犬がいた季節

著者 :
  • 双葉社
4.21
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本棚登録 : 6982
感想 : 673
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575243253

感想・レビュー・書評

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  • ある日、学校に迷い込んだ白い子犬。コーシローと名付けられたその犬と高校生の姿を描いた5編の物語。

    友情、進学、家族、たくさんの悩みと喜びを抱えた高校生ならではの日常。そしてコーシロー目線での人との出会いと別れが本当に心に沁みます。
    喜びも悲しみも全てが美しい思い出になるのはその後の自分次第なんだと感じる一冊です。
    こういう作品に出会うと、ハラハラするクライマックスもオチも無い作品でこんなに満足が得られるって、本の力はすごいなと思ってしまいます。

  • ほろ甘くて、ほろ苦い。
    ちょっとくすぐったい。そんな高校時代の思い出。

    淡い恋、熱く語れる友達、
    家族とのいさかい、進路に思い悩む日々、
    周りを比較しての劣等感、焦燥感…

    時代が変わっても、高校生の青春は変わらない。

    いま、高校生のあなたに
    そして、高校生だったあなたにもお勧めしたい一冊。

    ラスト、よかった。あったかい読後感。

  • 高校生の甘酸っぱい思い出が詰まった物語。
    犬のコーシロー目線もとても良かったし、コーシローの行動も良かったな。
    犬もこんな風に考えてるよねって想像しながら読み進めました。

    同級生との関係や家族との関係など、リアルにそんな感じだったよねと共感。
    その時代のリアルな出来事も懐かしく思い出しながら。

    最後、好きな終わり方だったかな。
    この後どうなったか気になるけど、このまま終わってもいいような気も。

    第5話永遠にするする方法まで読んだらカバーを外して見て欲しい。

  • とても読みやすく、さらっと読めました
    一匹の犬が高校で飼われはじめて、去るまでの十数年間の生徒たちの話、短編形式です

    犬目線と生徒目線が交錯します
    各時代を思い出しながら読めました
    ラストは成功者ばかりで、ちょっとできすぎな感じはします

  • せっかくのコーシローくんには悪いけど、ちょっと物足りなかった。なかなかに評判良いですし本屋大賞もうちょっと作品なので期待して読んだのですが。青春はるか遥かに遠い私には残念ながら響きの鈍いこと笑
    わたしには高校生時代より中学生時代の方がずっと印象深いので、あまり共感する部分が少ないのでありました。
    捨て犬だったけど縁あって高校美術部メンバー達の優しさに救われ、以来順繰り順繰りに高校生たちを見送る役回りのコーシローを軸にした青春小説です。爽やかで嫌味無い作品に仕上がっていて書店員みなさんに受けたワケがよく解かります♪

    • アールグレイさん
      こんにちは!
      毎日暑い日が続きますね(;-^^-;)
      めんべいさん!!
      めんべいさんのレビューが、タイムラインのコーナー「夏の解放感で・・...
      こんにちは!
      毎日暑い日が続きますね(;-^^-;)
      めんべいさん!!
      めんべいさんのレビューが、タイムラインのコーナー「夏の解放感で・・・・10選(前編)」に載っていますよ!
      気づいていますか?何という本だっけ?
      (・ω・)?
      2021/07/24
    • ありが亭めんべいさん
      そうなんですか。ありがたいことです♪ さて非難轟々の中で始まった五輪はどうなることかと思う昨今でございます。
      そうなんですか。ありがたいことです♪ さて非難轟々の中で始まった五輪はどうなることかと思う昨今でございます。
      2021/07/24
    • アールグレイさん
      私はスポーツは一切できないのに、観るのは大好き
      (#^.^#)
      しばらくは読書とスポーツ観戦で、忙しい日々になりそうです。
      ♪ d(⌒o⌒)...
      私はスポーツは一切できないのに、観るのは大好き
      (#^.^#)
      しばらくは読書とスポーツ観戦で、忙しい日々になりそうです。
      ♪ d(⌒o⌒)b♪
      2021/07/24
  • 主人公と年代が近く、読んでしみじみとしてしまいました。どうにもならないもどかしさに、少し胸が痛みました。ラストはできすぎですが、ぜひドラマか映画で観たい作品です。

  • 4月14日発表「本屋大賞」 静岡県内の書店員、私の“推し”は…|あなたの静岡新聞
    https://www.at-s.com/sp/news/article/shizuoka/878394.html

  • 胸がぎゅっとしめつけられるような切なく優しい青春小説。昭和、平成、令和。移りゆく季節とともに、私も高校生だった頃の記憶が洪水のように流れ込んできた。捨て犬コーシローの目から見る世界はいつもキラキラしていて桜の花びらが舞っている。必死に背伸びをして、相手の言動に一喜一憂して、伝えたい想いを飲み込みそれぞれの道を歩んでゆく。常にSNSで繋がっている現代と違って、連絡先を聞かなければ二度と再会することのない時代だったなぁ。最終章は幸せな気持ちになりました。カバー下には嬉しいサプライズが!

  • 本屋大賞第3位
    ハードルが高かったのか、
    私の年齢が青春小説についていけないのか、
    ちょっと期待していた感じまではいかずに読了

    ただ舞台が近いこともあり親近感もわき
    中でもF1の章は『ザ.青春』て感じで良かった

    全く興味はなかったが、
    昔私も観に行ったことがあるから

    駐車場からひたすら歩いたことと
    そのレースで事故があったことしか覚えてない

    それからも興味は湧かなかったけど
    男子がそこまでして観たいものなんだと
    いうことがわかった
    ちょっとスタンドバイミーっぽかったな

    最終章しっかり回収されてたのと
    書店員さんの解説が良かった
    自分の母校がモデルなんてきっと嬉しいよね

    そういえば
    私の母校が撮影に使われた
    映画が公開されるらしい
    同窓会…一回も行ってないな
    私の青春に深く関わってくれた人たちは
    早くして亡くなってしまった泣

    さぁ次は
    平野啓一郎さんにお初にお目にかかりますぞ

  • 犬のコーシローと共に高校生たちが過ごしたそれぞれの時代を犬の目線と学生からの目線で展開されていく物語。
    悩みや不安、焦りを抱えながらも自分の姿は未来へ向いている学生たち。
    友情や夢、希望を共有する仲間たちは時代が変わってもずっと友達。
    流行った懐かしい曲名や実際にあった出来事が自分もその時代にワープしたように読めた。
    高校生をずっと見守ってきたコーシローが、とにかく可愛いい。
    懐かしさで胸が熱くなる自分を振り返る機会にもなる1冊。

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著者プロフィール

1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒。出版社勤務を経て、2008年「風待ちのひと」(「夏の終わりのトラヴィアータ」改題)でポプラ社小説大賞・特別賞を受賞してデビュー。第二作『四十九日のレシピ』が大きな話題となり、テレビドラマ・映画化。『ミッドナイト・バス』が第27回山本周五郎賞、第151回直木三十五賞候補になる。このほかの作品に『なでし子物語』『Bar追分』『今はちょっと、ついてないだけ』『カンパニー』など。あたたかな眼差しと、映像がありありと浮かぶような描写力で多くのファンを持つ。

「2020年 『文庫 彼方の友へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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