2022――これから10年、活躍できる人の条件 (PHPビジネス新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569797601

感想・レビュー・書評

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  • 会社というスキームがなくなるかも。なんとなく混沌とした今の経済状況を垣間見る中で、あり得なくないなと。

  • 日本一のマーケターと称される神田昌典氏の未来予測本。

    著書名には”活躍できる人の条件”と書かれているが、本書の大半は著者が考える今後数十年の社会動静の予測について書かれている。その社会の中で活躍できるのはこんな条件をもった人ですよという構成。

    著者曰く、2020年以降、本格的に日本が落ち込んでいき、会社というシステムが立ち行かなくなるとのこと。

    それは、商品のライフサイクルが早くなり、社員が育つ前にその事業が歳をとってしまうから。そういったサイクルに対応するシステムができあがってしまうと、事業を立ち上げる人とその手足となる人がいればよく、多くの人が業務の根幹を学ぶ機会を逸してしまう。
    大企業であればあるほど、その傾向が顕著になってくる。
    個人が自分の成長機会を得ようとすると、ベンチャやNPOの方が都合がよくなり、それらが2025年以降、増加していくのではないかというのが著者の予測。

    確かに物を生産する上では、スケールメリットを生かせる大企業が有利であるが、日本国内の生産業は今後増々厳しくなっていく。そうすると、今後はアップルのように自社内で生産設備を持たず、より付加価値の高い商品デザインを生み出す形が増えていくだろうと予想できる。であれば、大企業であることのメリットは少ない。

    結局、本書ではこれから活躍できる人の条件は、明確に示されていない(読解力不足なだけかもしれないが)。

    自分なりに解釈すれば、自分の持っている専門性を軸として、周りの自分とは異なった専門性を持つ人達とつながり、あらたな価値を生み出していける人といったところか。

    ----------------------------
    ・歴史は七〇年周期で巡っている。

    ・デント氏の予測法を極めて単純化して言えば、景気は四十六歳〜五〇歳の人工の増減によって決まるというものだ。

    ・このままいくと「会社」のコンセプトがほぼ寿命を終えるのは、二〇二十四年頃。

    ・イン・フォーメーションとは、その言葉どおり、内に形創る。外からの情報を受け入れて、自分の中に認識を形創ることだ。それに対してエクス・フォーメーションとは、外に形創る。自分の内にある認識を、外へ形創っていく。

    ・ポジティブであろうネガティブであろうが、すべての体験を受け入れ、さまざまな役者が演じるドラマを通して、自分とは何者かということを探求していくのが人間の生なのである。

  • 日本の未来を語る本は大抵、
    課題は山積みでやらないといけないことはいっぱいある。
    という主張に留まっており、読んだ後決していい心地はしないことが多い。

    しかしこの本は違った。
    読んだ後、元気が出た。
    日本人としてアジア人として誇りを持って生きて行こうと思えた。
    また読み返したい。



  • 前半はこれから何が起こるかを、2012年から2022年を予想するという形で
    後半はそれに対して我々はどうしていけばいいか示したもの

    未曾有のウィルスで人と会うことが禁止される世の中になって、そこからIT技術が進みリモートワークが一般化したという事例は、
    皮肉にも70年前の敗戦によって日本人の国民意識のベクトルが大きく変わった事例に似てると思った。

    また国際経済等の規模の大きな話も
    一人一人の思考や一つの会社の経営に落とし込んで考えると、今の悩みとかなり近いところがあった
    指示命令型のマネージャーの下、効率性、親近感、革新性、の3つの歯車が経営層とプロパー社員で噛み合わず、メンタルが潰されかけてた。そして自分自身も突拍子もない目標設定聞くとまずどうせ無理やでが先に出るマインドになってしまってる。やっと言語化できた。

    information→exformationがこれから大事。
    なんで、なんでって聞かれると答えにつまることが多い→人に説明しようと考えてるうちに自分の理解度が深まる。
    これを機にもっと本を読もう。

  • ちょうど10年前に10年後の日本を予想している味わい深い本。

    見事なほどに70年周期で歴史が繰り返されている理論は、そのサイクルを見ても無理があるように思えます。それぞれの捉え方はあるにせよ、占い師みたいに「全員にあてはまる」的な未来予測じゃないだけ清々しい予測でした。
    防災対策としての昔ながらの地域コミュニティを、現代風に復活させる案は面白いと思いますし、ぜひそうなってほしいものですが、令和風だとオンラインサロンのようなオンラインコミュニティを活用するしかないかな。

    未来予測はさておき、これからの日本国と個人でやるべきことは参考になると思います。

    人口減社会だからこそ起こせるイノベーションとして、子供の可能性をしっかり伸ばせばポテンシャルを発揮しつつ、高齢化産業を伸ばすというものでしたが、これは元気が出る提案だと思います。落合陽一の「世界再興戦略」にも同じようなことが書いてありました。

    子供にできるアドバイス
    ①海外留学 英語 中国語
    ②ボランティア体験
    ③優秀な人材が集まるとことにゆく
    この三つをやるべき。これはほんとにそう
    未来の日本のリーダーとしてやるべきことは、母国でこじんまりおさまるのではなく、世界に飛び出せということです。覚えておきたいです。

  • 歴史は70年周期で繰り返す。その周期で考えると明治維新、太平洋戦争に匹敵するような変革が2015年ごろに起こる。(2021年の今から考えると2020年のパンデミック?)
    年代別人口比で見ると、中国インドが発展し、日本は衰退する。だが、日本は高齢化社会の先進国だから高齢者ニーズでリードできるはず。それに加え、EUならぬアジア経済圏のAUができれば、これから少子高齢化に突入する中国という巨大なマーケットがあるから、日本は復活するだろう。

    70年周期はこじつけっぽいなと感じてたけど、著者によれば周期年数は重要ではなく(何年周期で考えても同じような事象は見つかる)、歴史は繰り返すという事実を抑えることが重要とのこと。それなら全く同意。

    2012年に出版された本だけど、今読んでも鋭い分析。社会環境の変化を踏まえたキャリア設計も解説されているが、中々説得力があった。

  • 世の中の動きを俯瞰的にとらえ、様々な予測は現状認識を示されています。スキルアップや自己啓発といった効能を期待するあまたの読者に広くマッチするかというとそうではない、どちらかというと経営者や起業したい人向けかなと思います(ちなみに自分はマッチしないほうの人間です)。

    とはいえ世の中全般に関することですので、どのような立場にある方でもおさえておいて損はないのでしょうけれども、たとえば70年周期説とか、実態としてそうなっていることは理解はしますが、科学的な根拠がなく、なんとなく胡散臭さを感じてしまうのは私だけでしょうか…。

  • 2012年に10年後の予測としてかかれた本のため、2020年は答え合わせ的にもなりますが、「2024年には会社がなくなる」という予測は、今コロナでテレワークや業務のあり方など見直されているので、本当にそうなりそうだと感じました。
    日本が世界を引っ張っていく存在になるのだという意見は全然イメージつきませんが、確かに高齢者大国の先頭なので、いろいろ挑戦してみたら面白そうだと思いました。

    <印象的だったもの>
    ①3つのタイプのマネージャー(ソーシャライズドマインド、セルフ・オーサリング・マインド、セルフ・トランスフォーミング・マインド)
    日和見型でも、過去の経験から考え方を変えられない人にもならないようにしたいと思います。
    ②組織を動かす3つの歯車(効率性、親近感、革新性)
    この3つはそれぞれ大事だが、ぶつかり合うと停滞する可能性があることは念頭に置いておこうと思いました。

  • どういう人間が活躍出来るのかはよく分からなかったが、著者が基本的に明るい人間であるのは分かった。確かにいつ死ぬかも死に方も選べない。だから毎日生きる。それが目標で、後は楽しいに越したことはない。

  • 10/13
    方向性をつかめれば、迷わないし、アクシデントにも一喜一憂しない。川のながれが岩にあたって変わるかは予測できなくとも、向かう先はわかる。
    ダイアモンド教授 文明崩壊
    日本が大きく変わった明治維新、敗戦のときは大きな欠落感があった。
    リスクを考えることの重要性。首都直下地震と国家財政の破綻。
    周期説は、世代交代、組織の勤続疲労を考えればあり得る。
    旧来の価値ははかいされるか、手放すかしかない。
    祭りの活用

    人口統計をベースにすれば、2030年までは中国が成長を続け、それ以降は東南アジアが成長する。ただ、高齢者が経済の中心になるとすれば、この過程は一気に変わる。

    英語の名スピーチを暗唱する
    ボランティア活動をする。経験をつめるのは仕事だけじゃない
    本物にふれて、セルフイメージを引き上げる

    TEDを見る

    上場のためにはISO9001のような意思決定システム、経営管理システムを整える必要がある。その場合、管理のための管理で営業活動のスピードが遅くなることがある。

    マインドマップ

    本当に熱中できる仕事にリスクはない

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著者プロフィール

経営・マーケティングコンサルタント、作家/アルマ・クリエイション株式会社代表取締役/NPO法人学修デザイナー協会・理事
上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士(MA)、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士(MBA)取得。大学3年次に外交官試験合格、4年次より外務省経済局に勤務。その後、米国家電メーカー日本代表を経て経営コンサルタントとして独立。多数の成功企業やベストセラー作家を育成し、総合ビジネス誌では「日本のトップマーケター」に選出。2012年、大手ネット書店の年間ビジネス書売上ランキング第1位。18年、マーケティング分野で歴史的権威があるDMA国際ECHO賞の国際審査員に抜擢。2019年・2020年、「社長の成績表」(古田土会計主催)にて、2,400社超中、2年連続No.1に。ビジネス分野のみならず、教育界でも精力的な活動を行っている。

「2022年 『未来実現マーケティング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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