コンビニコーヒーは、なぜ高級ホテルより美味いのか (ポプラ新書)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591146927

感想・レビュー・書評

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  • 今までのコーヒーとは消費者軽視で、たとえ値段が高いコーヒーでも良い豆(新鮮で温度管理が行き届いてる)、挽きたて、淹れたてとは限らなかった。
    それがコンビニコーヒーの襲来で、値段の割に美味しいコーヒーが生まれたということで、コーヒー業界にも変化が起こり始めている(と筆者は期待している)。
    消費者が出す値段に比例して、良いコーヒーを提供する流れを作っていきたいとのこと。

    美味しいコーヒーの挽き方、淹れ方は下記の通り。
    ・欠点豆の少ない鮮度の良い豆を選ぶ
    ・できれば真空パックでないものを選ぶ
    ・豆を買ってきたら、形の悪いなどの欠点豆を全て取り除く(苦味雑味えぐみの原因)
    ・粉よりも豆を選ぶ
    ・必要量のみ購入し、開封後は1週間以内に飲みきる
    ・開封後は密閉容器に移し替え、高温で質を避け冷暗所で保存
    ・豆を挽くのは抽出する直前
    ・挽いた粉を茶こしに入れ、軽く微粉をふるい落とすとなお良い
    ・粗く引くとさっぱりとした味、細かく挽くと濃さが増す
    ・コーヒー豆は計量カップではなく、キッチンスケールなどのばかりで重さを量る
    ・1杯(150ml)20g,2杯で36g,3杯で48g
    ・お湯の温度は85-90度
    ・最初にお湯をさしてコーヒー全体が濡れたら30秒ほど蒸らす
    ・コーヒーメーカーを使う場合は、セットしてスイッチを入れてから10-15秒後、一旦スイッチを切り、30秒後再びスイッチを入れると蒸らしたようになる
    ・コーヒーメーカーの保温機能は使わず、事前に湯煎した保温ポットに入れておく

  • 「ぼくはコーヒーが飲めない」、「私はコーヒーで世界を変えることにした」と内容重複があり、
    途中少し退屈に。。。

    コンビニコーヒーについて、もう少し意識して注目して見てみたくなった。
    どうやってそのコスト実現させてるのか、
    どんな豆使ってるのかとか。
    どこの何が美味しいか。とか研究するのも楽しそう。

    読んでると、ものすごくミカフェートに行って、そこのコーヒーを飲みたくなる。

  • コーヒーについてもう少し知りたいと思い、ずいぶん前に読んだ漫画「僕はコーヒーが飲めない」を思い出しました。途中までしか読んでなかったので最後まで読もうかと思ったのですが、監修者が本を出していることを知りこちら読んだ方が内容が濃いのではないかと手に取りました。
    コーヒーを取り巻く現状を理解するには良い本だと思いますし、うまいコーヒーはどれほどうまいんだと期待させてくれます。

  • コーヒーを取り巻く世界の状況から日本独特の「コーヒー進化」、そしてコーヒーの美味しい淹れ方まで、世界的な「コーヒーハンター」が、コーヒーの最新事情と奥深き世界を説く。

    仙台でもコーヒー屋が増えてきた。
    コーヒーのイベントも。
    興味深い。

  • 著者の思い入れや経歴は要らない。どんなコーヒーが何故美味しいのか。客観的な根拠、分析が欲しかった。興味あるテーマなのに、解答不十分につき残念。

  • 2015年10月刊。◆【引用メモ】石脇:コンビニのコーヒーをきっかけにして、もっとコーヒーについて知りたいと思うようになればいい。たとえば、ホテルのコーヒーがまずいと思ったとき、「まずい」と言える人が出てくることも大切です。(p190)◆川島:「料理はおいしいのに、なぜコーヒーはまずいのですか」と、お客さんが言わないと気がつかないかもしれません。たとえば、1杯10円余分に原価を掛ければ格段においしくなることを知れば、シェフたちは出しますよ。いい材料にお金を支払うのは厭わない人たちなんですから。(p193)

  • 川島氏の理想とするコーヒーのサプライチェーンの話。

    彼の言う事によれば、コーヒーはもっと美味しくなる。
    今のコーヒー文化を作ったのは、商売に偏り過ぎた供給者側の問題。

    しかし、商売として考えれば利益は重要な訳で。
    彼の言うとおりにすれば、膨大な原価を投入しなければならない。
    逆にもっと原価投入すれば、無限大に珈琲は美味しくなる。
    という事か。

    3000円のテーブルワインでも、何十万もする高級ワインでも、
    TVショーの格付け番組とかを見るにつけ、
    「良し悪し」「美味しい美味しくない」は分かれるわけで。
    なかなか難しい所である。

    しかし、彼のコーヒーに対する情熱は、絶大なものがあるし、
    コンビニコーヒーが活況を呈する今。
    今後、コーヒーの歴史が変わっていくことは間違いない。

    3-

  • 久米書店
    2015年10月21日、2刷、並、帯無
    2016年4月30日、伊勢BF

  • 『コンビにコーヒーは、なぜ高級ホテルのコーヒーより美味しいのか?』という疑問は前半のページすらかからず議論が終わる。

    あとは、川島さんのコーヒーへのパッションと、今まで実現したことが書かれていた。著者の他の本を読んでいる場合は内容がかなり被るので少し間を空けて読むくらいがいいかなと思う。笑

    この本では、農業的な側面から見るコーヒー(品種の話は初めてきいた話題も多かった)、コーヒーの輸送の部分での科学を活かした工夫、コンビニコーヒーが作る新たな波と人々のコーヒーの価値観や市場全体に与える影響、そんなところが面白かった。

  • いくつかのコーヒー展示会を見て回る中で、スペシャリティコーヒーの扱い(味やキャラクターのあり方など)が、ワインや日本酒のそれを似ているとは感じていた。同様の言及が著者からあったのは嬉しい事。
    本書でフォーカスされているのは主に現代日本のコーヒー文化について。次は少し歴史的な部分について読んでみたい。

著者プロフィール

1956年静岡県生まれ。1975年中米エル サルバドル国立コーヒー研究所に留学し、コーヒー栽培・精選を学ぶ。大手コーヒー会社に就職。ジャマイカ、ハワイ、インドネシアで農園開発を手掛け、マダガスカルで絶滅危惧種の発見と保全、レユニオン島では絶滅したといわれた品種を探し出し、同島のコーヒー産業復活を果たす。2007年に同社を退職後、日本サステイナブルコーヒー協会設立し、2008年に株式会社ミカフェートを設立。

「2022年 『人生を豊かにしたい人のための珈琲(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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