バイバイ、ブラックバード

著者 : 伊坂幸太郎

• 双葉社 (2010年6月30日発売)

感想・レビュー・書評

[narさんの感想 · 2011年6月10日]

ブラボウ！

[ぴんじんさんの感想 · 2011年5月14日]

マツコデラックスをイメージした。

[satomo1さんの感想 · 2010年12月9日]

＜あのバス＞でもうすぐ連れていかれてしまう星野は、
『怪獣女』の繭美と共に５人の彼女に別れを告げに行く。

太宰治の『グッド・バイ』のオマージュ作みたいです。
ミステリー以外の伊坂さんの作品を読んだのは初めてで新鮮でした。
５話に出てくるサイボーグマネージャーの佐野が泣くところに、すっごく感動しました。

[葉明さんの感想 · 2010年9月19日]

不思議な話。
すーっと流れているけれども、
よく考え直すと、おかしな設定ですよね。
何で主人公はどこかに連れていかれるのか。
そのバスはいったいどこに行くのか。
繭美は何者なのか。
いつから２人は一緒なのか。
でも、いざ読み始めると、
それが気にならなくなっちゃうのは不思議です。

それぞれの女性が個性的ですが、
一番印象深かったのは五人目の方。
「あぁ・・・」と思わずラストで声が漏れてしまいました。

[cowfishさんの感想 · 2010年8月24日]

作家は山ほどいるんだから、お得意の手法で書き続けたって構わないんじゃない？そうやって食ってる作家も沢山いるモン。

と、伊坂さんにいってやりたい。でも、本人がより高見を目指したいのなら、それを見守るのがファンの役目か…。

でもこうやって、たまに昔みたいにお得意のやり方でファンを喜ばせてね！
そのお得意にも、徐々に変化進化があるんだからさ

[HAL.Aさんの感想 · 2010年8月20日]

　好きだと思う女性に出会ったら、後先を考えずにくどいてしまうという、どうしようもない悪癖をもった主人公・星野は、気が付いたときには五股をかけていた。
　誰が本命で誰が遊びということもなく、それぞれの女性と真剣に交際していたという星野だが、その無計画な性格が災いして、金銭のトラブルから、とある危険な組織に身柄を押さえられてしまう。
「あのバス」という得たいの知れない乗り物に乗せられて、どこだかわからない恐ろしい場所に連れ去られそうになった星野だが、組織に「せめて彼女たちに別れを告げさせてくれ」と嘆願したところ、「面白そうだから」という理由で、どういうわけか許可が下りる。
　星野は監視つきで、五人の女性それぞれに別れを告げにいくが……

　おもしろかった！！！！
　監視役の繭美のキャラクターが強烈すぎます。身長１８０センチ、体重１８０キロ、男言葉で喋り、怒り狂うと大暴れし、弱っている人をいたぶって楽しむのが趣味で、「人を傷つける以上に楽しいことがあったら教えてくれよ」と言いきる女。濃い。濃すぎる。いいぞもっとやれ！（ぇ

　なかなかみないダメっぷりの主人公と、いっそ爽快なくらい性格の悪いヒロイン（？）のコンビですが、読み進めるにつれて彼らのキャラクターにだんだん愛着が湧いてきます。そして、ものすごくハチャメチャなコメディなんですけども、不覚にもラストで感動。

[Aaa**さんの感想 · 2010年8月17日]

すごくすごく、面白かった！！
伊坂幸太郎作品、最近ちょっと期待はずれなものが多かったのですが、まさに伊坂幸太郎って作品で、安心して読めた作品です。
星野一彦がまた憎めなくて、星野一彦に関わった五人の女性も魅力的で、そして忘れちゃならないのが繭美。
だんだんと星野一彦に対する接し方が変わっていく様がまたよかった。
いやー、面白かった！！

[なぎさんの感想 · 2010年8月14日]

　5人の女性と同時に交際していた、いわゆる5股をかけていた星野一彦の前に突然現れた180cm、180kgの大柄な女繭美。彼女は監視役で、一彦自らの金銭問題がもとで、2週間後に＜あのバス＞に乗らないといけないと告げる。
　繭美の言葉に不吉なものを感じた一彦は、＜あのバス＞に乗る前に、ぜひ恋人達に別れを告げさせてほしいと懇願し、受け入れられる。かくして、巨漢の女と結婚することになったから別れて欲しいという理由で、2人は5人の女性のもとを別れを告げに訪れるのだが…

　5人の女性との馴れ初めエピソードと、「嘘だったんですね」から始まるそれぞれの女性との別れの場面から始まる5章。
　5人の女性と同時につき合っていたといいながらも、星野一彦は、女性の敵というより、憎めない人情派のやさしい男性。一方、繭美は、大胆不敵。他人の苦しみを見るのが大好きというデリカシーのかけらもない女性です。恋人から、巨漢の女と結婚するから別れてくれと言われたときの女性の反応を見たい一心で、一彦についていくのですが、ズケズケと自分本位に振舞う姿はもう、呆れるを通り越して、見事というしかありません。

　男女の別れ、＜あのバス＞の恐怖のつきまとう話ながら、ほのぼのとした雰囲気で楽しく読めました。　

[yamaimokoさんの感想 · 2010年8月9日]

将来の夢はパン！のくだりで笑ってしまった。
４つ目の話が好きかな。繭美にはわりとはじめの方から好感を持てた。

すごく読みやすい本です！

[ryoukuanさんの感想 · 2010年7月22日]

太宰治さんの「グッドバイ」から想像を膨らませた作品ということで全く「グッドバイ」を知らない自分としては少し不安でしたが杞憂でした。
面白かったですよ♪
主人公がとある理由からどこかへ連れ去られる前に、お付き合いをしていた5人の女性に別れを告げに行く物語・・・
その先々であんなことやこんなこといろんなことが起こったり、巻き込まれたり・・・
男女の別れなのにそれぞれドロドロせず、主人公が自分勝手・自己満足かもしれませんが、それぞれの女性を本気で想っていて、なんかいい感じでした。
そして、Ｖの女優さんの回のラストが自分の一番のお気に入りです。
また、今回の出版に当たって書き加えられたⅥ他人のために動くと思われないある方が彼のために！！こちらも必読です♪

著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。