なぜ僕は「悪魔」と呼ばれた少年を助けようとしたのか

著者 :
  • 扶桑社
3.12
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  • (2)
本棚登録 : 67
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594056353

感想・レビュー・書評

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  • 光市事件の死刑確定判決がでたこともあって、久しぶりのレビューです。
    この本は非常に内容が重たくもあるのですがいい本です。
    この本は光市母子殺害事件弁護団を解雇された泣き虫弁護士”今枝仁”さんの本です。前半は、今枝仁さんの伝記のようなことが書かれており、中盤から後半にかけて光市事件のことについて書かれています。光母子殺害事件は当たり前ですが、被害者である本村洋さんに焦点を当てた報道が目につきます。2006年に最高裁から差戻審が出てからそれまでの無期懲役の流れから死刑へと流れが変わりました。そのころからメディアは大きく取り扱っていたわけですがメディアの報道はどこも内容が薄いものです。
    この本には光市母子殺害事件のひとつの事実が鮮明に書かれていて内容も非常に濃いです。裁判員制度によって誰もが死刑判決を下す可能性がある中で、死刑について深く考える上でも良い本だと思います。
    内容は非常に重たいですが、非常に考えさせる良い本でした。時間があるときに一気に読むのをお勧めします。

    • iyudai25さん
      なるほど.
      今まで深く死刑について考えた事無かったし,ためになりそうですな.
      なるほど.
      今まで深く死刑について考えた事無かったし,ためになりそうですな.
      2012/02/25
  • ひとりの弁護士の文字通り命がけの弁護、仕事を超えた運命的なつながり。すでに死刑判決は出たものの、真実が明らかになってほしいと思う。被害者の夫の犯人への「君は」と語りかける意見陳述に打たれる。いろんな人の人生に、運命的な使命を与えた事件だと思った。

  • 光市母子殺人事件の弁護団を解任された弁護士の書いた本。最初は暴露本だろうと構えたけど血の通った言葉で語られていて面白かった。報道という権威を持った情報のみから事件を知ることの怖さを知った。人を殺すのも人だけど、弁護する人も人。不運だという言葉は被害者だけのものではなかった。父でもある夫・木村さんのインタビュー映像が生々しいが、事件で傷ついた心はどうしても回復しないものだろうなあと考えさせられた。

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