- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784751528617
感想・レビュー・書評
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中学校が舞台。
クラスでいい人ランキングをしたことで始まるいじめ。
そして・・・という話なのだが、私はいい人というわけじゃないけど、主人公にちょっと似ている。
真面目に、そしていい人であろうとするけど、長く生きていると、そればかりではうまくいかないことが多々あるもので、ちゃんといろいろ分かっておく、分かろうとすることも大切で。でも、空気を読みすぎると、それもまたうまくいかない。
主人公の生き方は、きついこともあるかもしれないが、まっすぐそのままで生きられたらいいなと強く思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中学2年生の木佐貫桃は「いい人」だ。人の悪口を言わないし、掃除はサボらない。「宿題を見せて」と頼まれたら気前よく見せてあげる。天然とも言われるが、基本、いい人。クラスメイトからも、いい人の象徴みたいと思われている。
最近、苗字が変わったのはお母さんが大病院の時期委員長のお医者さんと結婚して、地元では高級住宅街の大きな家に住むようになったからだ。
中学1年の妹・鞠は、クラスでは「いい人」を演じているけれど、いじめられないように、目立たないように立ち回っている。
桃のクラスで中心的存在の沙也子と知奈津の提案で、文化祭では中止になったミス・ミスターコンテストの代わりに、「いい人ランクング」をすると言い出した。
そして、桃はクラスで一番票を集めて「いい人」に選ばれた。
いい人、って悪いことではないはず。けれど、みんなにいい人を期待されるまま、頼みごとを断われないままの状態が続き、いつのまにか「うざい」とイジメられるようになってしまう。
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前半はありきたりで退屈。後半は何とか読めました。いかにも課題図書って感じで、なんだかなぁ。
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2017年では82冊目 -
クラスのいい人ランキングで「いい人」になった中学2年生の桃。よろこぶべきことのはずなのに、クラスでの立場がだんだんおかしくなっていく…
さらりと始まったいじめは、そのうちさらりと標的がかわり、さらりと何事もなかったかのようになる。いじめって軽々しいものではないのに、気がついたらはじまっていたり、おわるときも何事もなかったかのように終わったりする。だけど、もちろん当事者にとっては簡単なものなんかじゃない。主人公の桃は天然すぎて、なかなかいじめに気づかなかったりするけれど、「体重は増えてないのに体が重たくなった気がする」とか、しっかり心には負担がのこっている。最後にも、すべては終わったけど何事もなかったことにはならない、といっている桃がいい。妹の鞠と桃に助言する圭機も、小賢しいというかとても頭のまわるおもしろいキャラクター。このお話のなかで恋愛云々にならないのがいいけど、3人の行く末を想像すると心がうずうずする。気になる。 -
いじめってこんなにあからさまに始まるものなのか…。そしてこんなにうまく解決するわけないと思いつつもおもしろかった。
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まあタイトルから分かるように、分かりやすく婉曲ないじめですよね。
いじめられ始めたヒロインちゃんがクセの強いイケメンに助言を受けて…っていう吉野先生のお得意の展開。
脳天気な学生時代送ってきたから、いじめものは読んでてあうあう…なりますね。 -
桃ちゃん、まさに「いい人」…というか、少しニブチンかな。人を利用する「わるい人」はいつでもどこでもいるもんだ。
妹の毬や尾島くんがいてよかった。ホントの「いい人」だ。 -
いい人ってこわい、残酷な言葉。一度そのレッテルを貼られてしまうと身動きができなくなる。
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クラスの投票で「いい人」第一位に選ばれた中学二年生の桃。
純粋な彼女は単純に喜んでいたけれどそれから次第に歯車が狂い始めてクラスの雰囲気がおかしくなっていく・・・。
思春期の、あるいは集団の残酷さ、いい加減さ、そいういうものが淡々と描かれていてなんともいえない気持ちになる。