ビザンツの国家と社会 (世界史リブレット 104)

著者 :
  • 山川出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (90ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634349421

作品紹介・あらすじ

今から五〇〇年以上の時をへだてて、アジアとヨーロッパがまじわるところにその帝国は存在した。首都コンスタンティノープルの旧称ビザンティウムにちなみ、ビザンツ帝国と今日、呼ばれているその国家は、古代ローマ帝国の正統の後継者としての気概を保ちながら、危機に直面するたびに柔軟に国家機構の刷新をかさね、一千年以上にわたって東地中海に光彩を放ちつづけた。伝統と革新、栄光と哀惜が交錯する千年帝国の歴史を読み解いていこう。

感想・レビュー・書評

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  • 信頼と実績の山川世界史リブレ。
    ちょっと古いけど実店舗で手に取れたので買いました。
    ビザンツ帝国と呼ばれた東ローマ帝国がいかにして成立し、繁栄と苦難を繰り返していったのかを初学者向けに解説しています。

    ただ一番読みたかった終盤、解体するビザンツ世界の章がまるっと乱丁!!背表紙も焼けてるしかなり古い版だろうなあ…と思うんですが奥付すら落丁してるので確認しようがなくて、今出版社さんに問い合わせ中。
    こういうこともあるんだなあと新鮮な気持ちになりました。それ以外は本当に分かりやすく資料としても十分なので大満足です。

  • ビザンツ(東ローマ)帝国のコンパクトな通史。100ページに満たない紙数でビザンツ帝国の歴史についての基本的な流れ、重要事項などが押さえられる。入門編として最適な本である。さらに知識を深めたくなったら、参考文献欄に掲げてある本を手に取ると良いだろう。

  • 薄い本なので入門書のように見えるが、個人名や出来事で時代をなぞっていくだけの内容。短いだけに主題を絞って欲しかった。

  • ビザンツ帝国(東ローマ帝国)は、中世ヨーロッパの牽引役でありながら高校世界史では西ヨーロッパ世界の脇役・引き立て役として扱われている感のある国家です。今現在、ヨーロッパといえばイギリスやフランス・ドイツなど“西ヨーロッパ”が牽引役ですから教科書もそれを反映しているのでしょう。いかに教科書が“現在というフィルター”にかけられているかの証左でもあります。それはさておき、ローマ帝国崩壊以降、ヨーロッパ唯一の大国でありローマ帝国の正統な継承者を自負し、繁栄と発展を謳歌したビザンツ帝国についての概説書になります。ただ、西ヨーロッパに比べて多様な民族構成をしている東ヨーロッパ世界ですから、読んでて多少の煩雑さはぬぐえません。それがまた東ヨーロッパ世界の分かりにくくさを助長しているのでしょうが、世界史図説をわきに添えて読むことをおすすめします。

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著者プロフィール

1961年生まれ。専攻、ビザンツ帝国史。現在、金沢大学教授。主な著書に『ビザンツ 幻影の世界帝国』、 『ビザンツの国家と社会』、『夢想のなかのビザンティウム――中世西欧の「他者」認識』などがある。

「2011年 『図説 ビザンツ帝国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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