花散らしの雨 みをつくし料理帖

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 5768
感想 : 709
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758434386

感想・レビュー・書評

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  • 間近で見ているように目に浮かぶ江戸の街並み。器から立つ湯気や食材の艶などに既視感を覚える料理の数々。そしてなにより、どこで読んでいても涙を禁じ得ない幼馴染との友情(「涙はこんこん」のおまじないに号泣)。
    どれも最高レベルの描写力。断トツに抜きん出ているわけではないので、「最高!」と思う瞬間はないが、気づくと無心でページをめくっている。
    奉公人の少女にイライラする場面があったが、トータルで見れば小さなこと。どうしても星4つにはできない。

  • 再読。りうばあさんのご登場!出てくるだけでお店が明るくなる。ドラマにも出てきたらよかったのに。太一とおりょうさんが助かって良かった!美緒ちゃんが一途で綺麗だなぁ。揚げたての天麩羅が食べたくなった。

  • つる屋の再建先は元の場所からちょいとばかり離れた所。
    ようやく清右衛門とふきが登場。
    ドラマは話数の都合上清右衛門を早めに出したのかな?
    原作と同じ話でも結構前後してるし、やはりドラマは別物としてみるべきかな。

    今回はエピソードがてんこ盛り。 
    白味醂の話は後でちゃんと結果げ出ててほっこりした。
    ある出来事で太一も澪に慣れた事だし良かったねと思いきや、勘違いから恋の妬みの相手にされて更には自身の淡い恋心に気付いたりと大変だわ。

    しかし、伊佐三は今後どうなるんだろう。 
    腕も気量もいいのにケチがついちゃったし、なんとか盛り返してもらいたい所だ。

    相変わらず出てくる料理はおいしそうなので、誰かここに出てくる料理を作ってくれる人はいないか!

  • 「みをつくし料理帖」シリーズの第二弾です。

    前の店から元飯田町へ移転し、心機一転頑張っている感じが相変わらず健気でかわいくってよかったです。
    が、1巻の方が面白かったかな。
    単純な人情もので、それを求めるお話ではないのは分かっているんですけど、展開があまりにも分かりやす過ぎるんですよね。(苦笑)

    とはいえ、澪ちゃんみたいな子はかわいくて応援したいし、彼女の恋の行方も気になるし、野江ちゃんのことも気になるので、次巻も読みます。

    あーそれと、試食した際の種市の反応がいつも同じ過ぎる!
    美味しそうではあるんですけど、もう少し表現力を磨いてもらわないと、せっかくのお料理が活かされないよ。

  • 蕗ご飯、こぼれ梅、葛饅頭、忍び瓜。

    しつこい、と思っていたら、まさかの手。
    そこまでして!? と思いますが、上が指示したにしろ
    してなかったにしろ、責任は取らねば、な状態。
    そういう意味では、潔し、ですが
    そうさせてしまった責任を感じてほしいもの。

    こぼれ梅、という綺麗な名前ですが
    味が非常に気になります。
    どんな甘みで、どんなものなのか。
    それと同じような、邂逅。

    この当時、麻疹もおたふくも怖い病気。
    かかったら、死ぬか生きるか。
    どうなるのか、どうするのか。
    一難去ってまた一難、という状態の最後での饅頭。
    ほんわか、というよりは、ほっとした回でした。

    そして忍び瓜。
    自宅であるもので、できそうで出来なさそうで…。
    うっすらと恋路の話(人の、ですが)に
    大変な状態です。
    恋だけは、自分で選べませんから。

  • ふきという少女のまわりを取り巻く大人たち。この少女の目を通して、人とは、大人とはを考えさせられる。少女が勇気をふりしぼり立ち向かうまでの心の葛藤の様子がよく表現されていたと思う。少女の今後も見守りたい。

  • 続きが気になる!主人公が前向きで、素直でへこたれない。
    応援したくなる。

  • 元飯田町に移ってシリーズ第二弾。ふきなどの新キャラが活躍。食より人情物語にページが割かれていた。最終章「銀菊」は食描写と人間模様描写のバランスが絶妙で特に良い。

  • 新しい店で、新たな人物も続々登場
    それぞれに苦難もありますが、それを助ける手もあらわれます
    やはり年の功というところでしょうか

  • シリーズの二作目。元飯田町に『つる家』を移したところからの話です。

    『八朔の雪』の澪とは違った、彼女の強さを感じました。料理のほかに『恋』と『恩』が本作のテーマです。澪の恋も気になりますが、それぞれの脇役たちが恩を感じる場面がとても印象的でした。
    特に、206頁で伊佐三が太一に囁いた言葉『良いか、太一。忘れるんじゃねぇぞ。(途中略)俺たちにしてくれたことを、決して忘れるんじゃねぇぞ』に、優しい涙が私の頬を伝いました。

    登場人物の優しさに心を満たし、料理の話しにお腹を空かし、何度でもおかわりしたくなる作品です。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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