ブラック・ベルベット

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 979
感想 : 139
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575238983

感想・レビュー・書評

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  • 大風呂敷を広げて何もない、みたいな。。。
    だが、読ませる。

  • 最初、『ブラック・ベルベット』というタイトルに惹かれて読んでみたいなと手に取ったところ、シリーズものということがわかったので、まずは第一弾『MAZE[メイズ]』第二弾『クレオパトラの夢』と読み進めて、やっとたどり着くことができました。恩田陸さんはこのシリーズが初読みでした。

    私は、シリーズものは出来るだけ順番に読みたい派なのですが、前作を読んでいなくても十分楽しめる作品です。が、やはりシリーズを通して読んだ方が、より楽しめると思います。
    その理由としてはキャラのたった登場人物を知った上で物語を追うことで更に楽しめるからです。
    ま、出来過ぎで少女漫画のような登場人物達ですが・・・(^_^;
    主人公、外資製薬会社に身を置く凄腕ウイルスハンター・神原恵弥(かんばらめぐみ)は、名前もさることながら女言葉でしゃべるので最初は女性だと思ってしまいがちだが、精悍・端正なイケメンで、性自認は男性、性指向はバイセクシュアル。見たものを写真のように記憶する映像記憶能力、地図を3Dに変換して記憶する能力を持っていて腕っ節も立つ。
    今回の旅を共にするのは、1作目『MAZE[メイズ]』でも活躍を見せた時枝満(ときえだみつる)。恵弥の高校時代の友人で、T共和国で焼き鳥屋を何店舗か経営している。ぬいぐるみのような警戒心を削ぐ見た目で、意外に広い人脈を持っている。
    また、今回の物語でキーパーソンとなる橘浩文(たちばなひろふみ)は、恵弥の高校時代同級生であり元彼。2作目『クレオパトラの夢』ではその名前だけが登場していました。

    舞台はT共和国。たぶんトルコなのですがその情景描写がとても美しくて、ロードムービーのように彼らが旅をしている景色を一緒に楽しめました。旅行に行くのは難しいと思うので、映像化してほしいなって思いました。
    謎が謎を呼んで、恵弥たちが知らず知らずに事件に巻き込まれていくように、自分もストーリーにのめり込んでいくので先が気になってあっというまに読了。
    スピーディーで謎が大きく広がっていくのが楽しかったのですが、ラストは2時間ドラマのエンディングのようでちょっと拍子抜けな気もしました。
    運転手を務めたエディや美人刑事のことが気になるのは私だけだろうか・・・?
    しかし、この後、恵弥はどうするのかなとも気になり、続編が読みたいなと思わされました。

    本作は感染症のパンデミックが題材にされていますが、重くはないので気軽に読めると思います。

  • 地に足がついてて読みやすい。
    人情とロジックのバランスが良いすとーりー

  • すごく久し振りにこのシリーズ読んだけど記憶にあるよりもだいぶ昭和のオンナでびっくりした

  • 三部作目で人となりも理解して、でももういいかな。

  • 製薬会社に勤める神原恵弥はT共和国である女性科学者の行方を探すよう頼まれる。
    広がるDFの噂、黒い苔の死体、様々な不思議の真相を探っていく。
    シリーズ物と知らず、読んでいたが遠く離れたT共和国で日本での同級生が集まる様が、和やかでいいなあと感じた。からくりが見えたとき、そんな単純な話だったのかとなるが、断片的な出来事のみだと謎めいた不気味な印象を受け、どうなるのだろうかとハラハラした。

  • シリーズ物とは知らず手を出してしまった。しまった!一作目から読めばよかった。
    予備知識なくよんだので、途中から『あ、これミステリーだったのね』と気づく。
    なんだかリアルタイムなウイルスのお話をされていたので奥付を確認したら、なんと2015年!!予知されていたような話ですね。

    流石は恩田陸。読みやすく話も入ってきやすい。気軽に読める。
    舞台はT共和国(トルコ)情景描写が絶妙で、風景がありありと思い浮かぶ。
    なんですが。
    肝心のミステリー部分が…
    替え玉、アンタレス、初恋、同級生、事故、用心棒兼案内人、もろもろ。
    面白くなる要素はいっっっっっくらでもあるのに、あれで終わっちゃうの!?
    回収部分がお粗末というかもったいないというか。
    てかはっきり覚えてないんだけど、全部ちゃんと回収されてる?これ。
    ふんわりと終わらしてるところもあって、それがいい味出してるお話もあるけど、少なくともこれはそうじゃない。もやもやで終わるやつ。

    舞台も素敵、題材も面白い、登場人物も魅力的、だからもったいなーい!!
    とりあえず第一作も読んでみようと心に誓った。




    @図書館本

  • 苔のような症状。
    現在の苦難のご時世に沿った新種Virusの話かな?と読みながら妄想したが、残念ながらスケールの小さい話で幕を閉じて残念でした。

  • 神原恵弥シリーズ第3作。
    第2作の方が分かりやすかったかなぁ。コロナ禍の中でで読んでるせいか、テーマがタイムリーすぎて怖い怖い。
    読んでる知ったブラックベルベット飲んでみよう。

  • さくっと読める恩田さんの本。ゲイなイケメン恵弥が出てきて、事件に巻き込まれつつ謎解きしつつ…な話。今回はトルコで鎮痛剤・麻薬を探しつつ、初恋の人と会うというなんか情報過多な感じ。まぁいつもどおり面白かったです。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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