誰かが足りない (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
3.34
  • (50)
  • (138)
  • (241)
  • (50)
  • (10)
本棚登録 : 1610
感想 : 170
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575517170

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 本屋大賞2012年7位。連作短編集。雰囲気あって、余韻を残して終わるパタンなんだけど、こういうパタン他にもあったよなっていう気にもなる。変にもったいぶってるのと、細かいところで、こうはならんでしょって違和感を感じてしまいストンと落ちてこない。あと、やっぱり全体的に中途半端感がぬぐえない。「ほんで?」って相手の話に無理矢理オチを要求するときに使う大阪弁だけど、読み終わったとき「ほんで?」ってなる。認知症になりつつある母親の話は、自分もまさに今そんな感じになってるけど、本人も周りももっと自然にどっしりと受け入れりゃいいんじゃないのかなって思ったりした。

  • たいせつな人の隣で
    いつも笑っていたいな。

  • やっぱり「羊と鋼の森」とはだいぶレベルが違った。
    もう一歩何とかできそうな気も・・・

  • 切なくて、温かくて、満たされているような淋しいような。
    そんな短編が詰まっています。

    でも、キーとなっているレストラン「ハライ」にあまり想像力を掻き立てられないというか、何となく消化不良というか。
    でも品のある小説で独特の空気感があって、良かったです。

    認知症の老婦人の話は辛かったです。
    とても沁みる話なだけに、気持ちが落ち込みました。

  • もっとほんわかしたお話と思ったら、意外ときつい話が多かった。
    連作短編集なのだけど、みんなが、なぜか同じ時間に同じレストランに予約を入れてどうなるのかと思ったら、そこは何もないのね。ちょっと肩すかし。
    レストラン・ハライの特別感が、いまひとつ伝わってこなかったのが残念。

  • いくつかの短編から作られた物語。
    同じレストランに居合わせた6組の物語なんだけどどの話もなんだかいまいち。
    話に深みもないしなんだか唐突だし、話を急いでいる感じだし。
    これが短編の難しいところなのかなぁと思いました。
    最後もこの6組がどうにか繋がって来るのかなぁと思ったらそんなこともないし。
    なんで本屋大賞ノミネートだったんだろう?
    180ページ位の短い本だったからなんとか挫折しないで読みきることができました。

  •  人気のレストラン「ハライ」に、たまさか同じ日の同じ時間、居合わせることになる予約客たち、それぞれのストーリー☆

     みんなが平穏無事で暮らして、お気楽に外食を楽しみに来られるわけじゃない。そのお店に一歩足を踏み入れる寸前まで、ひとはそれぞれのやり方でもがいてる……。

     思えば、それぞれの境涯にまつわるさまざまな想いを胸中にしまった客たちが、一つところで食事をして、二度と会うことはないかもしれない。そういう奇跡的な場面を日がな繰り返しているレストランというのは、とても小説的な空間なのですね★

     予約がとりにくいほどの人気店をあえて選ぶ客たちは、弱み、悩み、各々の問題を抱えながらも、ハライという光を目指しやってきます。もがいた痕跡と、それでもなるべくあかるいほうへと寄せてくる気配を表す、さざ波みたいに細やかな文章たち。このような繊細さは、他の方法では出しにくいのではないかと思います。活字の仕事ですね★

    「そうか、笑えばよかったんだ」というセリフが好きです。そうか、笑えばよかったんだね。どうしていいのか分からなくなったとき、あるいは、傷つけようとして近づいてくる悪意の人に対しても……

     自分もハライに足を踏み入れたような気分を味わいながら、ゆっくりページをめくりました★
     なぜか少しだけ惨めさも感じたのですが、そここそが自分の生態と心情に近かった気がします(秘密)★

     私も実は何かがちょっぴり足りない感じを抱えているのだけれども、胸の中に「それでいいのかもしれないな」という言葉がストンと落ちてきました。
     十分満たされて暮らしてる感じがせず、なぜか、何かが欠けているような気がする……でも、欠損を愛して何とかやってく感覚って、そう悪いものでもないなと★
    (ただ、「何か」がという感じは分かるつもりだけど、「誰か」がというタイトルの意味が、今のところキャッチできずにいます)

  • レストランが共通点。
    でもそのレストランでのシーンはそうそう出てこない。
    本屋大賞をとった人の本ということで借りた

  • 「羊と鋼の森」から読み進めて、宮下作品っぽくない変り種の1冊。
    「ハライ」というレストランを舞台に、というか、予約から来店までのプロセスを、各々のシチュエーションで切り取った作品。
    6つの短編集なんだけど、レストランという切り口で綴られてるところがなかなか新鮮。

  • 本屋大賞受賞作家の作品。うーんやっぱいいわーー。彼女の文字をしばらく追いかけます。

全170件中 121 - 130件を表示

著者プロフィール

1967年、福井県生まれ。上智大学文学部哲学科卒業。2004年、第3子妊娠中に書いた初めての小説『静かな雨』が、文學界新人賞佳作に入選。07年、長編小説『スコーレNo.4』がロングセラーに。13年4月から1年間、北海道トムラウシに家族で移住し、その体験を『神さまたちの遊ぶ庭』に綴る。16年、『羊と鋼の森』が本屋大賞を受賞。ほかに『太陽のパスタ、豆のスープ』『誰かが足りない』『つぼみ』など。

「2018年 『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。   』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮下奈都の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×