家族

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236583

感想・レビュー・書評

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  • 感動して、思わず涙してしまった。今の裁判員制度と、そして高齢化社会への対応に深い疑問を投げかける作品である。
    それにしても、自分自身あと何年健康でいられるのか、と切実に思わずにはいられなかった。寝たきりにでもなり、家族に迷惑をかけるようになったら、やはり誰かに殺して欲しいと考えるのではないかと思う。

  • だんだんと主人公が嫌いになっていきました。
    いや、最初っから鼻持ちならない感じだったのでそうでもないのか。
    なんか自分だけがすべてをわかったような感じでいる主人公が、とっても気に食わない。
    とりあえず、こういう話かふ〜んって感じでした。
    以上。

  • 本書は老人性痴呆症がテーマであるが、もし自分が若年性アルツハイマーに罹患したらと思うと、他人事ではないと思った。「明日の記憶」の読後と同じような感慨である。

  • 裁判員制度を考えさせてくれる一冊
    人それぞれの立場で、裁判員制度というものを
    つきつけてくる。私ならどうするだろう?と考えながら
    読み進む。

  • 認知症介護と、裁判員制度の問題を絡み合わせた物語。
    家族に迷惑をかけたくない。自分のその意思があるうちに死にたい。その思いが痛いほど分かり、涙がとまらなかった。

  • 留守番をしていた認知症の老女が絞殺された。難航した捜査は、ひとりのホームレスへと行きつく。逮捕された男は罪を認め、やがて裁判が始まった。凶器にも自白にも問題のない、単純な事件かと誰もが思っていた。しかし、ひとりの裁判員の大胆な推理で、裁判は思いもかけぬ方向へと向かっていったのだった。不朽不滅の家族愛を謳う法廷ミステリー。 (「Book」データベースより)



    お初の作家さんですが、小杉さんの「父からの手紙」を文庫で持っているのですが・・・まだ読めていません。

    そんな中図書館で目にして思わず借りちゃった本です。大塚寧々さんでドラマ化されているのでしょうか?



    淡々とした書き方で裁判員制度で裁判を受けることになった事件の背景画家が書かれていきます。認知症の老女がなぜ死んだのか?捕まったホームレスの自白によって、簡単に済むはずの裁判だった。

    しかし、一人の裁判員の発言によって、どんどん違うほうに進んでいく裁判。

    裁判員制度の怖さと難しさが書かれていると思います。一般人だから違う見方ができる・・・・そう思います。

    でも・・・・・でも・・・・・もっと上手を行く犯人だったら???

    裁判員だからとか、一般人だからとか、裁判自体の仕組みとか、そういったものは良くわからないんだけど、それ以前に人が人を裁くこと、表面に見えている真実と本当の真実。

    いやいや本当ってなんだろう?とか真実ってなんだろうとかって考え出したらドンドン考えちゃう。

    そんなテーマだと思います。



    読んでいていろんなことを考える内容でしたね。

    ただ本当にちょっとだけ、この主人公の裁判員が気になりました。

    正義とか自分の考えを自分の価値観で押し通すことってどうなんだろうって。

    私は最初は共感してたんだけど・・・・終わりのほうはなんだか納得できなくなっていました。

    ひねくれているのでしょうか?

  • 初の裁判員制度による公判が開かれたばかりの時にちょうど予約が回ってきました。裁判の進行などがすごくわかりやすいなんて思いながら読んでいたのですが、事件にだんだん引きこまれていきました。詳しくは書きませんが、被害者の家族、加害者の家族、裁判員の家族、どれも思いあたるような、どこか実際にいておかしくない設定です。そんな家族のありようが人ごとではない様に思えて真剣に読んでしまった。哀しい気持ちになったけど、作者の心遣いがあり、読んでよかったと思いました。

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著者プロフィール

一九四七年、東京都生まれ。八三年「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。八八年「絆」で日本推理作家協会賞、九〇年「土俵を走る殺意」で吉川英治文学新人賞を受賞。他に「仇討ち東海道」「遠山金四郎」「風烈廻り与力・青柳剣一郎」「栄次郎江戸暦」「蘭方医・宇津木新吾」「親子十手捕物帳」「八丁堀赤鬼忠孝譚」「義賊・神田小僧」シリーズなど著書多数。

「2023年 『剣の約束 はぐれ武士・松永九郎兵衛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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