油まみれで瀕死のカモメに出会う。
     ゾルバはカモメと、卵を食べず、雛を育て、飛び方を教えるという約束をする。
     一匹の猫が交わした約束は、港中の猫が交わした約束。と、港中の猫たちは協力しあって雛を育て、フォルトゥナータ(幸運な者)という名をつける。
     猫の中で育ったことで、猫になりたいと願うようになっていた彼女だが、嵐の中を飛ぶカモメの話を聞いて空を飛びたいとゾルバ達に伝える。
     百科事典の知識をもとに飛ぶ練習をはじめた彼女が何度も失敗する姿に、ゾルバは猫の世界のタブーを破る許可を願い出る。〈人間のことばを話してはならない〉というタブーを。
     そうして詩人のもとを訪れた彼は、フォルトゥナータが飛ぶ為の助力を求める。
     その夜、詩人と共に教会に忍び込んだゾルバ達は、フォルトゥナータが空を飛ぶ姿を目にするのだった。


    ○感想
     ニシンが食べたい。
     作者はニシンをよく食べてるのかな。もともとは何語なんだろ。
     キャラクターも立ってるし、メッセージもいい。
     そんで、不法侵入な詩人はまあほっとくとしても。飛べたはいいけどカモメとしてやってけるのかフォルトゥナータ…。

  • サラッと読んでしまったけれど、深い話。読書感想文なんかを書くのにはいいのかも。でももし、そうだとしたら一生懸命読まなきゃならないね。

  • 子供のために書かれた、ということを考えればこれでも十分なのかな。あっさり読み終えた。前知識なく読んだので、え?こんな投げっぱなしでいいの??と。あとがきを読んで実はいろいろ深かったということもわかったけど、いつもそれを見た上で肯定的な意見を持つようになるって、やはり刷り込みでしかないかなとも思う。全体としてちょっと単純で、うまくいきすぎではないかと感じた。経過のドタバタをアニメで子供に見せて笑わせる、というくらいが妥当かな。登場人物一人ひとりの意味が全然生きてない気がするし、<異種族間の協調>を人間レベルにまで拡張するのにもちょっと無理があるかと思う。
    でも作者はとても心の優しい人だと思う。
    残念なのは、挿絵が完全にイメージ違いだったこと…。

  • 瀕死のカモメから託された卵を港の猫の名誉にかけて守ると誓った黒猫のゾルバ。
    思想犯として投獄された経験を持つ著者が、自分と異なるものとの愛を描いた作品です。
    猫ってやっぱり物語になりますなあ~(笑)

    フランス語版からの翻訳、ということで、一応業界人のはしくれとしてはなんだか申し訳ないです、はい(笑)

  • 最後に詩人の「いちばんたいせつなこと?」の問いに対して、ゾルバの「飛ぶことができるのは、心の底からそうしたいと願った者が、全力で挑戦しただけだ」の答えは良かった。

  • タイトルに惹かれて買った。
    「カモメのジョナサン」よりもこっちのほうが好き。

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著者プロフィール

1949年、チリ北部のオバージェに生まれる。アナキストであった祖父
の影響をうけて若くして社会主義運動に参加(祖父の話は『パタゴニ
ア・エクスプレス』に詳しい)73年、アジェンデ社会主義政権を倒し
たピノチェト将軍による軍事クーデタの後逮捕され、南部テムーコの
刑務所に入れられる。二年半の服役の後、アムネスティの努力で釈放
される。80年からドイツのハンブルグに居を定め、そこでジャーナリ
スト・作家活動を始める。89年発表の『ラブ・ストーリーを読む老
人』や96年の『カモメに飛ぶことを教えた猫』がヨーロッパ諸国でベ
ストセラーになり、新しい世代のラテンアメリカの作家として注目を
集めている。

「1999年 『センチメンタルな殺し屋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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