探偵稼業は運しだい (PHP文芸文庫)

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569676883

感想・レビュー・書評

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  • 40過ぎて独身、猫と暮らすイギリスの私立探偵ジョー。彼の元に持ち込まれた、高級ゴルフクラブでの不正事件の話です。…といいつつ、メインは事件の謎解きではないような。依頼人のことをいろんな人にしゃべりまくり、情報がもたらされ、苦肉の策で持ち出した話題が結構重要な事になったり、とまさに運だけで探偵をやってるジョーを楽しむ作品ですね。なぜか運が良くて、女性にも恵まれ、それをちゃんと認めてるから笑える。なんの自覚もなく都合のよい展開を作り上げて「これはミステリだ」と宣う作品に見習ってほしい潔さです。貧しい市民の味方・ブッチャーのキャラクターが好きですね。バッサリと斬りながらもジョーが持ってる才能も、自分の非も認める。思想が少々片寄ってるのも使命感のなせるわざということで。

  • 軽く読み飛ばしていける楽しい一冊。
    重さは全く感じないのは、作家自身、この小説書きながら、楽しんでいるのではと思える。
    気持ちが晴れる、楽しいミュージカル映画でも見ているような感じ。

  • レジナルドヒルの持ち味が出ていた。
    面白かった。

  • 依頼が来たことを皆に話してしまう態度は探偵としてどうかな~と思ったのですが、皆の知恵をかりて事件を解決するやり方が珍しく、最終的にまぁ、いいかという気に。

  • 解雇されて私立探偵になったジョー・シックススミス。
    口うるさい伯母に厳しく育てられて、いまだに独身。
    ベリルという恋人はいるのだが、看護師できびきびとして実際的な彼女は、ジョーを手厳しくやりこめ、そうそう思うとおりにはなってくれない。
    人のいい探偵が思いがけない依頼を受けて、右往左往するうちに…

    ある日、依頼に来たのは、YFG(若き金髪の神)とジョーがとっさに思った青年。
    クリスチャン・ポーフィリはお金持ちの御曹司。30になるやならずで、輝かしい金髪で、品があり、人が良さそう。
    ロイヤル・フー・ゴルフ・クラブで起きた事件を捜査して欲しいという。
    真っ正直な彼が試合で不正をしたという疑いで審議にかけられるという妙なことになっているのだった。
    お金持ち階級のお遊びかと思いきや、そこには…?

    まったく場違いなゴルフ・クラブでからかわれたりしながら、少しずつ話を聞いて回るジョー。
    さらに好条件の仕事が街の実力者から舞い込むが、ジョーを遠ざけようという陰謀かも知れない?
    顔なじみの警視や、やり手の女性弁護士ブッチャー、親友のタクシー運転手、自動車修理工場の秘書で色っぽいエロイーズといった面々が活躍。
    ジョーはチビでややデブで毛が薄くなりかかっているという黒人のさえない中年男だが、なぜか運に恵まれて、ヒントが目の前に現れ、何とかなるという。
    人脈は、彼の人柄のたまものでしょうね。

    ダルジール警視シリーズとは全く趣を異にしていて、書き込みもゆるく、のんびりしたムード。
    全体を読み終わると、どこか共通した物も感じますね。
    人物像のポイントや~意外にモテる所とか?

  • 一族の創設したゴルフクラブで不正をしたと言う疑いを晴らして欲しいというお坊ちゃんの依頼で捜査を始めたシックススミス。
    慣れない上流階級相手に四苦八苦なのに、さらに大金持ちの企業家から以来が舞い込み…。

    相変わらずの軽妙洒脱さは、翻訳が羽田さんになったことでさらに磨きがかかっている。
    ユーモアの陰に隠れがちなプロットがしっかりしているのはさすがヒル。
    さらりと楽しみながら読める1冊。

  • これが一巻目ではないようだぞ、と読んでる途中で気がついた。調べてみたらハヤカワのミステリで2冊ほど出ている模様。(主人公とか周囲の状況とか、わかっておろーな的な不親切さだなと思ったのよ)そっちを読んでから読むべきだったような気がする。シリーズものは、やっぱり最初から読まないとおもしろさ半減だ。

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