- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575241532
感想・レビュー・書評
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2019年4月に読んだ本。
考えさせられた。
実家の母と重なるところがあり、思わず母の押し入れが目に浮かんだ。
引き出物、お返しが沢山。どの家でも
同じような状態になっているのか、ダンボールにいっぱいのタオル。母は今でも時々要らない、使わないものを持って
くる。
でも私は、結婚する時勝手に持って来た
ものがある。引き出物だ。今その嫁入り
道具のお皿たちは、我が家の茶だんすに、おとなしく並んでいる。そして、
母の茶だんすに並んでいて、私が気に
入っているスープカップ。母に言えば、
明日にでも絶対くれるだろう。
だけど、言わずにいる。
癖になって、また要らないものまで
持って来られたくはない。
ひどい娘だろうか?
母よ、断捨離して下さい・・・・! -
ほんといって、大したこのないだろうなんて思って読んだ。
自分も同じ経験したことある。舅の
軽トラ何杯かのゴミを処分した
どちらかといえば、整理整頓は好きだし萌える
さあ今度は自分の番だ!我が身もいらないものは整理しないとね、「読後結構片付けた」
結構整理して捨てるほうだが
最後の最後まで生活があるので
それでもかなりのものはある、それが暮らしだから。
姑と実家の母「亡き」との対比
あまりの多さに腹を立てるがー
生存中のエピソードも踏まえ
最後には胸が詰まった、
出来ることできないことはあるけど
1行くらいの日記とまでいかないが
覚書程度には記しておくのはいいなとおもった。
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今度の垣谷作品は、急逝した姑の遺品整理に翻弄されるお嫁さんのお話。
自身も50代半ばとなって断捨離をしてきた主人公が昔ながらの暮らし方をしてきた姑の家の後片付けを、家計の都合で業者には依頼せず自分でしようとする。
姑の家には何人家族かと思うような布団や食器や、空き箱に詰められたい色々なものや、人形ケースに詰まったお土産。昔ながらの家にありがちな雑多なものの山を目の前にしての主人公の苛立ちから始まり、亡き姑の人柄や今は亡き実母の生き方に思いを馳せるようになる。
相も変わらず哀しさも笑いもあり、共感する部分たくさんありで、やっぱりさわやかな読後感です。
断捨離とまではいかなくてもある程度は片づけとかねば、、と痛感しつつ読み始めましたが、何かを残して何かを感じてもえらえるなんてしあわせだなとも感じました。
天井の隅でにやりと笑ったような姑、素敵な関係です。そして自分を律して生きた母も。それぞれの生き方。 -
郊外の団地に住む姑か亡くなり、遺品整理をすることになった主人公。
3LDKに溢れる大量の物に当惑し、思い出から捨てられないと言う夫に呆れるのはあるあるだなぁと思う。
自分を律し無駄を削ぎ落とし、誰にも迷惑をかけずに生き、亡くなった実母との違いに「お義母さん、こちらの身にもなってくださいよ。」と心の中でつぶやくのだが、整理を続けるうちに分かる新たな事実に、思いは変化していく。
読みやすく、今後の参考にもなり楽しめました。 -
介護が始まったばかりで憂鬱な私には登場人物がみんな優しすぎると僻んでしまう。いつかこんな日が自分に来てもこんな思いで進めることができるだろうか。これからいろいろ調べねば。良いきっかけとなった。
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垣谷美雨さんの小説はタイトルが親近感満載で、読みたいとずっと思っていた。
だけどいつも後回し。
このタイトルはまさにドンピシャだったので読みました。
私もこの1年ずっと遺品整理をしていたから。
小説は団地なので、家賃を払い続けなければいけないから早く片付けなければ、というところですが、うちの場合は持ち家だったので休みのたびに主人と通い約1年くらい。同じ市内だというのに。
この姑さんと同じく片付けても片付けても物で溢れている状態。
ただ主人が率先してどんどん捨てるし、私も申し訳ないけどどんどん捨てました。
小説はただの片付けにとどまらず、姑さんのご近所との関係性や、主人公の母を思う気持ちなどなどさすがに読み応えありました。
本当にいいお話だったと思います。
やっぱり垣谷さんの他の本も読んでみなければいけませんね。 -
親の遺品整理を題材にした小説
なかなかおもしろかった
嫁にとって姑が遺した物はただのゴミ、うっとおしい物でしかなくても、子供にとっては、一つ一つが懐かしく思い出が詰まった物であること
下品でセンスが悪いとばかり思っていた姑が、あんなにも人との付き合いを大切にして、いろんな人の心の支えになったり、人を助けていたことが嫁にも分かって、読者としては救われた思いがした
反対に人に迷惑をかけることを嫌い、自分を厳しく律し、上品でセンスが良いとばかり思っていた母は、義妹から見ると、近寄りがたく人にもとても厳しい姑だった
同じ一人の女性の遺したものでも、嫁と娘の立場からだと、こうも受け止め方が違うのかと興味深かった
亡くなってからその人の生き様が分かると、どこかにも書いてあったがまさしくその通りだなと思った
私も娘に迷惑をかけないよう元気なうちに物をため込まないよう片付けなくてはとの思いを強くした -
片付けが終わって、姑がどういう人だったかもわかり主人公の心もすっきりしたと思う。
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タイトルそのまま。
図書館で借りた本ですが、夫の手前、誤解があるといけないので、家ではブックカバーをして読みました。
我が家は一人っ子の夫と、実家の近くに住む長女の私の夫婦。
両家の片付けは、将来間違いなく私の仕事になります。
前半の先の見えない片付けの様子に、自分の将来を照らし合わせ背筋が寒くなりました。
夫の実家のものについては、元々捨てられない夫ですから、処分するのが大変だろうなと心配になります。
片付けを終えて、望登子は両母に感謝の気持ちを持ちました。
素敵なことですね。
著者の作品は、毎度切実で心配になる読み始めですが、最後に学びがあり、よし!頑張ろう!という気持ちにさせられます。
次は「夫の墓には入りません」かな。
こちらもブックカバー必須ですね。
奥さまは、家族には良い物を使っていてほしい、他人様の目から見て、しっかりした物を身につけていると思われたいのでは...
奥さまは、家族には良い物を使っていてほしい、他人様の目から見て、しっかりした物を身につけていると思われたいのでは、と思います。ポプラさんのお宅は、お嬢さんふたり。これからどんどん綺麗になっていくおとし頃でしょうか?
(~Q~;)