フィールドワークの技法と実際:マイクロ・エスノグラフィー入門
- ミネルヴァ書房 (1999年3月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784623030040
感想・レビュー・書評
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マイクロエスノグラフィーについての入門書。物理学や統計学、(古典的)社会学、政治学、経済学を読んでいると、社会情勢分析や実験などのより客観性を目指す分析は、目の前のちょっとした変化に反応するのが難しい事が多いし、マーケティングなどの実務的にも応用が難しい面もある。
正直、難しいなー。。結局観察眼にかかってくるが、そう簡単によくできないしな。。少しずつ身につけるようにしないと。でも、どうやってすりゃいいんだろ?
<基本>
■何のために観察するのか(検証したい仮説)、を抽象的でいいので決めておくこと。実際に観察する際は、確認のためなのか、気になるポイントを探すのかのどちらかになり得る(仮説生成法の仮説検証法どちらかがあり得る)。
■アプローチ:解釈的アプローチ、実証的アプローチ
<基本的枠組み>
■観察:「見る」という超主観的行為
■面接:リサーチ面接:データ採取
■問いを立てる:問いを考える→観察する→より詳しい・発展した問いをつくる→…という良いスパイラルを創る。
■フィールドでの役割と倫理:観察者の立場:現場にいかに関わるか(ex.幼稚園でフィールドワークをする→子供達と普通に遊ぶべきか?職員との関わり、父母との関わり)。匿名性etc.
<実際の現場で>
フィールドノーツへメモ→観察後にノートへ再現・考察しながら書きとめる→エスノグラフィーへ。。
・いかにノーツから書き起こすか、いかにより良い問いにつなげるか。 -
研究方法としてのフィールドワークに関しての本。なんで、1年生のときとかに読まなかったんだろーって思う、とっても良い入門書。方法論だけではなくて、指導を受けた実際の研究やフィールドワークの試行錯誤まで、掲載されています。研究計画書を書く上でも助けられました。
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文化人類学をはじめ、心理学、教育学、社会学などで重要な研究方法である「フィールドワーク」の中でも、特に人間の行動を扱い、それを生きている文脈ごと理解しようとする「マイクロ・エスノグラフィー」。本書は、その技法と実例を扱った入門書です。箕浦先生の語り口が巧妙です☆
フィールドワークの基礎的な技術、フィールドで気をつけるべきことや問いの立てかた、倫理的な問題や陥りやすい誤りについて丁寧に書かれているうえ、フィールドワークの流れを?フィールドサイトの選定、?フィールドの全体像の把握、?問題設定、?焦点観察、?理論枠組みの探索、?選択的観察、? データの分析・解釈、?エスノグラフィー作成の8段階に分け、段階を追った説明がされているので、実際にフィールドワークをする際のイメージがしやすいです。