- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575235531
感想・レビュー・書評
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浅田さん流ホラー。短編7編、、だけど初めの 『赤い絆』 と 締めの 『お狐様の話』 は続き物のような、とある山上の神官の家に集った親族の子供たちに昔語りをする伯母、という設定。なまめかしい怪奇、ちょっと京極夏彦の世界っぽい。闇払いの設定が近いのもあるんでしょうけどね。 『虫篝(かがり)』はぞわっとしたなぁ。どん底まで落ちた人生、そのとき、こういうことは実はたびたび起こっているのかもしれない。誰も気が付かないだけで。 『骨の来歴』 この終わり方がいちばん怖いかな。頭の中にはさっちゃんが現れてしまった(((゚Д゚)))ブルッ
『昔の男』これは品のある怪奇。。ていうと変だけど。。浜ちゃんの選択は意外だった。女は強い。 『客人(まろうど)』 そしてこっちでは 女は怖い、とつくづく(笑。河津は遠からず連れて行かれたと思う。だってずっと待ってただろうからね。 『遠別離』 これも不思議だけれど、これだけは怖いよりも胸がちょっと熱くなる話。彷徨える魂に、声が届いてよかった。夫婦愛、自分にとってすごく大事なテーマに、またひとつお手本をもらいました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
サイン本だったから文庫じゃないけどつい買っちゃった。
生きる者と霊魂が織りつむぐ妖しく哀しい怪談集。七つの短編を収録。しっとりと湿り気を帯びた空気がまとわりつく、美しい物語。
「赤い絆」
「虫篝」
「骨の来歴」
「昔の男」
「客人」
「遠別離」
「お狐様の話」
ふぅ、と本を閉じようとすると、紅いしおりの紐が垂れていた。 紅い紐・・・ ぞっとした。
本は初版もいいもんだね -
幽霊って物凄く日本的な存在だと思う。ゴーストとかスピリットなんていう横文字で済ませたくないこの感じってなんなんだろう。
治りかけのかさぶたを、駄目と分かってもそっと剥がしちゃって、治り具合を確認しちゃうような痛みを伴う。
どこか仄暗くてひいやりしっとりしていている短編集。
特に理由はないんだけど、小説というより物語と呼びたい感じがする。
こういう幽霊が沢山いるんだったら、怖いよりもほっとする。皆生きて生きて死んだんだって思えて、いつか自分も仲間に入れるかなと思う。
それって結構魅力的。 -
少しファンタジーが入っています。ミステリーというよりも不思議系です。
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短編ホラーです。一つ一つ上品に仕上がってます
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7.30
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2007.06.09
こわいのと、いい話のとの短編集。
「昔の男」と「遠離別」に泣きかけた。 -
ちょっと怖いけれど、それぞれがいい話だなと思いました。
タイトルそのまんまの内容です。
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タイトル通りの7編。怪しく、恨めしく、悲しい、でも、それだけではなく、ほんのりとした優しさというのか、心に沁みる感慨というのか、何とも言えない読後感が味わえる。キモ怖〜い話も有るから、覚悟して読むべし。
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日本特有の神秘的で幻妖な世界で、生者と死者が邂逅するとき、静かに起こる優しい奇蹟。此岸と彼岸を彷徨うものたちの哀しみと幸いを描く極上の奇譚集