([お]9-1)困ってるひと (ポプラ文庫 お 9-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591130216

感想・レビュー・書評

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  • 凄い。偉い。

    そして、壮絶。

    でも、おもしろい!というか、この状況をのりこていこうとできる気持ちの強さが素晴らしい。感動です。


    まだまだ若い20代の女の子、夢や希望のあふれる時期にこのような病気を戦ってる人がいるんだ。

    頭の中ではわかっているようにおもっていた。

    でも、この本を読み進むうちに、実際にこのような状態に置かれている人たちに対する認識をちゃんとしていこうとおもった。

    更紗ちゃんのまわりの人々、その方々も素晴らしい!

  • 文庫化されたのを機に再読。
    早かったね、文庫になるのが。
    だからか誰も予約されてなかったので早く手に入った。

    あいも変わらず壮絶な体験に唖然とした。
    今回は恋バナの方に興味がいった。
    前回は巨大なおしり洞窟にびっくりした。

    はてさて、それから彼女はどうなったのか。
    治ったのか。

  • 病気にかかるって、こんなにつらいのか。

    それが題名だったあぁ。ていうか困るという話だしな。

    医療なんて。って結構思ってたけど、
    そんな大変な病気なら死ぬ とか思ってたけど、
    その気持ちのままで実習に行かなくてよかった。
    心が変わった。

    ほんとに絶望的な病気ってあるんだよね
    その中でも生きようとしていたり、死にたい、死にたいってずっと思いながら過ごしたりしている。
    それぞれの人が、絶望や希望の中で、そしてその起伏の中で一生懸命に生きている。生きるとさえ困難な、一日を超えるだけで困難な中を生きぬく。とても、すごいことなんだろうな。

    医療もそれを支える大事な仕事で、難しい仕事だしやりがいのある事なんだなって。
    保健とか、地味な一次予防よりも、そういう苦しんでいる人を助けるのも、いい仕事かもな。結果が見えてうれしいだろうなっていうのあるだろうし。

    ほんとに、患者さんが治って笑顔で退院できる時の喜びプライスレスだろうなぁ。
    医療者になるならくま先生みたいにほんとに信頼される、その人のこと安心させてあげられる医療者になりたい。
    治療する気がないなら出て行けえええええええとかも言える人になりたい
    何も言えないんだろうけど、絶望の中の人にちょっとでも助けてあげられる人になりたい。

    あと、医療って発展したと思ってたけど思ってたより全然進歩してなかった。全然、どうしようもないじゃない。思えば認知症とか依存症とかどうしようもないことたーくさんあったわ。まだまだやなぁ。医療。
    検査地獄がほんとに印象的。こんなつらい検査があるのか…。たらいまわしとか。

    うつ地獄とか。良くなってます、は医療者が言いたいだけじゃないのかとか。医療のシステムのこととか。長期入院だと損とか申請大変とか、人には結局頼れないんだとか。せんせい、私はつらいです とか難の当事者になるとか もうなにもできない日常生活も。とか。生きたい、家出。

    全部すごくそのもので、実際のなにもわかってないと思うけどこんなにつらいのかってちょっとくらいわかった。
    全編ほんとによかった。自分の感覚とも通じるところもあるし、かなり近い位置で読めた気がする。医療だし

    ぐえー

    この本読んでよかったよー

  • 知り合いに勧められて読みました。 自分が医療難民であったときを思い出して泣きつつ、私が経験したことのない著者の経験に眉間に力をいれつつ読ませていただきました。 自分はたまたま著者と同い年であることもあり、冒頭から気持ちが入りこみました。同い年でこの経験もこの文章の構成力も、本当にすごいなぁと思いました。 私も自分が医療難民であった時、やはり医者の無常や理不尽、無知に心痛めました。 何かが変わってくれたらいいなと思います。

  • エブリシング、たたかい。
    そう序章で書かれた難病女子のエッセイ、と言って良いのか…
    第十一章の中の『「援助」の甘美な罠』からの数頁辺りで、難病ではない読者は、これまでの人生で己の甘ったれた根性を晒した場面を思い出して、恥ずかしさにのたうち回る。
    闘病生活の大変さ、苦しさ、そういうものを凌駕する著者のパワフルな思考、行動を読み進むうちに、自分の内側からポコッ…ポコポコッとチカラが湧いてくる。

  • おもしろかった。
    けどまわりくどかったり、エピソードがとっちらかったりしてたので、
    もうちょっとすっきりできたなあと思う。
    web連載をそのまままとめたものなら仕方ないか。

  • 配置場所:摂枚文庫本
    請求記号:916||O
    資料ID:95120348

  • 軽妙な語り口で、壮絶すぎて 平凡な生活しか送っていない者には想像を絶する程の病状と努力を綴ったエッセイ(これは闘病記ではない との著者の言葉からこう表現させて貰う)。思わず尻の辺りにきゅっと力が入るような、顔を顰めるような痛さを感じつつも、途中途中でセンスの良い軽口でクスリと笑わせてくれる。

    センスとユーモアあふれる、とても難病を患っているように感じさせないバイタリティにあふれた語り口は好き嫌いがあるかとは思うが、闘病記の類いを(個人差はあれど)あまり読まないであろう若い世代には表紙と相まってとっつきやすいのではないだろうか。

    この本の素晴らしいところは、自らの病状や辛さだけでなく、この国の社会制度の行き届かなさや面倒さ、手続きにかかる手間 医師と患者との関係性をわかりやすく書いている点だ。とても勉強になった。自分の暢気さも知った。
    只、これからも続いて行くであろう医師や周りの人間関係をあけすけすぎる程に綴っているのは如何なものかとは感じる。

  • 泣きながら、大笑いした本です。難しい言葉もたくさんありましたが、スルッと読めました。
    人生は色んな、時には、考えられないようなことが、自分の身の上に降りかかることもあります。老若男女問わず、ぜひ読んで欲しい本です。

  • 人間は、自分の主観の中でしか、自分の感覚の世界でしか、生きられない。他人の痛みや苦しみを想像することはできる。けれども、病の痛みや苦しみは、その人だけのものだ。どれだけ愛していても、大切でも、近くても変わってあげる事は、できない。私の痛みは、苦痛は私しか引き受けられない。

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