- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784620107332
感想・レビュー・書評
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―あれが獄を破った。戦いがはじまる。
お兄ちゃんが人を刺した。
突然の知らせに信じられない友理子は、兄の部屋である古い本に出会う。
『お兄さんは《英雄》に取り憑かれたんだ』
兄を捜すために友理子はいにしえの本の力を借りて、かつて《英雄》を封じていたという無名の地を訪れる。
《英雄》とは―
印を戴く者(オルキャスト)とは―
この作品の中で考えさせられたのは、物語の定義。
無名の地に住まう無名僧が語る物語の成り立ち。
以前読んだ『アイの物語』とはだいぶ違う捉え方をしていた。
―物語とは、有り得ない出来事を作り上げる。そして語る。記録に残し、記憶をばらまく、嘘でございます。
―物語は人間に必要とされる、人間を人間たらしめる必須の嘘でございます。しかし、嘘は嘘。罪にございます。
嘘はたしかに良い事じゃない。
けれど、なぜ嘘をついたのかというバックグラウンドに目を向ければ、必ずしも悪意に満ちているわけではない。
人は現実だけでは生きていけない。
ある種の虚構が必要になってくる。
それが物語であり、本となり、映画となった。
物語とは、なんだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ファンタジーも好きだし、宮部さんの文章力も好きなのに、「宮部ファンタジー」は私的にイマイチなんですよね・・・。
本場英国のファンタジーに比べると、どうしてもRPGっぽくなってしまう気がします。 -
ファンタジーでありながらも現実世界の問題に直面する、いつもの宮部みゆきテイスト。
山場があまり見当たらないが、それなりに読ませる力はある。 -
なんだか奇妙な感覚で読んだ。ファンタジーなんだ。ありがちないじめに行き着いたけど、下が楽しみ。
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凄いファンタジーなんだ、読み進む内に、いじめに行き着いた。どういう結果になるか、下が楽しみ。凄いファンタジーなんだ、読み進む内に、いじめに行き着いた。どういう結果になるか、下が楽しみ。2020/12/29
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物語の後半になると、途中で休憩しづらくなりました。わかりにくいところや少し難しいこともあるけれど、それはあんまりわからなくても読み飛ばして楽しめました。早く「下」が読みたくなります。
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魔法冒険物語、として読んだら、すごく楽しめた。世界はすべてそれぞれの物語で出来てる?
現実と物語りとは、繋がっているの?よくわからない感じもあったかな。 -
宮部氏のファンタジーは『ブレイブストーリー』以来敬遠していたのですが、ミステリーと間違え読み出した『悲嘆の門』が意外と面白くこちらにも手を出したところ…
下巻まで読まない事には何とも言えませんが、なかなかはかどりませんでした。どうも歳くってひねた分ファンタジー小説が読めなくなってきているのも原因の一つですが、そもそも四十路をこえたおばはんが小学生の少女に感情移入する事自体に無理があるのかも。
いやいや一足飛びにおばちゃんになった訳ではなかろうよ私。
と言う次第で下巻へ行って参ります。 -
半分を過ぎた辺りから、ようやっと面白くなってくる。
下巻の展開が楽しみ。