婚活食堂 3 (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569900605

感想・レビュー・書評

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  •  元・人気占い師の玉坂恵が営むおでん屋「めぐみ食堂」を舞台にした婚活ファンタジー。
     シリーズ3作目で、本作も5話からなる連作短編集。

          * * * * *

     一皿目に怪しげな男をちらりと登場させておき、自殺者が出るわ、真行寺が窮地に追いやられるわの終盤・五皿目の仇役に仕上げる展開。見事でした。

     今回の見所は3つ。

     まずは、レディ・ムーンライトの活躍です。
     このファンタジーを支える肝となる能力は本作でも遺憾なく発揮され、善男善女がめでたく婚活成就します。定番のホームドラマのような設えなのですが、やはり楽しい。

     2つ目は、垣間見えた真行寺の隠然たる力です。いったいどんな手を使ったのか、知りたいと思いました。まあ、続巻で徐々に見せてくれることを期待しています。

     最後は、やはり料理と酒。素晴らしい!

     本作で供された酒のピカイチは何と言っても而今でしょう。 ( 地酒ブームの旗手となった十四代は確か『食堂のおばちゃん』シリーズでも登場していたと思うので除外します。)

     しかし、読みながら喉が鳴ります。なんと罪な小説であることでしょうか!

  • 安定感のある面白さ。
    順番ごちゃごちゃに読んでいるが、それでもじゅうぶん楽しめる。
    しかし気になるのが、パワハラ自殺の顛末。
    真行寺の対応にぬかりはないと思うが、弁護士の晶はどんなふうに決着させるんだろう。

  • すべてハッピーエンドの良い話!穏やかな気持ちになる。

  • 2021年45冊目。
    婚活食堂シリーズ第3弾。今回は、パワハラや自殺とちょっと穏やかではない展開…それでも読んでいて胸が高まりはぁ!そうなるのね!の展開は面白かった!ラストは1.2とは違う終わり方。この終わり方、好きだな。

  • 今回も面白かった~! 作中に登場するお料理が、回を追うごとにおいしそうさが増してくるのは、恵さんの腕があがってるからなのか…!

    このシリーズは、登場する人すべてがつながってくるし、「そんな偶然、ある?」ていうぐらいチャッチャといろんなことがまとまっていくんやけど、なんか、運命というか、縁ってこういうことなんかもな~と思える。

    ちゅうか、思いたくもなる。

    親が子どものお見合いをするというテーマは先日も読んだところやったので、流行りというか、社会現象というか…。
    いや、わたしが好む本がそういうラインのものが多いだけなんよね。

    お見合いまで親がするの…? と、以前なら思ってそうやけど、いやいや、この世代の親子ってそういう関係のような気がする。

    親がお見合いするこの文化はこの年代でなくなるやろうなあとも思うわ。(悪い意味ではなく)

    それにしても、「結婚はリスクの塊」と、言いきっちゃうか~。笑
    女性からするとリスクでしかない。仕事はやめなあかん、義実家との付き合いもある、出産することになったら今後の人生が変わるどころか、自分の命だってどうなるかわからんねんもんな。

    男性にとってもリスクはあるやろうけど、……。笑

    婚歴がある女性は再婚もしやすいっていうのは「へー」って思ったな。
    わたしは再婚はせえへんけど、それも20年経ったらまた考えが変わってんのかな。
    いやいや、20年後に、さらにその先の人生を想像できるほどの生命力が自分にあるとは思えんけども…。

    続きも出てるようなので、早速予約しよう。
    この本も今年に出会ってると思う。面白い本に出会えてよかったなあ!

    2020年の読み納めはこの本になった。
    (今から次のタイトルは読むけれど)

    いい読了感でよかったなあ。
    2021年もたくさん本が読めますように。

  • 施設で暮らす子が楽しくゴールデンウィークを過ごせたことがなんか自分のことのように嬉しかったです。ただ、ここで語られていた、施設出身の子は介護や看護の職業につくことが多い。それはそういう大人としか接しないからだというのを読んで、ちょっと疑問に思ってしまったのですが、そうじゃない子は自分の親以外のそんなたくさんの大人と会うのかなということ。色々なところに連れていってもらうからそういうところで働く人を観察するキカイがあるということなのかな。

  • 親が子供の代理でそのまた代理でおでん屋さんの女将が婚活パーティーに出席、て(笑)真行寺さん寄付で援助するだけじゃなくて子供たちの将来の選択肢を増やすために職業体験を提案して本当に子供のこと考えているんですね。
    パワハラについて著者の考えが甘すぎることが残念。「辞めちゃえばいい」確かにそうなんだけど実際うつ状態だとそれも難しいんです。まあ今回はパワハラが原因じゃなかったけど。パワハラ話は雑に終わった感じがしましたがどうなったんでしょ?

  • 巡り会うべき人と巡り会えるのか?自分から探しに行かないと巡り会えない。

  • 読み進めれば進めるほど次が楽しみになります。

  • シリーズ第三作、一日で読了。
    面白くてあっと言う間のひと時だった。
    苺農家での苺摘みからの農業実習、今までにはなかった展開で興味深かった。
    最後、晶さんと恵さんとの仲が気掛かり。
    四作以降で改善されるか...

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著者プロフィール

1958年、東京都江戸川区生まれ。早稲田大学文学部卒業。松竹シナリオ研究所で学び、脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年、『邪剣始末』で作家デビュー。2013年、『月下上海』で第20回松本清張賞を受賞。その他の著書に「婚活食堂」「食堂のおばちゃん」「ゆうれい居酒屋」シリーズや、『風待心中』『ゆうれい居酒屋』『恋形見』『いつでも母と』、共著に『猿と猿回し』などがある。

「2023年 『婚活食堂9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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