犬がいた季節

著者 :
  • 双葉社
4.21
  • (822)
  • (778)
  • (304)
  • (44)
  • (8)
本棚登録 : 6983
感想 : 673
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575243253

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 色々な人生があって高校生活があって青春がある。犬のコーシローはずっとそれを見てきて感じて励ましていた。情景が映るような言葉の描写が多くて楽しく読むことができました。また短編になっている部分もあり飽きずに読め、心温まる物語でした。

  • 同じ時代を過ごしてきた者としては大切な宝物の一冊になりました。

  • 犬から見た高校生たちの青春。犬のコーシローが可愛い。恋、勉強、趣味、進路や家族に対する悩み。熱い!!!青春物はどこか気恥ずかしくなるのですが、犬目線から素直に入っていけてよかったです!

  • 初読の作家さん。
    高校で育てられる犬のコーシローをめぐる青春。
    歌や出来事から喚起されるそれぞれの時代を懐かしく想う。
    切なく、悲しく、でも心にじんわりと温かいものが湧き上がってくる。
    素敵な出会いに感謝です。

  • 八稜高校に迷い込んだ犬コーシローを通して、高校生の最後の1年を短編形式で書かれた本
    同じ景色をいろんな時代を通して見ていくところが面白かった
    だんだんと自分の時代に近づくのが面白く、一つ一つのお話を青春だった

  • 動物ものに弱い者としてはタイトルからして泣けるんだろうなと思いながら読んだ。冒頭のコーシローの姿だけでも泣けた。その後、高校で飼われることになったことで、どんな風になるのかとワクワク感が生まれた。犬からの視点とその時代ごとにいた高校生たちの連作短編集。コーシローの可愛さに癒やされる。「ユウカさん」呼びがとにかく可愛い。その優花さんがいた時代からの、まさに「青春物語」は時に甘く時に切なく時に悲しく、そして最後はとても清々しい気持ちで読み終えることができた。でも「良い話」だけでなく、ちゃんと現実にある冷たさも描いている部分があるからこそ最後に心から良かったと思える作品になったのだと思う。そして、できれば全てを読み終わってから表紙のカバーをとって中を見ていただきたい。図書館の本だとブックコートされているので見られないかもしれないので、そこだけ書店でちらりと見ていただけると…(書店さん、立ち読みごめんなさい)

  • 読後感、う〜ん!よかったねぇ!
    切なさと優しさが昭和から平成、令和へ長いスパンの中で味わえる。
    その中に12年間、高校で一緒に過ごした犬コーシローがいた。
    青春ノスタルジーを感じる小説でした。
    印象に残った文章
    ⒈ 画材なんだ、消しゴム代わり
    ⒉ However=しかしながら、打ち明けることすらできず、その恋は終わった。
    ⒊ 日誌が大きく広げられ、表紙と裏表紙に一つずつ絵があった。

  • 高校生の生活の中からの視点で描かれる淡い生真面目な恋、なんともしがたい環境、性の問題、老い、生と死、災害、人間関係、様々な課題に様々に立ち向かう人間たち。嫌な人間も描きつつ、しかし、いつも我慢してるから、こんな時に文句がいっぱいでてくるんだ。許してね、みたいな場面もあり、なんとも温かい。  ほのかな恋ごころ、フワッとして、暖かくなる。また読みたくなるいい作品だった。

  • コーシローと名付けた白い子犬を美術部の部室で飼うことになった八稜高校の昭和から平成、令和にかけてのオムニバスストーリー。

    どの時代の出来事も流行りの歌も懐かしく、その頃自分はどうだったかな…と振り返りながら読んでいました。

    この小説の高校生たちはみんな夢があったり、好きな事に夢中になったりしててちょっと羨ましくなりました。そしてそんな高校生たちを見守るコーシローの心の声が楽しくもあり、切なくもあり。ユウカさんを一途に想っているのはこのコーシローだけではなかったですね。最終話がとにかく良かった。特にエンディングはハッピーエンドの映画を見終わったような爽やかで幸せな気分。しばらく小説の世界に浸っていたくなりました。

  • 高校が舞台の人生劇。犬のいる高校生活。
    2人?のコウシロウ。ジェンダー、老い、育ち、進路。様々なテーマが含まれていた。そして、キュンが詰まっていた。

全673件中 71 - 80件を表示

著者プロフィール

1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒。出版社勤務を経て、2008年「風待ちのひと」(「夏の終わりのトラヴィアータ」改題)でポプラ社小説大賞・特別賞を受賞してデビュー。第二作『四十九日のレシピ』が大きな話題となり、テレビドラマ・映画化。『ミッドナイト・バス』が第27回山本周五郎賞、第151回直木三十五賞候補になる。このほかの作品に『なでし子物語』『Bar追分』『今はちょっと、ついてないだけ』『カンパニー』など。あたたかな眼差しと、映像がありありと浮かぶような描写力で多くのファンを持つ。

「2020年 『文庫 彼方の友へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

伊吹有喜の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
西加奈子
瀬尾 まいこ
寺地 はるな
小川 糸
朝井 リョウ
瀬尾 まいこ
凪良 ゆう
伊吹 有喜
辻村 深月
辻村 深月
西 加奈子
町田 そのこ
辻村深月
米澤 穂信
辻村 深月
宇佐見りん
砥上 裕將
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×