- Amazon.co.jp ・本 (82ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582529364
感想・レビュー・書評
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巻末の著者の解説まで読んで、この写真集の意味が完結すると思う。
写真は高解像度ではないため、明瞭には状況はっきり見えないが、動物の遺体が腐敗し、虫などの生物に分解されていき、骨となる。
でも、巻末まで読むと、骨がきれいに残るのも、季節などの条件が整わないと起こり得ないことも説明されており、写真集の撮影の大変さも伺える。
死について、ひいては生命について真正面から向き合って、深く考えている著者の思いを感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自然の中で動物が死ぬとどうなるかを追っています。
グロではないがあまり鮮明でないので臨場感がわかりませんでした。
死体に蛆がわいた写真でもよくわかりにくかったです。
接写するとグロくなるかと思って遠目で取っていたのだと思いますが。 -
凄まじい写真集。だけど死についての悲惨な気持ち、というより命についての大きな気持ち、に至る本です。むかしむかし、手塚治虫の「火の鳥」を読んだ時のような感じ。この写真集を知ったきっかけがNHK Eテレの日曜美術館の「アニマルアイズ」という回で、写真家 宮崎学の作品、来歴、現在の活動にも魅了されましたが、本人の温かく、ポジティブで、面白がりであり、しかも一本筋の通った語り口にも引き込まれてしまいました。この写真集にもそれを感じ、どんどん動物が身体を失っていく写真をめくりながら、キャプションからは彼の声が聞こえてくるような気がしました。ピラミッド型の食物連鎖ではない、サークル型の腐食物連鎖の凄みを体感しました。誕生と死、という命の根幹がブラックボックス化している現代の生活において、この写真集は幼児教育においてマストかも、とか思いましたが、トラウマになるかな…
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動物の死体の定点観測をした作品でした。
私は祖父母の家跡地を定点観測しています。参考になればと思い、写真集を手にしました。
体液満たして生きていた動物の死と、有機物と無機物を化合した家とは根本的に成りが異なりますが、主体がなくなっても、世界は早送りせずに進み続けることが共通しているなあと思いました。
秋の死・ニホンカモシカの章でカモシカの死肉を食べる小さなタヌキの体が、3週間後には一回り大きくなっていたところがリアルでした。
命を繋ぐ姿をオブラートに包まずに表現できる手段は、写真しかない。
写真の役割を痛感しました。 -
野生動物の「死」の写真集。
2台の固定カメラから撮影され、
死体が完全になくなるまで写真に収められている。
秋の死:ニホンカモシカ(9/16〜11/28)
冬の死:ニホンジカ(2/9〜8/12)
春の死:タヌキ(5/11〜8/23)
日本ではありがたいことに、死体になかなか接さない国。
だからこそ死ぬということを現実に感じるためにも良い本。
小説でも漫画でもさらっと「遺体発見」とか書かれるけど
こういうものだ、とありありと見せつける。
最初の数ページは引いてしまったけど
読み進めるうちに引き込まれ、2回くらい読み返した。
よくあるしたいの描写の
「白蠟のような皮膚」とはどういうものか
動物を通して知りました。 -
死体が自然に還っていく経過の記録。
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第1週:死とは何か?
1-1 死-問題の所在- -
生きていくことと死がつながっていることを動物が見せてくれる本。自然ってこういうことなんだなぁと思います。
※動物の死体なので、こういう系に特に弱い方はご注意ください。
(一般担当/たまねぎ)
カモシカやタヌキが死んで大地に還っていくまでのプロセスを記録した写真集。死ぬ、食べる、生きる、単純で力強い営みに目が釘付けになる。
(一般担当/あほうどり)令和元年6月の特集「写真を楽しもう!」 -
森で出会った動物の屍体を定点観測で追っていった写真集。どうにも屍体に「経過が分かりやすいように」的な編集を感じないでもないけど…この本を人に紹介して真面目に意図を汲める人とだけ仲良くしていきたい。
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自然の中で死んだ動物がどうなるのかを追った写真集。何ともうまく廻っている。