- Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
- / ISBN・EAN: 9784750335162
感想・レビュー・書評
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とんがり過ぎていて、ヒリヒリしながら読み終えた。
このヒリヒリ感は何故かと自分に問うと、
「こんなこと言ってしまっていいのだろうか?」
「その後の自分の行動が制限されてしまうのではないか?」
と言った予想される反論の存在だ。
単なる暴露本や煽り本とは違う。ところによっては私自身怖くなるくらい執拗な追及の言葉が並べられるが、それが一方で安富歩氏の佇まいを示し、信頼の裏づけとなるものでもあった。
氏の世界観に浸りながら、世の中を眺めてそこで感じたものを自分の世界観に作用させたいと感じさせられた一冊。
少しのあいだ氏の他の著作も追ってみることにする。 -
これはすごい。
思想家というのは、こうして生まれてくるものなのか。
立場主義社会という概念を整理してくれたことに感謝したい。
自分も真実にしがみつく人間でありたい。 -
ここまで読む価値が無い本も珍しい
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安冨さんの本は何冊か読んだけれど、この本が一番分かりやすくてよかったと思う。
私も東大話法に畏れ入り、自分も時には東大話法を使って誰かを欺いてるかもしれない。
立場主義に毒されて、今、自分はこの立場で何を望まれているのかと常に考えてしまう。
そこからなかなか抜け出せない。
私は今、何を言いたいのか、何をしたいのか、分かるようになりたいし、自分の体や心が望むような発言や行動をしたい。
でも、私は何をしたいのかが空虚で…と思ったら、沖縄戦で戦死した方が家族に宛てて書いた手紙のくだりで、本当は「寂しい、悲しい」と思っている気持ちを否定して、立場でものを考えないとならないとなれば、中身は空虚だというようなことが書いてあり、胸にぐさっと来ました。
言い過ぎ、というような意見もある本ですが、私はそうは思いません。
安冨さんの感じていることが、とてもよい精度で書き表されている本なのだと感じました。 -
福島の原発事故の半年後くらいに出たのかな。理性的な安冨先生の抑え切れない焦りと怒りが滲みます。東大原子力にどれだけ金が流れ込んでいるか(他分野全部より一桁多い)、理解できない無責任な発言群は「東大話法」である、それだけで読む価値がある。「影響はない」じゃねーんだよボケ、という姿勢に密かに共感です。もう、言えなくなってしまった、住み続ける人たちがいるから(2019-07-29)
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これも、時流に乗った俺がの本
途中放棄 -
続編『幻影からの脱出』の方がちゃんとまとまっていて読み応えがあった。内容も重複しているし。まぁ、順番をちゃんと追わなかったこちらも悪いのだけれど。
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概ね素晴らしいと言っていい本。こういう良心回路を持った学者が東大におられるというのは心強い。ただし、人工地震説をろくに検証もせずに否定する態度は感心しない。否定できるだけの科学的根拠を出されたら、我々陰謀論者もそうだったのかと納得するところなのだが。残念なのはそこだけ。あとは本当に素晴らしい。名著。