- Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575235807
感想・レビュー・書評
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2007.11.18
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いや〜小清水〜小清水最高だよ。戸部を紹介するってところの小清水の図々しさに激しく悶絶した。やっぱり藤野千夜大好き。これで、ラストに上手く二人をくっつけたりしないところが大好き。
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2007.10. おおう、この思春期特有の女子のいやらしさ。大好き。読んでいて共感できるというのは、もう卒業してしまったみたいだけど、わかる。ギリギリ友だちでいるような感覚。超能力なんて、実はそんなに重大じゃなくて、その2人の関係がどう歪んでいくか。なんて意地悪な視線で読まなくてもいいんだろうけれど。どうも痛々しくて、生々しい。「河童子」は、最高だけど最低な愛情表現なのかも。
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読む前は題名の通り、中学生が超能力を駆使して戦うライトノベルのような話だと思ってました。が、ところがどっこい。超能力は出てくるものの、この本は中学生女子二人の、静かで微妙な心理を含んだ闘いなのですよ。読んでいるだけで、イライラする人物の描き方は上手い。けれど、読後感はこれまた妙な感じ。
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9月03日読了。
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これまたつらいや。SF学園ものかと思ったらさにあらず。主人公は軽薄だしストーリーに起伏はないし、最低。
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「なにかおかしな力がある」と噂されている小清水さんは、三つ編みの優等生
少女。はるかはそのわがままに振り回される毎日だ。恋に生きたいはるかと、
小説家志望の小清水さん。ぎくしゃくした関係はしだいにひびわれて……。
今、静かに二人の「戦争」がはじまった。 -
中等部といってもメインのお話は高等部にあがってから。八方美人なはるかと、「超能力を持ってる」と噂され遠巻きにされてるちょっぴりヘンな女の子小清水さんとの微妙な友情の行方を描いた青春小説。 前半、それなりに平穏無事にまったりしていた雰囲気が、小説家を目指す小清水さんが小説を完成させ、その内容がはるかへの悪口だったことから一変すると同時に、物語として俄然面白くなってくる。 桐野夏生『グロテスク』でも描かれたように、閉鎖的な学校生活での女の子同士の関係って、どろどろしていてなまぐさくって面倒くさい。そんな世界を、小清水さんではなく鈍感なはるかの視線で描いているところが上手いと思った。イジメも殺人も何もかも、直接自分に害が及ばなければみーんな他人事。自分に非があるとはこれっぽっちも思わない、自分が可愛くて可愛くて甘やかしてるそんな少女たち。 ついはるかに感情移入して読んでしまったけど、小清水さんの胸のうちを思うと複雑。小清水さんははるかのことを友達だと思っていたのに、小清水さんの悲鳴は、はるかには届かなかったのね。。。 千夜さんが描く青春小説がすごく好きだ。ドライな語り口で淡々と描かれる日常に潜むぞくりとするような怖さとおかしみと。たまらなくキュートでポップ。でも、見た目ほど甘くもなくブラックでほろ苦くもあるところが。積んでる『ルート225』も読みたくなっちゃったな。