会社の数字を科学する (PHPサイエンス・ワールド新書 13)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569776323

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  • カネを科学する
    B/S貸借対照表 P/L損益計算書
    社団法人…特定の目的で集まった人
    財団法人…特定の目的で集められた金を法律で使い方を定めているもの
    その他法人…上記以外

    会社を科学する
    日本経済の在り方と問題点について、その改善

    自分には言葉が難しく、書いてあることを理解することができなかった。

  • 学習はつらいが科学は楽しいというコンセプトで、会社の数字や社会現象を科学として捉えて理解しようという試みが新しい

  • http://matome.naver.jp/odai/2137484943230214701

    カネとは、買うモノを決めてから調達する。
    会社ではファイナンスによって資金を調達し(このカネは資本となる)、それでモノを買って資産とする(投資と呼ぶ)。
    そして資産を使ってビジネスを行い、カネを増やす。
    生まれたカネは資本に組み込まれ、再び資産に回される。この一連の流れがキャッシュフローだ。

    カネの出入りは管理され、その明細をもって特定の人に報告される。それが会計だ。分類され集計されていく。

    カネで買ったものが「B/S」に組み込まれる。
    他方、「P/L」は原則がやや複雑。本業の費用収益をそれぞれ対応させること。計上する期間も合わせる。こうした原則によって複雑なルールが組み合わさっている


    会計学は学問というよりも、集計のやり方(式)を決めただけのもので、
    「どうしてそうするのか」という説明能力のない「ノット科学」です。

    簿記は会計という仕事の「具体的なやり方」です。
    したがってこの仕事を担当しない一般ビジネスマンにとっては
    全く不要の知識です。

    会計のルールを決めたときにはコンピュータがなく、
    そろばんで計算していました。
    そろばんにはプラス、マイナスという概念がないので
    これを取ってしまおうとしました。
    また、そろばんは足し算は得意ですが、
    引き算は苦手なのでこの回数をできるだけ減らそうと考えました。



    データを2つの箱に振り分けていくことを仕訳といいます。

    2つのデータが同時に起きるので複式簿記といいます。

    2つのデータを起こすことで過失、エラーをチェック、修正できます。



    土地や株のように使い減りしない固定資産は減価償却しません。
    (というよりできません)。
    だからビジネスに使う土地をいくら買っても、
    M&Aのために他社の株を買っても、費用はゼロということです。

    減価償却にはもう1つの意味があります。
    それは減価償却費が「入ってくるカネ」だということです。



    こんな不良債権処理をするくらいなら、
    銀行の融資先の会社に対して「返せ」といった方が手っ取り早いので、
    決着をつける現象も見られました。
    「貸しはがし」です。
    こうしてバブルの決着をつけるという形で、
    多くの借金をしている企業が倒産していきました。

    貸していた企業が倒産すればその時に1000億円は全額損金になるので、
    所得が1000億円減り、400億円分税金が減るというものです。
    そこでこの400億円を税務署に貸している資産と考えます。
    これを繰延税金資金といいます。

    繰延税金資金という税務署に貸しているカネが、
    全額返ってくるためには1つの前提があります。
    それはカネを借りている企業が倒産した期に、
    カネを貸している企業がその貸倒金を超える所得が出ていることです。
    そうでないと税金が返ってきません。
    そもそも所得がない企業の税金(法人税)はゼロで、
    赤字分の税金が戻ってくるわけではありません。

  • 面白い部分もあったけど、如何せん微妙。当たり前のことをさもすごいだろ〜みたいに言ってるのがほんと嫌だ

  • 税務面では課税所得を少なく見せたくなり、株主に対しては利益が出ているように見せたくなるというのは非常に分かりやすい話。実際に税務会計と財務会計は異なるし、一部言われている二重帳簿というのも経営者心理ではありうる話なのだろう。それをルールと規制で抑えているということ。
    貸付時には、与信と担保が重要。担保にはモノ・ヒト・カネの3種類というところは分かりやすい。質・抵当、保証につながる。
    特別損益を現時点の経営者の力量とせず、営業利益を重視するのはアグリー。ただ、歴代の経営者を含めて、その会社自体の力量を図るには、純利益は必要ということだろう。
    最後の方の繰延税金資産のくだりも非常に分かりやすかった。返ってくるはずの税金だとしても、当該期にそれ以上の利益が出ていないとダメということ。
    その他、タイトルから予測した内容とは異なるが、頭がすっきりする内容だった。

  • 会社の中でよく目にする数字の意味がやっと分かりました。お金に関する数字は、名前と実態が乖離していて分かりにくいものですが、本書のように明確に体系化されるととてもわかりやすいです。ちなみに本書のいう「科学する」とは明確に知識を体系化するとのこと。確かにそういえばその通りです。

  • >企業は「特定の目的を持って、計画的かつ継続的に営業する組織」と
     定義されます。企業をカネの面から見ると、この「継続的に」が
     キーワードです。
    ―特定の目的とは何でしょう?
     起業した人は、起業することで成功者になることが目的だったかも?
     会社が大きくなって、起業した人は創業者利益を得て、経営は、
     雇われた経営者に引き継がれます。そうすると、この企業の目的が
     あやふやになる。雇われた社長を始めとする経営者も従業員も、
     できるだけ利益を大きくして、自分の取り分を多くすることを考える。
     支えてくれているのは、お客様だということを忘れて・・・

  • 財務・会計・投資
    カネを科学する。会社を科学する。ファイナンスを科学する。会計を科学する。投資を科学する。

    科学するという姿勢。

  • [ 内容 ]
    会社に必要なカネを算定・調達する「財務」、カネを管理して明細に報告する「会計」、カネをあるモノにつぎ込む「投資」。
    会社員が知っておきたい会社の数字について、本当にわかっている人は実は少ない。
    そこで「科学的カネ理解法」で原理原則を確実に押さえよう。
    決算書が読めるようになるのはもちろん、自らの仕事に役立つ知識にもなる。
    さらにカネにまつわる現象について自分で考え、人に説明できるようになる。
    大人気セミナーを書籍化。

    [ 目次 ]
    第1章 カネを科学する(ファイナンスとは何か;会計とは何か ほか)
    第2章 会社を科学する(会社とは何か;会社はどのようなシステムになっているのか ほか)
    第3章 ファイナンスを科学する(金融とは何か;エクイティファイナンス、デットファイナンスとは何か ほか)
    第4章 会計を科学する(B/Sはどのようなルールになっているのか;P/Lはどのようなルールになっているのか ほか)
    第5章 投資を科学する(簿記とは何か;内部統制とは何か ほか)

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著者プロフィール

MCシステム研究所代表取締役

「2023年 『1冊でわかるGX グリーントランスフォーメーション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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