新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか (PHP新書)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569802824

感想・レビュー・書評

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  • 現代日本のジャーナリズムの在り方についての一冊。
    主張も終始一貫しており、理解しやすいものだった。

  • 自由報道協会前代表理事の上杉氏による痛快な記者クラブ批判。
    福島原発の影響もあり、日本の報道の自由度ランキングが53位へと失墜した(非政府組織「国境なき記者団(Reporters Without Borders)」による)のは記憶に新しいが、その要因の一つともいえる話。
    興味深かったのは、「ニューヨークタイムズ」「アルジャジーラ」までもが、オプ・エドと呼ばれる報道手法をとっているという世界の常識である。
    オプ・エドとは、一つの意見ではなく、双方の意見を並列的に述べる手法だが、日本のように、記者クラブによって各社が一つの意見に収束するような仕組みになっているのは前時代的であるという切り口であった。
    もちろんオプエド導入の背景には、国民の取捨選択をする「選別眼」があることは言うまでもない。それ自体は義務教育時代のディベート教育に由来するが、その点でも日本は発展させていくべきであろうという所感を持った。

  • この種の本の中で、特に洞察が深いものとは思えない。

  • タイトルにあるように新聞やテレビの報道が必ずしも真実を報道していないということは、ネットが一般に認知され始めた頃からよく言われてきたことである。なぜウソを報道するかという疑問について、記者クラブという存在があり、マスコミ各社が談合をして実際にその場で取材していないのに、記者クラブのメモを元に各社が記事を書くという仕組みになっているということを初めて知った。マスコミに企業の論理が働き、真実が報道されないということは危険なことである。一方ネット情報も玉石混交なので、一人一人がリテラシーを持つことが必要である。

  • 新聞やテレビが信用ならないモノだという事は分かっていたが、その理由についてこの本は書いてあった。大半は愚痴調なのだが…

  • 週刊誌、雑誌への信頼度はもともとゼロ、マスコミはグレーだったけど、新聞もここまでひどいとはね。鉢呂経済大臣の件なんて、ひどいな、こりゃ。上杉さんが言ってることが真実なら
    印象的だったのは、キュレーター(情報を収集し選別し意味づけを与えて皆と共有する人)になるためには、自分に否定的な情報をより多くキュレーションするよに心がけること、と。今後は自分の意見を述べるときは、反対意見を並べてのべるようにしよう。

  • 「報道の脳死」(烏賀陽 弘道:著者との共著あり)、「「本当のこと」を伝えない日本の新聞」(マーティン・ファクラー:NYタイムズ東京支局長。著者が展開する世界標準のジャーナリスト?)と同様?、記者クラブ体制と政官報のなれ合い体質を批判している。

    既存メディアの変革をあきらめ、ネットメディアのみに真のジャーナリズムを見出そうとしているのが疑問。

    3・11以来、確かに既存メディアの情報の信頼性は絶対ではなくなった。しかし、依然として多くの国民は、その情報源の多くをTVや新聞、雑誌に頼っている。
    また、確かに3・11以来、ネットメディアはその信頼性を増したが、デマゴーグやなりすましといったネット特有の問題点が解決されたわけではない。

    要は落とし所を何処にするかということではないか。国民は既存メディアの情報が絶対では無いことを前提として、ネットメディアの情報を参照すればよく、また逆にネットメディアの情報の特徴をも知っていなければならない。ジャーナリズムは既存メディア、ネットメディアを対立関係として見る(それぞれの欠点だけをあげつらう)のでは無く、互いのメディアの長所も短所をも受け入れてそれぞれを補完し合う関係を築くべきではないか。 →以前にどこかで読んだようなコメントになってしまうが

  • 3.11以降、私もネットメディアに移行したひとりです。
    テレビも新聞も、信じません。

  • 公平だと思っていた「新聞」「テレビ」。実は操作されていて、真実とは違った方向へ誘導されていた。いまいち信用おけなくなってきたのは、やはり2~3年前から。「尖閣ビデオ」や「3.11震災」のころから。

    いろんな媒体からの情報を自分で得て、真実を見つけなければならないと思った。

  • 「官報複合体」みたいなものだが、記者クラブに絞っているのと情報が生々しいのと、新書のせいかそうくどくなく、読み易かった。

    「報道の自由」と「知る権利」を振りかざす方々が居るが、そいつらのことをもっと知る権利が「国民」にはあるんだろうね。
    「情報特権階級」だと言って良いんだろうね。

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著者プロフィール

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「2018年 『人生から失敗はゼロになる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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