なみだ縮緬: 着物始末暦5 (ハルキ文庫 な 10-5 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758439329

感想・レビュー・書評

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  • 余一と井筒屋の関係、余一がお糸に「二度とここへは来ないでくれ」と言い出した理由。
    謎が増え…登場人物が増え…話しは何処まで広がって行くのでしょう?
    礼治郎はちょいと面白そうな人物!

  • 着物の始末屋を営む 余一。
    着物の汚れ等、悉皆屋と、言っていて、我母の着物も洗い張りとかしたり、着物を染め直ししていた。
    昔は、振り袖の着物の袖を短くして、訪問着などに、直していた。
    着物は、ほどいて、子供用にしたり、布団や座布団に替えたらしいが、、、、

    今回は、「神の衣」「吉原の桜」「なみだ縮緬」「いまだ来たらず」の4話である。
    「神の衣」――嫁入り前の娘と同じ着物を着せられるお玉と、大隅屋の御新造さん(姑)とが、若い恰好をしているのを瓦版に載せられたのを、どう機転を利かすのか?と、思いながら、、、読み進んだ。
    自分の古着を、着たきりの貧乏人への寄進する事になるのだが、この話の中で、紙の着物の話が出て来る。
    昔の人の知恵といのは、凄いと、思った。
    洗えないが、軽くて、安い、吸収性がよい、、、、僧侶が修行の時に紙衣を着るとか、、、見てみたいと思った。

    「吉原の桜」――花魁のいろはの打ち掛けの直しについて、、吉原での恋愛御法度事情が、描かれている。
    そう、桜は散っても、来年又、この桜の花が見れると言う気持ちが、綺麗だと、感嘆させるのだと、、、、

    「なみだ縮緬」――余一と、だるまやの娘 お糸の恋のじれったいようなどちらも、相手を気遣って、身を引かないといけないと、思う気持ち。
    余一が、手直しした振りそでと、共に、柳色や浅葱色の端切れが、入っている。
    昔は手絡を曲げに巻きつけて使うの物で、地味な柳色などは、既婚の女の事を表しているのを見て、お糸は涙するのである。

    「未だ来たらず」――外見の良さだけで、相手の良さや、好かれる理由にひがみ、嫌味な事をしてしまう千吉。
    昔の仲間が、踊りがうまいのをひがんでしまったが、その踊りを見て、自分の至らなさを痛感するのである。

    さてさて、与一とお糸の恋の行方が、これから気になるし、色々な話の中で出て来る、着物柄や帯の柄が、付録に書かれていて、なるほど、、、こんな柄なんだと、より面白さを感じる本であった。

  • L 着物始末暦5

    このシリーズはなんだかんだと続く。
    後半までお糸が出てこないと思ったら、前巻の赤子騒動以降会ってなかったんですってよ!…まぁどうでもいいけど、余一とお糸の関係は中高校生向けレベル。なんなんだコレは。時代設定が江戸だから読むけど、そうじゃなかったら放り投げてるわ。まさか余一とお糸が本筋なのか?このシリーズ。えーもったいない。ちょっと前までもっと深みがあったはず。余一にはまだ一難ありそうなのでそっちに期待。おみつは本当にいいかげんにしろ。…もしかしておみつが主役なんじゃないだろうか。

  • 余一さんの過去、いつまでひっぱるのー。お糸ちゃんとくっついちゃいなYO!

  • 余一の出生の秘密とか過去とかの謎が、この5巻になっても一向に判って来ないのでじれじれ。出し惜しみじゃない?主人公は余一なのだろうけど、綾太郎の方が目立ってるような昨今。ヒロインは「お糸」なのか「おみつ」なのかよくわからん。そして新登場の天乃屋の礼治郎はなにやら裏がありそうな…。ここら辺で、も少し焦点を絞ってもらいたい。

  • 内容紹介から

    「おれはお糸ちゃんの思いには応えられねぇ」突然余一に拒絶され言葉を失うお糸。悲しみの中雨に打たれ熱を出し、気を失って倒れてしまったお糸を助けたのは?

    話題沸騰の「着物始末暦」シリーズ第5弾

  • 着物始末暦第5弾

    面白かった。
    今回も綾太郎とお玉の愛らしさがひかる。2人の心が通ってよかった。
    それにしてもお糸ちゃんが切ないなぁ。余一がもう少し柔軟になれればいいのに。急に礼治郎なんて出てきて。これからどうなるんだろう。楽しみだけど。
    吉原桜が良かったな。切なく辛いけどやっぱりかっこいい。
    今回は切ないだらけだったなぁ。
    千吉もしかり。
    でも、六助が図らずも良い人になっていく様が可笑しいくて、ちょっと救われた。

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著者プロフィール

早稲田大学教育学部(講談社文庫初期の傑作『古典落語』を編んだ興津要のゼミ)卒業。横浜在住。2007年、第2回小説NON短編時代小説賞で「寝姿指南」が最終候補になり、08年、「素見」で小説宝石新人賞を受賞。若き町医者を描いた初長編『刀圭』と、受賞作を含む短編集『ひやかし』が好評を集める。祥伝社文庫既刊に『江戸の茶碗』『酒が仇と思えども』。著書に「着物始末暦」「大江戸少女カゲキ団」シリーズ、『うき世櫛』『御徒の女』『神奈川宿 雷屋』などがある。

「2022年 『吉原と外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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