あずかりやさん (一般書)

著者 :
  • ポプラ社
3.76
  • (63)
  • (153)
  • (101)
  • (14)
  • (5)
本棚登録 : 793
感想 : 133
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591134672

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1日100円で物を預かる「あずかりやさん」、和菓子屋だったお店はゆっくりと時間が流れて行く。ものたちによる視点で物語で進むので、なんだか温かい雰囲気。みんないろんな事情を持って物を預ける。石鹸さんの話は泣いた。星の王子さまは、前に読んだことあるけどまた読んでみようかな。

  • 盲目の店主が営む「あずかりやさん」が舞台の物語。
    どんなものでも1日100円で預かってくれる不思議なお店です。
    物語の語り手が店主ではなく、物だったり猫だったりで面白い。
    店主以外の視点で描かれることで、店主の穏やかで誠実な人柄が引き立っているように思います。
    様々な事情を抱えた人々が持ち込む預け物の背景やエピソード。
    「ミスター・クリスティ」が特に良かったです。
    児童文学のようなふんわりとした優しさを感じさせる反面、切なさやほろ苦さをも内包していて、じんわりと心に響く物語でした。
    とても良かったです。

  • 私だったら何をあずけるだろう…

  • 「あずかりやさん」
    何年も取りに来ない客。
    彼が本当に妹に渡したかった物は何だったのかは彼しか知らないが、彼の行いにより本来伝えたかった事とは違う思いとなり伝わったかもしれないがこれが一番二人にとって幸せな結末だったのかもな。

    「ミスター・クリスティ」
    思わず強請ってしまった物。
    母親の苦労を目の当たりにしてきたからこそ父親が簡単に購入したと思うのだろうが、値段を聞いた時の反応で父親だって簡単に手に入れたお金で裕福な暮らしをしている訳でない事も予想できなかったのだろうか。

    「トロイメライ」
    彼の元へ通い詰めていたのは。
    疑心暗鬼になってしまった心を変えるのはとても難しいだろうが、彼に出会い何気ない会話をしただけで執事の振りをした彼と乗り込んできた息子の心の蟠りは晴れ素敵な最期を迎えられたのだろうな。

    「星と王子さま」
    留守番を名乗る客の一人。
    預けた人にとっては価値がある物だとしても、その全てが他人の目にも価値がある様に映る事は滅多にないだろうから過去にも盗まれた物がないとはっきりと言いきれるのではないのだろうか。

    「店主の恋」
    結婚式を終えたら読む。
    多分彼女と彼の間には社長の予想とは別の感情があると思われるが、今となっては確認する事も出来なければ奇跡が起きない限りあの本を引き取りにくる人は誰も居なくなってしまったのだよな。


  • 1日百円でなんでも預かってくれる「あずかりやさん」

    視点が人やら物やら色々変わりますが、これが私的には面白かったです。

    「もしかしてこの本もなんか思ってたりするんかな?」と考えてしまうほど。

    最後まであったかい部分があり、読んでてほっこりしました。
    ラストの文章で泣かされました。

  • 読書初心者です。
    スラスラ読め、読みやすく2日で読みました。少し時間を空けながら読んでいたので1日でも全然読めると思います。

  • これ、シリーズなのかな。
    店主の目が見えない設定にもっと深掘りして欲しいとか、自転車の男の子のファンタジーは一体何だったのか、とか。もう少し読みたかった感が。

  • 舞台になる街に流れる空気はとても緩やかで優しい感じがして、雰囲気がとてもいい。でもどの一遍もそこはかとなく悲しくて、読んでる側の勝手なんだけど、こんな素敵な街なら幸せな話を読みたかったなと。

  • 全体的に夢のようだけど、トロイメライの話がいいな。続きも読むわ。

  • 1日100円でどんなものでも預かります。盲目の店主。飼い猫の名前は社長。これだけでもどんな話なのかワクワクします。
    短編が連なるので読みやすく、いろいろな人とのかかわり。読んだあと気持ちがちょっと穏やかに優しい気持ちにさせてくれる。

全133件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

東京都出身。2006年、『三日月夜話』で城戸賞入選。2008年、『通夜女』で函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞グランプリ。2011年、『猫弁~死体の身代金~』にて第三回TBS・講談社ドラマ原作大賞を受賞しデビュー、TBSでドラマ化もされた。著書に『赤い靴』、『通夜女』などがあり、「猫弁」「あずかりやさん」など発行部数が数十万部を超える人気シリーズを持つ。

「2022年 『犬小屋アットホーム!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大山淳子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×