- Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569678153
作品紹介・あらすじ
吉祥寺にある書店のアラフォー副店長理子は、はねっかえりの部下亜紀の扱いに手を焼いていた。協調性がなく、恋愛も自由奔放。仕事でも好き勝手な提案ばかり。一方の亜紀も、ダメ出しばかりする「頭の固い上司」の理子に猛反発。そんなある日、店にとんでもない危機が……。
感想・レビュー・書評
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前半はアラフォーの理子と二十代の亜紀との確執が描かれている。コミカルな感じで面白い。後半は男性対女性の対決が描かれる。
理子と亜紀はお互いが気に入らないもの同士であったが、男性対女性の展開に入ると、お互いに手を握り最高のパートナーとして頑張っている。このコンビの今後が楽しみだ。
しかし、文庫本の解説にも書いてあったが、男はろくでもないやつばっかり出てくる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ドタバタ劇から始まった物語、これからどんな方向え進むのか。
都下の吉祥寺に店舗をかまえる書店、ペガサス書房吉祥寺店の副店長である西尾理子40才は、部下で奔放で若くて美しい小幡亜紀27才の扱いに困っていた。亜紀は、自身の結婚式に出席した理子が出した祝儀袋をあなたのは受け取れないと突っ返した。このドタバタ劇からこの物語は始まります。
ペガサス書房は、都下を中心に20店を展開するチェーン書店で、吉祥寺店はその1号店です。理子は、店長就任後に、ペガサス書房の専務から吉祥寺店は半年後に閉店するといわれ。店長会議で社長に業績があがったら閉店しないと言われ……それを信じて。なんとか業績を上げるために全従業員を巻き込んで奮闘します。この奮闘劇がすごいです。
が、最後は意外な終わり方をします。
碧野圭さんの本は、「凜として弓を引く」についで2冊目です。
「ブックストア・ウォーズ」(新潮社 2007年刊)の改題、大幅に加筆修正。
【読後】
この本を手に取ったのは、「凜として弓を引く」が良かったからです。それで碧野圭さんの本をチェックしていてタイトルが気に入ってフックオフWebで発注して購入しました。が、手に取ってビックリです。字があまりにも小さすぎて、購入していなければ読まなかった本です。
ですが、このドタバタ劇がすごく面白く、十数頁毎に休みながら読み続けました。そしたら半分を過ぎた262頁で肩が痛くなってきました。が、やめられず。途中からあまりにも面白いので2冊目を読みたくなってきました。
「購入」
書店ガールシリーズ1作目《文庫本》
2012.03発行。字の大きさは…字が小さくて読めない大きさ。
2023.09.16~17読了。★★★★★
ブックオフWebで発注、110円で購入2023.09.16
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書店ガールシリーズ一覧
07.旅立ち
06.遅れて来た客
05.ラノベとブンガク
04.パンと就活
03.託された一冊
02.最強のふたり
01.書店ガール 2023.09.17読了
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こんなに没頭して読んだのは久しぶり!!
2時間ちょいで読了。
私、この本が大好きです!
絶対にシリーズ全て集めます!!!
ラストのあたりではじんわり涙ぐんじゃって。
いつからこんなに涙腺が弱くなった?
最初のいがみ合いがしばらく続いて、足のひっぱり合いをするのかと思いきや。
後半は展開が変わり、いやー良かったです。
ちょいちょい、ん?ってカチンとこさせるのも、うまいなーって思います。
私は性格悪いので(笑)これくらいの悪意は軽く流せて読んでて面白かったですね。-
2023/05/11
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2023/05/11
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最近本屋さんで購入する機会が減っているが、この本を読んだら本屋さんで紙の本を買いたくなる。
本屋さんは本を並べてある所、書店員さんは販売員さんと思っていたけど、そこには熱がこめられている。
販売員と割り切ったらつまらないし、本好きだけでは務まらない仕事。
どの職場にもあるように、店舗や版元などにはもちろん気の合わない人もいるし、モラルが破壊したお客もいる。
そしてネット店舗や電子書籍など、時代の流れは早い。
些細なことで睨み合うが、本屋の危機のために一時休戦して立ち上がる、女性社員の頼もしいこと!まさに戦友!
そして展開的に仕方ないけど、女の出世や頑張りの足を引っ張る男達の見苦しさ!
成果を上げてもすべてが上手くいくわけではない理不尽さ。
とにかく面白い!次巻があってよかった。 -
口コミでは人間関係がドロドロしていてと書かれていたけれどそれを含めても面白かった。
舞台は閉店の危機にさらされている本屋。
本屋存続のために必要な事は何なのか、初めて本屋の裏側も知れて色々な学びがある。
店員さん達のそれぞれの本に対する思いと本を通しての人との繋がりに、改めて本屋さんの素晴らしさを感じる。
本屋さんがもっと好きになれる本。
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そろそろ少しずつでも大掃除を始めようと、
積読山のカゴに手を出した。
そういえばこれ少し前にテレビで放送してたっけ。
さわりの部分だけ読んでみようかな。
やめられなくなった。
お掃除はまた今度(笑)
面白かったです!
書店員さん、いつも本に囲まれてお仕事できていいなぁ…とか、
家が本屋さんだったらなぁ…なんて、
本好きさんなら、一度くらいはそう思ったことありますよね?
私もです。
甘かったですね。はい。
電子書籍を否定するわけではないけれど、
やっぱり紙の本で読みたい。
本屋さんで手に取ったときの重さや、
ページをめくる感触や、インクの匂いとかを感じていたい。
理子と亜紀、前半のバトルが強烈だった分、
後半の共闘作戦が、より痛快でした。
どちらも本が好きという気持ちは同じだものね。
きっとこの先、分かち難い関係になっていくんでしょうね。
2巻が楽しみ♪ -
本屋を舞台にした
本格的なお仕事小説やなんて、
いやはや本好き、本屋フェチにはたまらん設定(^o^)
四十歳独身の堅物店長、西岡理子と
美人名物書店員でお嬢さんと呼ばれる
二十七歳の北村亜紀が、
業績低下によってあと半年で閉店が決定したペガサス書房吉祥寺店の存続をかけて
手と手を取り合い
様々な方法で売り上げアップ作戦を試みる
痛快なストーリー。
最初は水と油の関係の理子と亜紀の
些細な諍いばかりがクローズアップされて
これは読む本間違えたかな…って正直焦ったけど(笑)、
終盤一気に畳みかけるような盛り上がりを見せる
吉祥寺フェアや漫画家を呼んでのトークショーを企画構成していく場面は
本を愛する人たちのひたむきな想いが伝わってきて
いやあ~、手に汗握りました。
それにしても本にまつわる愛情たっぷりの話って
ホンマ目がないんよなぁ~♪
自分が子供の頃、自分みたいに本ばっか読んでる子って
あんま近くにはおらんかったから、
大人からはなんや変わった子やなぁ~って見られてたし(笑)
(屈折した子供やったんで、表向きは野球少年としてダミーを演じてはいたけど笑)
だから有名人との本との出会いや
本好きの主人公の話や
その人の『好き』が伝わってくる本との思い出の話なんかを読むと、
ああ自分は何も間違ってなかったんやって
なんか同志を見つけた気分になるのです。
そんな本好き、活字好き、紙の匂いフェチの自分は
本屋に行ったら、
目当ての本を探すために出来る限り時間をかけて
フロア中うろうろします。
その時期の心模様にピッタリとくる『自分に合う本』って必ずあって、
自分が選ぶというより
本が自分を呼ぶ感覚ってあるんスよね。
だから本が呼ぶ声に耳をすませながら
雑誌や小説や漫画や絵本に写真集のコーナーを
2時間でも3時間でも行ったり来たり。
あちこち仕事の合間でも立ち寄るんやけど、
どんなにオシャレで人気のある本屋さんでも、
お客さんそっちのけで入荷した本の整理をしてたり、
客が読んでる棚を
あえて客をどけてまで本を並べたり(笑)
↑コレよくありますよね~
なんか、なんのために
あなたは本屋で働いてるん?って 思ってしまう。
お客さんに読んでもらうためやないん?
本が好きな人を沢山作るためと違うん?
違うんやろか?
それやのに本屋でありながら
本を読まさない店や
お客を優先しない店の多いこと。
自分自身ドラッグストアで働いてたから店側の都合も分かるし
棚に早く並べたい気持ちも分かるけど、
自分ならお客さんがいなくなってから
そこの棚の整理をするけどなぁ(^_^;)
なんか仕事のための仕事っていうのが店員から見えると寂しくなります。
本当に本が好きとか、
ゆったりとした空間で本を選んで欲しいってスタッフが願ってるなら
一人一人のお客さんの立場に立って自然と動けると自分は思うし、
それがプロの仕事やと思うんやけど
本屋で勤める人、そのへんどうなんかな(笑)(^_^;)
とまぁ最近の大型書店への不満をつらつらと書いてみたけど、
この小説を読んで
本屋さんで働く人たちの苦労や苦悩もリアルに感じることができたのは良かった。
長時間労働で休みも不規則で
重い雑誌を運ぶために腰をいわしたり、
紙に水分をとられて指先は荒れ、
紙で指を切ったり一日中立ちっぱなしで
脚がむくんだりも日常茶飯事。
それでいて給料が劇的に安いという
なんとも報われない書店員の現実。
(好きだけでは確かにできない仕事やと思う)
そして本屋大賞の裏話や
漫画「ハチミツとクローバー」や
宮下奈都さんがブレイクするきっかけとなった
書店員からの応援団運動の話は
なかなか興味深かったです。
う~ん、自分が書店員やったとして
フェアを開くなら…
って考えただけでワクワクすんなぁ~(笑)
自分なら同郷の西加奈子さんや、柴崎友香さんの
リアルな関西弁を聞いてみたいし(笑)、
ボクシングとロック好きな角田光代さんや
趣味嗜好が似てる金城一紀さんとは
絶対話が合いそうやし(笑)、
(完全に公私混同してます爆)
吉田篤弘さんやよしもとばななさんを呼ぶなら
自分の作品を朗読して欲しいし(笑)、
川上弘美さんや小川洋子さんには
二人の作品から匂い立つ『官能』をテーマに
フリートークを聞きたいし(笑)、
料理つながりで高山なおみさんと飯島奈美さんも呼んで、
料理を作ってもらいながら(笑)
食に関する話を聞いてみたいなぁ~(^^)
なんかただ自分が会いたいだけのチョイスやけど(汗)
とまぁ、こんなふうに
妄想必至(笑)、
そして書店員の現実や
本をめぐる様々なことを考えさせられる良作です。
シリーズものということで続きも楽しみ~♪-
お久しぶりです!コメントと花丸もありがとうございます♪
書店員経験者ですが、おっしゃる通り、
好きなだけではできない仕事です(苦笑)...お久しぶりです!コメントと花丸もありがとうございます♪
書店員経験者ですが、おっしゃる通り、
好きなだけではできない仕事です(苦笑)
とにかく体力勝負ですし…。
どんくさくて超不器用なわたしは、
開店前に入荷して来た雑誌に付録を輪ゴムでくくり付けるのがどうしてもできなくて、朝っぱらからくたびれてたり(汗)
コミックの棚の陰で地味~に本にシュリンク(立ち読み防止のアレです)をかけ続けたりしてました(苦笑)
書店員のイメージによくある、ポップを書いて売り上げが…なんていうのは、
たぶん都会の個性的な本屋さんの話なんだろうなぁ…と。
円軌道さんのような人に、ぜひ書店員さんになってもらいたいです!2014/09/20 -
アセロラさん、大変遅くなりましたが
沢山の花丸ポチとコメントありがとうございます!
あっ、アセロラさん
まさかまさかの書店員さ...
アセロラさん、大変遅くなりましたが
沢山の花丸ポチとコメントありがとうございます!
あっ、アセロラさん
まさかまさかの書店員さんやったんですね(汗)
イメージとは違ってかなりの重労働みたいやけど、
自分がセットしたりシュリンクした商品が
店に並ぶってだけでも
本好きの自分は心躍ってしまいます(笑)
アセロラさんが苦労して手掛けた
本を
ずっと宝物のように
今でも大切に保管してる人だって
中にはおるやろし。
そう考えたら
やっぱ夢がある仕事ですよ(笑)(^o^)
どんなに小さな書店でも
長く働いていればお客さんから
オススメの本を聞かれたりすることもあるやろし、
(実際僕は書店員さんにオススメ聞いたり、よく話しかけてます笑)
自分が薦めた本で
新しい扉を開いてくれたなら
こんな嬉しいことはないと思います。
うーん、
どんくさくて超不器用なことは
それだけ仕事が丁寧にできるってことだし、
どんな仕事も本当は
効率よりも
人間力が大事なんやと思うんですよね。
いくらテキパキ仕事ができても
客商売で笑顔でなかったり、
「もてなす心」がないと
本末転倒やし(笑)
対人間に接するんやから
誠意ある対応ができるかどうか
そこだけなんとちゃうかな~(笑)
その点、アセロラさんは
めちゃくちゃ感じのいい人やし、
お客さんから見て
好印象持たれてると思うけどなぁ~。
あはは(笑)
書店員やるにはちょっと歳が行き過ぎた感はあるけど、
機会があればホンマ一度はやってみたい職業です(^^)
ひさびさにコメント書いてくれて
嬉しかったです!
また気軽に遊びに来て
近況聞かせてくださいね~♪
2014/11/02
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熱い。
確かに熱さと勇気をかんじる。主人公は漢だ。
高倉健だ。
女性が主人公だけど、漢をかんじる。
読んでる途中でそう感じた。
漢らしさとは、性差には影響されないものかもしれない。
漫画ダンダダンで描く世界も、そういう世界なのかも知らない。
しかしまあ逆に、出てくる男性が、悉くクズで、ちょっとそこはどうなのかと思う。女性が苦しい立場にあるところの反動で、男性のしょうもない所を固定観念的に描いているのかもしれない。そこは、ルサンチマン的なところを感じる。まだまだ、ジェンダーの課題はある一方で、男性ってこうだよねーというのもまた逆のステレオタイプを助長するかなと感じた。
さて、本書全体を読んで、本屋の置かれた立場や、業界構造も知れるし、物語の中で本を売り出すために取り組むときに本の紹介があったり、主人公が本によって救われる場面があったりと、本や書店に対する愛を語ることができる、とても良いフォーマットだと思った。
そうしたことを感じつつ、読み終わって、
慈悲とは理解であるという
禅僧のことばと、この本がリンクした。
リアル書店での、本との出会い、
人から勧められて読む本との出会いは、
自分の枠を超えて、なにかを理解するきっかけを得られる機会だ。
課題を理解すること、
他人を理解すること、
自分自身の感情を理解すること。
中々、わからないことを、叱責ではない形で、
自分で気づくきっかけを与えてくれるのが、
読書体験だ。
吉本の小籔が言うように、
叱責されて変わる者はいないし、
自分も、言われて変わったことはない。
けれども、寄り添い、自然に気づかさてくれる力が、書物、小説にはある。
そんな力を改めて感じさせてくれ、
本に対する愛が溢れている小説でした。
最初は、人間のエゴばかりを描いていて、主人公二人の確執ばかり描かれてしょうもない話かなと思っていたが。。
そして最後にリアル書店の良さを改めて感じることができた。『隣にある本が変わることでに急に売れたりする』とか、『電子書籍はデータ』とか、
『本を媒介として人と人がつながっていく』とかの言葉に、改めて自分がリアル書店が好きな理由を確認できた。