- Amazon.co.jp ・本 (138ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652078297
感想・レビュー・書評
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梨木さんが著書の中で批判してた本。
この本のせいで元の理論社がつぶれたとか。。
最初は別にありなんじゃない?と読み始めたけど、すぐにうんざり。
どうして、同じことを男がやると英雄になるの?
会社を追い出された男が男優で頑張ると偉いって何で?
あなたのフツーって何?
イライラが溜まる本だった。
イラストが露骨なのも気になった。
正直に思いを述べてるだけからも知れないけど、こんな偏ったもの、私も、思春期の子には読ませたくないわ。
これがすべてと思われたら怖い。
これはあくまでも断片、そんな考えもあるってわかる子ならいいけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
理論社のパン!セシリーズの中で、バクシーシ山下の『ひとはみな、ハダカになる。』について「回収・絶版」を求める運動があることを知ったのは去年だったか。これは「理論社問題」とよばれていて、ポルノ・売春問題研究会(APP)のサイトにその経緯などが書かれている。
私は、この「回収・絶版」運動を知る前に、図書館で借りてきてこの本を読んでいた。本を読んだだけの感想としては「おもしろかった」という印象が残っている。とくに、殺人などとは違って、セックスは社会におかれたときにその場面によって、エエものになったり、ワルイものになったり、あり方が変わる…というようなあたり。
その後、「理論社問題」を知り、「回収・絶版」を求める署名運動の呼びかけ文もどこかで読んだ。その理屈は、この本を読んだ青少年がバクシーシ山下がつくった極悪なAVに手をのばすことになるのはマズイ、ということのようで、私自身はあまり説得されなくて、あの本そんなにマズイんかな~と思いながら、この本のことは気になっていた。私はバクシーシ山下のAVを全く見たことがないので、それがどれくらい極悪なのかわからないせいもあるが、"坊主憎けりゃ袈裟まで"論のような気もして、どこがどうよろしくないのかという説明が腑に落ちなかった。
最近出たポルノ・売春問題研究会(APP)の「論文資料集9号」(http://www.app-jp.org/modules/cxap/?action_read=true&id_item=22)に理論社問題に言及した論文が載ってるのを知り、これを読んだら、抗議側の理屈が少しは分かるかもと思い、取り寄せることにした。同時に、図書館でまた『ひとはみな、ハダカになる。』を借りてきて、ひとつの先入観をもちつつだが、もう一度読んでみた。
▼理論社問題
http://www.app-jp.org/modules/about/index.php?content_id=9
※ポルノ・売春問題研究会(APP)のサイト
※このサイトは、上のほうでずっと動画がうごきつづけて、私はあまり長いこと見ているときもちわるーくなってきます。どうもない方も多いと思いますが、見る方はその点ご注意下さい。
本をもう一度読んでみて、(奥付のバクシーシ山下のプロフィール欄に、抗議側がいうところの極悪AVのタイトルが載ってなければいいのかなー)と考えてみたり、(この本が"大人向け"の本であったらよかったのかなー)と考えてみたりしたが、何がどうだったらいけなくて、何がどうだったらオッケーなのか、私にはまだ判然としないのであった。
『ひとはみな、ハダカになる。』より
▼体を売ってお金を得るということには、「そんなのダメ」「やってはいけないこと」という、強い忌避感がずっとつきまとっています。
自分の体を、お金に換算するなんて。「よくそんな恥知らずなことができるな」という本人への批判から、「あなたはきっとだまされているんだ」という、まわりにいる悪いヤツらへの批判までと、「売ってはいけない」という主張には振れ幅はありますが、ともあれぼく自身、人が「セックスを売る」ということについて考えることにすごく興味を持っているので、こういう仕事をしているという面もあります。
しかし、その興味を、「セックスを売ることはいいか/悪いか」という議論にしてしまうことには、あんまり乗り気ではありません。どっちが正しいのかわからないし、さらに、どっちかだけを「正しい」と言わなければならないことには、もっと乗り気ではない。
というか、どっちかだけを「正しい」と言わされたりすることがイヤなんです。
AVに対してよくあるのは、「女性としてこういう仕事は…と思う」「女性の立場からは…だ」といった物言いです。
なにか大きな問題について考えたり語ったりするさいに、「自分は…」といった小さな単位ではなく、「日本は…」とか、とにかく大きい単位を主語にもってきたほうが説得力があったり、大きな局面に向かって何かを推し進めたりできるのかもしれませんが、でも、「女性はこう思っている」とかって、よくない言い方ですよね。…(pp.118-119)
しかし、しばらく読んでいると、バクシーシ山下自身が「女の子って」と語っていたりして、まぁ、そんなもんやんなーと笑える。
▼AVに限らず、仕事が変われば前の仕事のことは忘れていくし、それに女の子ってほら、新しい彼氏ができたら、前の彼氏のことなんてケロッと忘れる生き物じゃないですか。(p.128)
「体を売ってお金を得る」というのは、「何か、たとえば気遣いとか体力とか、そういうものを売ってお金を得る」という多くのカタギとよばれる仕事と、違うのか、同じなのか。
読んでいると頭がぐるぐるしてきて、すっきり何かがわかった気はしなかったけど、涼しくなったし、また「セックスワーク論の再検討」報告書も借りてきて読んでみようかなと思ったりもする。 -
自分ですら、本当の自分を知ることはできない。
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著者のことは詳しく知らないのだけど、かなりきつめのAVをつくったっていうひとなのかな。一読してみて、このひとアーティストやなぁと思った。よりみちパン!セにしては、世界観がかなり独特な印象。あまり拾われない声を拾ったっていう意味では、やっぱりこのシリーズはいい仕事をしてる。
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中高生向けの本ということで、かなり平易な文章で読みやすかった。
監督はもっと奇想天外な人かと思いきや、普通の人だった。
AV女優は全員モデル事務所所属とか、採用の時アピールしてくる者は要注意とか作られる過程や事情を知ることが出来てよかった。 -
何が言いたい本だったのかよくわからなかったのです。。。
すべてにおいてハギレが悪いというか。
というのも、バクシーシ山下さんという方のお名前や作風なんかは
サブカル雑誌等でよく拝見していたのですが
なんてったって、この方の監督作品(AV)を観る機会がなかったもので。
観てからだったら、もっと理解できたかもしれません。 -
[ 内容 ]
子どもがセックスを知ることに、眉をひそめる大人がいる。
でも、戦争や飢餓や病気とかかわりなく生きることは可能だけれど、セックスとかかわりなく生きていくことは不可能です。
-なんてね。
ホントはぜんぜん、興味本位で十分です。
アダルトビデオ界の鬼才が伝える、世界でいちばん「ふつう」な特殊講義。
[ 目次 ]
第1章 ぼくの仕事は、AV監督です
第2章 パンツをとれば、すべてが見える?
第3章 私をスカウトしてください
第4章 だれもがみな、ハダカになる。
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
アダルト業界という自分にほとんど縁のない世界の後ろ側の話を知れたという意味では、興味深い一冊でした。
ただ、AV監督である著者のぼんやりとした感想が並べられているだけなので、大人が読むものとしてはなんだかモノ足りず。 -
AVビデオの監督である著者が、中高生に向かって「セックスとはなにか」「それを売り物にするとはどういうことか」を語っている。
監督視点での、ハダカになる女性、もしくは男性への考察が興味深い。
生殖を伴わない性行為ってなんなんだろう。
成人しても、答えは出ない。 -
淡々としている。セックスを下品でも高等でもないふつうのものとして扱うには淡々とした姿勢がいちばんだなあと思った。しかし、そのスタンスは難しく、セックス=俗、悪、恥みたいなイメージがつきまとい、なんだかよくわからない葛藤を人々に振りまいているなあと。
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著者はAV監督。1つのことを極めると、そこから見えてくることがある。
セックスは世の中で一番不思議という。殺人やドラッグはどんな状況下でも意味が変わることはないが、セックスはどういう状況下で行われるかによって「良いこと/悪いこと」が変化する。外で脱いだらアウトでも、恋人どうしなら当然だ。
こういうことは家族で話すのはむずかしく、あけっぴろげに話題にできるきっかけになる本だと思った。 -
やー100%オレンジの絵がいいね。変化球もバッチこい
性に対して向き合うための教科書。
著者はAV監督です。何を思って撮ってるのか、とかなんでこの仕事に就いたのかも書いてあっておもしろい。 -
只今問題になっております書籍です。
ワタシはYA担当でございます。
個人的には性に関しての情報はもっと開放的であってよいと思っております。
中学の時には、村西監督の番組を真夜中こっそり拝見しておりましたよ。
AVだって観てました。
でも、援助交際や売春はせずに大きくなりました。
この本を読んだことで、中学生たちが道を踏み外すことはないと思いますが…。
糾弾されているのは、著者の映像作品が暴力的であることであるかと。
裁判沙汰にもなったらしいですし。
残念ながら観たことがないので、何とも言えません…。
うちの図書館の書架に並べるか否かは…すみませんが、保留ということで。
望まれれば提供する、というスタンスにすべきか。
ムツカチイなあ。
訴えてるのが全員女性、というのも引っかかる。
男性はどう思てんのか??
何にせよ、セックスに関する正しい知識はキチンと持つべきである。
下手に隠すと、ええことないと思うねんけどなあ…。
ムツカチイ。
関係ないかもしれんが、村上龍の作品を憎んでいる知り合いの女性が結構いる。
女がおもちゃのように扱われていてムカツク、と。
ワタシは何も思いませんでした。
だって、所詮は虚構ですよ。
そんなんゆうてたら、ミステリなんか読まれへんやんか…。
虚構やから楽しいのに、小説って。 -
村西とおる監督 黒木香主演「SMぽいの好き」1986年
セックスはおもしろくていい! -
性行為おんなのこ
んー 生きてる -
100%orangeのイラストがカワイイ「よりみちパン!セ」シリーズ29冊目。
「性教育」の中にも「ふつう」って何?みたいな問いも。
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「AV監督による性教育」と言ったらいいのだろうか。
中高生だけではなく、大人にとっても謎が満ちているAVの世界について語りかけている。
話が飛び飛びなので、結論がイマイチ把握しにくいが、なかなか面白い視点の本だった。 -
AV監督が、中高生に向けて語りかける、という設定自体がまず面白い。さらっと読めるが、かといって内容は軽いわけではないので、十分に考えさせられる。