なみだ縮緬: 着物始末暦5 (ハルキ文庫 な 10-5 時代小説文庫)
- 角川春樹事務所 (2015年8月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758439329
感想・レビュー・書評
-
余一と井筒屋の関係、余一がお糸に「二度とここへは来ないでくれ」と言い出した理由。
謎が増え…登場人物が増え…話しは何処まで広がって行くのでしょう?
礼治郎はちょいと面白そうな人物!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
着物の始末屋を営む 余一。
着物の汚れ等、悉皆屋と、言っていて、我母の着物も洗い張りとかしたり、着物を染め直ししていた。
昔は、振り袖の着物の袖を短くして、訪問着などに、直していた。
着物は、ほどいて、子供用にしたり、布団や座布団に替えたらしいが、、、、
今回は、「神の衣」「吉原の桜」「なみだ縮緬」「いまだ来たらず」の4話である。
「神の衣」――嫁入り前の娘と同じ着物を着せられるお玉と、大隅屋の御新造さん(姑)とが、若い恰好をしているのを瓦版に載せられたのを、どう機転を利かすのか?と、思いながら、、、読み進んだ。
自分の古着を、着たきりの貧乏人への寄進する事になるのだが、この話の中で、紙の着物の話が出て来る。
昔の人の知恵といのは、凄いと、思った。
洗えないが、軽くて、安い、吸収性がよい、、、、僧侶が修行の時に紙衣を着るとか、、、見てみたいと思った。
「吉原の桜」――花魁のいろはの打ち掛けの直しについて、、吉原での恋愛御法度事情が、描かれている。
そう、桜は散っても、来年又、この桜の花が見れると言う気持ちが、綺麗だと、感嘆させるのだと、、、、
「なみだ縮緬」――余一と、だるまやの娘 お糸の恋のじれったいようなどちらも、相手を気遣って、身を引かないといけないと、思う気持ち。
余一が、手直しした振りそでと、共に、柳色や浅葱色の端切れが、入っている。
昔は手絡を曲げに巻きつけて使うの物で、地味な柳色などは、既婚の女の事を表しているのを見て、お糸は涙するのである。
「未だ来たらず」――外見の良さだけで、相手の良さや、好かれる理由にひがみ、嫌味な事をしてしまう千吉。
昔の仲間が、踊りがうまいのをひがんでしまったが、その踊りを見て、自分の至らなさを痛感するのである。
さてさて、与一とお糸の恋の行方が、これから気になるし、色々な話の中で出て来る、着物柄や帯の柄が、付録に書かれていて、なるほど、、、こんな柄なんだと、より面白さを感じる本であった。 -
L 着物始末暦5
このシリーズはなんだかんだと続く。
後半までお糸が出てこないと思ったら、前巻の赤子騒動以降会ってなかったんですってよ!…まぁどうでもいいけど、余一とお糸の関係は中高校生向けレベル。なんなんだコレは。時代設定が江戸だから読むけど、そうじゃなかったら放り投げてるわ。まさか余一とお糸が本筋なのか?このシリーズ。えーもったいない。ちょっと前までもっと深みがあったはず。余一にはまだ一難ありそうなのでそっちに期待。おみつは本当にいいかげんにしろ。…もしかしておみつが主役なんじゃないだろうか。 -
余一さんの過去、いつまでひっぱるのー。お糸ちゃんとくっついちゃいなYO!
-
余一の出生の秘密とか過去とかの謎が、この5巻になっても一向に判って来ないのでじれじれ。出し惜しみじゃない?主人公は余一なのだろうけど、綾太郎の方が目立ってるような昨今。ヒロインは「お糸」なのか「おみつ」なのかよくわからん。そして新登場の天乃屋の礼治郎はなにやら裏がありそうな…。ここら辺で、も少し焦点を絞ってもらいたい。
-
内容紹介から
「おれはお糸ちゃんの思いには応えられねぇ」突然余一に拒絶され言葉を失うお糸。悲しみの中雨に打たれ熱を出し、気を失って倒れてしまったお糸を助けたのは?
話題沸騰の「着物始末暦」シリーズ第5弾 -
着物始末暦第5弾
面白かった。
今回も綾太郎とお玉の愛らしさがひかる。2人の心が通ってよかった。
それにしてもお糸ちゃんが切ないなぁ。余一がもう少し柔軟になれればいいのに。急に礼治郎なんて出てきて。これからどうなるんだろう。楽しみだけど。
吉原桜が良かったな。切なく辛いけどやっぱりかっこいい。
今回は切ないだらけだったなぁ。
千吉もしかり。
でも、六助が図らずも良い人になっていく様が可笑しいくて、ちょっと救われた。