ふたりの花見弁当 食堂のおばちゃん(4) (ハルキ文庫 や 11-5)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758441964

感想・レビュー・書評

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  • 自分の大好きなお店が閉店してしまう、ということがこれまでたくさんあった。
    閉店してしまうのもさみしいが、好きだった部分が変化してしまうのもさみしいもの。ただ、存続していくためには変化は必要だよね…。

    今回は食べ歩きだったり、お花見だったり、はじめ食堂外でのお話も。

  • このシリーズを読むと、料理がしたくなります。

    いつもは面倒な食事作りが、ちょっとだけ楽しくなるんですよね〜
    本文にあるような、美味しそうなご飯は作れないけど、新しい料理にチャレンジしたくなります。

  •  佃の食堂兼居酒屋「はじめ食堂」を舞台にしたヒューマンドラマ。
     シリーズ4作目。5話からなる。
     表題作は、常連客で元帝都ホテル社長の三原の亡妻との思い出がテーマになっている。

          * * * * *

     やはりおもしろい。個人的には『婚活食堂』シリーズより好みに合っています。

     以前にも延べたのですが、常連客が多士済々でそれぞれの役割分担がうまくできているところがいい。役者が揃っていることで、何が起こっても無理なく対応することができるのが、このシリーズの強みだと思います。

     もちろん頼もしい常連客たちが集うサロン的な役割をはじめ食堂が果たしているからで、まさに設定の妙と言えるでしょう。

     三原は要所ではじめ食堂を支える役どころのですが、ついにプライベートの一端や亡妻にまつわる心情が明かされます。その丁寧な描写から、作者が三原をかなり大切に扱っているのがわかるいい話でした。

     また、3話目と5話目は趣向を変え、ライトミステリータッチで楽しめました。
     山口さんの変幻自在の筆力には感心するばかりです。

  • 美味しそうな定食の数々。心に染み込むお話し。今回も涙がにじむ。

  • 本当にこのシリーズは 回を重ねるほど面白くなっていくなぁ。どんどん登場人物たちがイキイキしてきたって言うか。特に万里くんの急成長ぶりはすごい。すっかり逞しく また気遣いのできる素敵な料理人に成長してきていて 今後もますます楽しみ。次回作が待ち遠しい。

  • お節料理、節分、ひな祭り、お花見、GWが今回のテーマです。それに絡めて、美味しそうなお料理が登場し、お腹がすきます…。

  • 「おせちのローストビーフ」
    年の終わりと始まり。
    出来れば関わりたくない案件だったとしても、見てしまったからには仕方ないことだろう。
    食べる側の趣向により変化していっているのだろうが、元の意味がある食べ物が控えめになるのは寂しいだろうな。

    「福豆の行方」
    幸せ絶頂期であるが。
    ちょっとしたイベントだったとしても、一人では中々やらない季節のものだと楽しいだろ。
    少し不自然だと感じることがあったとしても、好きな人に限ってそんなことはないと信じたくなってしまうのだろ。

    「不倫の白酒」
    突然の告白は最悪で。
    酔った勢いというのもあったのだろうが、こればかりは二人きりの時に縋るべきだったろ。
    重要なところが勝手に消されて話が広がってしまったら、出会ってみても無意識に偏見の眼差しで見てしまうだろ。

    「ふたりの花見弁当」
    満開の桜の下で踊る。
    全く同じものを作れたとしても、大切な人が作ってくれた想い出の品には勝てないだろう。
    一人きりで窓から眺めるのも嫌ではないだろうが、せっかくならば知り合いを呼んで楽しい時間を過ごしたいだろ。

    「サスペンスなあんみつ」
    不自然な客たちとは。
    追われる立場の身であれば、もっと警戒心をもって店の様子を伺うなどするのではないか。
    何十年も前のままでは生き残れないとはいえ、久しぶりに訪れた時に当時の品が何も残っていなければ寂しいだろ。

  • おいしそうな、料理メニューがたくさん。お腹が空いてきました‼️

  • ぼーっと読むのに良い本。
    牡蠣と白菜のクリーム煮作ってみたい。これからの寒い時期に食べたくなります。

  • 今回も人情味溢れる佳作。
    作中に出てくる料理はどれも美味しそうだけど、おばちゃんと万里が作った料理ならまた一味違うんだろうと思わせる、物語全体の雰囲気にやられてしまう。

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著者プロフィール

1958年、東京都江戸川区生まれ。早稲田大学文学部卒業。松竹シナリオ研究所で学び、脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年、『邪剣始末』で作家デビュー。2013年、『月下上海』で第20回松本清張賞を受賞。その他の著書に「婚活食堂」「食堂のおばちゃん」「ゆうれい居酒屋」シリーズや、『風待心中』『ゆうれい居酒屋』『恋形見』『いつでも母と』、共著に『猿と猿回し』などがある。

「2023年 『婚活食堂9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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