リアルプリンセス

  • ポプラ社
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本棚登録 : 640
感想 : 79
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591152409

感想・レビュー・書評

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  • 眠り姫、ラプンツェル、浦島太郎の乙姫、鍋かぶり姫・・・古今東西の「プリンセス」をオマージュしたアンソロジーだ。リアル、のつくとおり、舞台は現代、主人公は普通の(ちょっと普通じゃない人もいるけれど)女性。
    ほっと優しい気持ちになるようなものから皮肉のきいた内容のものまでテイストはさまざまで、個性があって面白い。
    個人的にはベタだけど浦島太郎をモチーフにした物語の「亀の気持ち」が好きだなと思った。

  • (2023.10)
    トップバッターは寺地はるなさん。
    「鍋かぶり」
    鍋を被った女の子が主人公。語り口調で始まっていく。
    その口調が面白い。すらすら読み始める。

    P26
    人と違うものは馬鹿にしたり傷つけたりしても構わないと思っているようなそんなひとたちの頭には、鍋なんかよりももっと窮屈で醜悪なものが載っかてるに違いないのです。わたしはいつか、あんたたちの何倍も幸せになってやるんだから、あんたたちが一生かかっても触れられないような大きな幸せを掴んでやるんだから。そんなふうに、思っていました。

    いいね。

  • プリンセスがいっぱい!プリンセス・プリンセス。人気女性作家さんたちによるアンソロジー。寺地はるなさん→鍋被りのシンデレラ。軽妙で楽しい。飛鳥井千砂さん→12人の美女たちの謎の行動とは?おとぎ話っぽくて可愛い。島本理生さん→1番ピリつく話。王子様登場かと思いきや...。加藤千恵さん→これってハッピーエンド?アンハッピーエンド?藤岡陽子さん→流石、泣きの藤岡。短編でもウルウル。大山淳子さん→なんか怖いっす。でも最後まで読むと一安心。総括:姫の元ネタがわからずともどれも面白い。1日で読めちゃう軽さもグッド。

  • 最後にのっている眠り姫を題材にした話が面白かった。あと鍋を被っている女の子の話も

  • アンソロジーは 初めての作家さんに出会えたりするので 結構好きです。
    島本理生さん 大山淳子さんが良かったです。

  • 寺地はるなさんが好きで手に取った。初めて読む作家さんもあって、全部面白かった!
    大山淳子さんの「夢のあと」は震えたなぁ。出産・育児の経験を、眠っているうちに終えてしまったとしたら、自分はどう感じるだろうか。

  • 読んだことあるのは藤岡さんだけだったけど、どの作品も面白く読めた。
    読む作家さんが根拠なく偏ってしまうので、こういう小説集もなかなかいい。
    昔話が好きだったから、ベースになった話は結構知ってました。

  • *古今東西のプリンセス・ストーリーをモチーフに現代の女性たちを描いた、切なく小気味良いアンソロジー*

    それぞれの作家さんの個性がぎゅっと凝縮された、素晴らしい作品ばかりの短編集です。「リアル」プリンセス、と言う題名も本当に秀逸。
    イエス!鍋!なサバサバ系鍋かぶりのトークのオチが実は深い人生教訓だったり、純情で素直な女子高生が一瞬で「女」に化け起死回生の反撃に打って出たりと、傷つきながらも闘うプリンセスたちがとにかく魅力的。アンソロジーとは思えないほどの一体感で、独特の世界観が生み出されています。雰囲気ある装丁も含め、大人女子のみなさまには是非お勧めしたい1冊。

  • おとぎ話や童話のお姫様をモチーフにした女性作家のアンソロジー。元の話が解らない作品もあったが、読み終えて、改めて読書っていいなと。裏切りにあったり、意地悪な人から悔しさを受けたり…。頭では理解しているつもりなのに、真逆の選択をしてしまったり、理解してもらえない孤独に苛まれ続けたり…。ある話は苦労が報われ、またある話では今までとは違う自分を見つけ、新たな道を切り開く。小説の中では色々な人の、様々な哀しみや苦しさ、寂しさを見せてくれる。繋がって、通じる感覚が嬉しい。寺地さんと藤岡さんはやっぱり好き。

  • いやぁ、ビックリしました。
    普通に読んでたら、度肝を抜かれる場面に遭遇します!
    途中、単なる「リアルプリンセス」をテーマにした、6人のアンソロジー作品なんだと高をくくってましたが、いきなり格上げです!
    読む価値ありです!

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著者プロフィール

1977年佐賀県生まれ。大阪府在住。2014年『ビオレタ』で第4回ポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。他の著書に『わたしの良い子』、『大人は泣かないと思っていた』、『正しい愛と理想の息子』、『夜が暗いとはかぎらない』、『架空の犬と嘘をつく猫』などがある。

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