この嘘がばれないうちに

著者 :
  • サンマーク出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763136077

感想・レビュー・書評

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  • 自分が亡くなっても、みんなが幸せに過ごしてもらいたいと思う。
    そのために、自分の考え方を改める必要があると思わされた。

    人が亡くなることで、後悔や自分を責めても意味がない。
    亡くなった人は、そんなことを考えていないのだから。
    むしろ幸せに過ごしてて欲しいと思うはず。

    そうの思考を小説から教えてもらいました。

  • このシリーズとマカンマランシリーズは必ず、泣く。
    もう人の心のあったかさに触れて毎回感動する。
    人が人を想う、目に見えないからこそ尚更その価値は高まって、人の心を揺さぶるよね。
    こういう系弱いな〜

  • 自分のせいで大切な人が亡くなったと責めるのではなく、これからの自分の生き方が亡くなった人の幸せを作るって考えると、
    前を向いていける気がするし、
    凄く素敵な言葉だなと思った。

     ̄君がこれから幸せになれば、その子は君を幸せにするために命を使ったことになるんだ。その子が命を授かった意味を作るのは君なんだよ。_

  • 発表順ではないけれど2作目

     先に読んだのがとても面白かったので、続いて別の作品を。同じシチュエーションのタイムトラベル・ファンタジー。過去へ行った人も、未来に行った人も、そこで出会うべき人もその後の人生が変わるのではないの?という疑問が引き続き残るものの、かたいこと言わずに楽しもう。

     今回は「数」さんがヒロインかな。幽霊の正体も分かったし。でも、幽霊の謎は残ったままだから、まだまだ読まないと。

  • シリーズ2作目。
    過去に戻りたいと思う人は、何か思い残したことがあるからだと思う。
    作品中の人々は、その思い残したことというのが、自分のためではなくて相手のためであるところに、深い優しさを感じた。
    4編とも温かくて切なくて、どれも好きだった。

  • 一気に読了♡
    『コーヒーが冷めないうちに』と
    同じくらい感動する話!!

    どの嘘も誰も傷付かないような嘘、、。
    人を思いやる嘘、、。
    過去を戻ることに意味などあるのかと
    思うことが多かったけど、
    現実が変わらなくても戻っていいことも
    あるんだなと思うと現実にあったら
    行ってみたいなって思う!

  • 安定の面白さです。連作ですが、一つ一つの話が面白いので、すごく読みやすいです。

  • コーヒーがさめないうちに…が大変好みのお話だったので中身をみず作者買い、コーヒー…に続く登場人物達の数年後の設定で始まったお話だったのでちょうど良し。
    前回のエピソードを触りつつ、みなさん程よく交差していてその後の生き方、どうしてるかを教えてくれるし…謎だったところを補足してくれて、登場人物達への愛がさらに深まる。(コーヒー…のイキナリ呪いとか悪人いないとか説明が少なめもファンタジー感強めで好き)
    今回は、嘘ばれ…なので流石に悪い人が出てくるのではと期待しつつも、嘘をつくつもりではなかった人たちが罪悪感を持ちながら喫茶店を訪れて、最後には心を晴れやかにしていた。
    個人的には最後のエピソードが良かった。
    大切な人の存在は心を強くするし、失ったとき弱くもさせるという。弱ったときのささえって家族だけでなく周囲との関係、知り合いっていうか、喫茶店の常連客同士くらいで最近誰々さん見ないねーとか近所で挨拶とか気にし合う関係っていうか、社会とのつながり生きるうえで大切だよね、程よく居場所を持っておきたいものです。


  • 『この嘘がばれないうちに』川口俊和さん

    最後、要さんの代わりの初老の男性、だれーーっとなった!
    本当に誰なんやろ、続編読まな!という気持ちになる。

    今回のは、第一話心に沁みたな〜
    実の父親も、育ての親も、変わらぬ子どもへの愛情。でも、幼い子供を置いていかないといけないことを、知った上で過ごす残された時間、色んな気持ちになるだろうな。
    コーヒーが冷めるまでのわずかな時間で、変えれない未来が分かるし、切ないな〜。

    数ちゃん幸せになってほしい。これから、数ちゃんがお母さんになった後の話や、要さんの話も知れるのかな。

    〈帯より〉
    愛する人を想う気持ちが生み出した、不器用で優しい4つの「嘘」。
    「過去にいられるのは、コーヒーが冷めるまでの間だけ」
    不思議な喫茶店フニクリフニクラにやってきた、4人の男たち。どうしても過去に戻りたい彼らの口には出せない本当の願いとは。

    第一話『親友』
    二十二年前に亡くなった親友に会いに行く男の話
    第二話『親子』
    母親の葬儀に出られなかった息子の話
    第三話『恋人』
    結婚できなかった恋人に会いに行く男の話
    第四話『夫婦』
    妻にプレゼントを渡せなかった老刑事の話

    過去に戻れる喫茶店で起こった、心温まる四つの奇跡。

    〈本文より〉
    『親子』
    ・親にとって、子供はいつまでたっても子供なのである。ずっと、ずっと見返りを求めず、常に子供の幸せだけを願い、愛情を注いでくれた、母。
    『恋人』
    ・「(流産を経て)じゃ、その七十日間、お腹の子は一体何をするためにこの世に命を授かったんだろうね?」
    ・「その子はね、七十日という命を使って、麻美ちゃんを幸せにしようとしたんだよ」
    ・「でも、君がこれから幸せになれば、その子は君を幸せにするために七十日という命を使ったことになるんだ。そのとき、その命には意味が生まれる。その子が命を授かった意味を作るのは君なんだよ。だから、君は絶対幸せにならないといけないんだ。それを一番望んでいるのは、その子なんだよ…」
    『夫婦』
    ・季節は巡る。
     人生にも、厳しい冬はある。
     しかし、冬は必ず春となる。
     ここにも一つ、春が来た。

     数の春は、始まったばかりである。

  • シリーズ2作目。前回の話と被るところもあり数を取り巻く事情もいろいろと明らかになる。過去に戻ったからといって過去を変えることが出来ないとういう悲しい現実。それでもみんな過去に戻り何かを得て再び動き出す温かいお話でした。

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著者プロフィール

大阪府茨木市出身。1971年生まれ。小説家・脚本家・演出家。舞台『コーヒーが冷めないうちに』第10回杉並演劇祭大賞受賞。同作小説は、本屋大賞2017にノミネートされ、2018年に映画化。川口プロヂュース代表として、舞台、YouTubeで活躍中。47都道府県で舞台『コーヒーが冷めないうちに』を上演するのが目下の夢。趣味は筋トレ、サウナ、シーシャ。モットーは「自分らしく生きる」。

「2023年 『やさしさを忘れぬうちに』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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