ロングトレイルという冒険 -「歩く旅」こそぼくの人生 (生きる技術!叢書)

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  • 技術評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774147680

作品紹介・あらすじ

世界中の名だたる縦走を歩破してきたロングトレイルの第一人者が、歩きながら積みかさねた思索の軌跡。実践的な歩き方の心得を手はじめに、自然に身を置き、自然と分かち合いながらヒトが生きるという、ロングトレイルの真髄を鮮やかに伝える。ソロー、ジョン・ミューア、グレゴリー…アウトドア文化を拓いた先人たちの精神を受け継ぎ、山や森の奥深さを綴った歩行のクロニクル。

感想・レビュー・書評

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  • 加藤則芳さんの本2冊目読了。
    この本は加藤さんの山や自然に対しての想いが詰まっている。
    中でも、バックカントリーとフロントカントリーという考え方に共感した。私はいつもバックカントリーで自己責任の元遊んでいるのだと再認識した。

  • 山を長くやっていながらも恥ずかしながら「ロングトレイル」の世界をほとんど知らず、また知ろうともしていなかった。2010年を過ぎたあたりから山雑誌等で「信越トレイル」の記事をみかけていたが自分の関心は専らアルパインクライミング、沢登り、山スノボに傾倒していた。

    しかし今は「ロングトレイル」に興味津々な自分がいる。日々で関連書物やネット記事を楽しく読み漁りつつ、「さて、どこをあるこうか」と計画の実行を虎視眈々と狙っている(笑)。

    日本で早くからロングトレイルのすばらしさの啓蒙に尽力していた加藤さん、著者の強い思いが詰まった「信越トレイル」、ぜひ実際に歩いて色々なものを感じてみたい!
    そしてアバラチアントレイルにジョン・ミューアトレイル、死ぬ前に絶対歩きたい...、さあいつ行こうか...!

  • 不治の病で亡くなった方なので、いろいろ考えさせられる。自分が行ってみたい場所の為、この手の本を読み込んでいる。カナダのトレイル

  • 三葛館一般 786.1||KA

    山頂を目指す登山とは違い、自然そのものを楽しむために水平志向で移動するトレイルというスタイルは、欧米では当たり前の存在とのこと。
    わが国におけるロングトレイルの第一人者がその魅力を長編小説にたとえつつ、熱く語った本書。
    歩くことで自然や文化、歴史と触れ合い、感じる楽しみに、触れることができます。読みながら、いきなり長編小説は無理でも、ショートショートぐらいから、散歩やハイキングから始めてみたくなります。

    (もも)

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=62565

  • 著者の加藤則芳氏は、ジョン・ミューアの心を受け継いでいる。
    ミューアは1889年にヨセミテ国立公園の構想を立ち上げた人物。1889年と言えば、大日本帝国憲法が公布され、パリ万博があり、第二インターナショナルが結成され、第一回度量衡会議でメートル原器とキログラム原器が制定され、ノースダコタ州とサウスダコタ州が39番目と40番目の州となった年である。近代における時間や場所の均質化が万物の中心たる人間によって、どんどんと進められている時代だった。そんな時代だからこそ、ミューアは自然保護を求めた。彼は言った。「自然と遊ぶことで、自然を知り、理解し、愛着する。愛着することによって、自然を守ろうとする意識が芽生える。」
    大切なのは、遊び方だ。著者は、自然を歩く。歩く速度は、自然と向き合うのに適している。車は速すぎる。愛着を感じる間を与えない。次から次へとうつろう風景に、思考が付いていかない。だから著者は歩く。しかもできるだけ長く。長ければ長いほど、植生が変わる。風景が変わる。自然や文化や歴史の多様性を感じずにはいられない。
    シエラネバダの340kmにわたるジョン・ミューア・トレイル、3500kmものアパラチアン・トレイル。
    長くなるほど苦痛を伴う。ましてや未知の距離であるほど、想像上の苦痛は大きくなる。しかし、未知が既知になると、苦痛が和らぐ。自分の心を小さく縛り付けていた箍が外れ、自由を感じる。二代目自転車名人の鶴見辰吾氏は、富士ヒルクライム挑戦後の心境について同じ事を言っていた。

  • 自宅ソファーで読了(13)
    アメリカロングトレイル夢だわー。
    ますは八幡平トレイルを今年!

  • 本格的に山登りをはじめて5,6年たち、最近ちょっとマンネリ化してきた感があった。
    しかし、この本を読み、著者のような自然に対する豊かな感性、遊び心に溢れた自由な発想、自然保護やバックパッキングの思想などがあれば、自然を愉しむ術はまだまだ無限にありそうだと感じ、とても良い刺激になった。著者に敬意を表し、信越トレイルもいつか歩かねば。

  • 日本の山歩きが頂上を目指す垂直志向が主流であるのに対し、欧米では原生自然の中を水平に移動するというスタイルも一般的なのだそうです。世界各地のロングトレイルを経験した作者が、歩き旅の魅力や自然との関わり方を熱く語った一冊です。
    それにしても欧米のトレイルは、距離や規模、自然保護への取り組み方も、日本のそれとはケタ違い。本書ではこの分野の先進国であるアメリカの自然環境保護運動の歴史や、アウトドアの概念、道具への思い入れなども紹介されていて、学ぶところがたくさんありました。
    自然を愛し、世界中の森林・原野・山地を歩いて旅をし、国内の環境保護や、信越トレイル開拓に力を注いでこられた著者ですが、現在は筋萎縮性側索硬化症という難病を患っておられるようです。日本の自然には四季があり、他に類を見ない美しさであると著者はおっしゃっています。多くの人がその意思を受け継ぎ、日本の美しい自然が未来永劫守られることを願ってやみません。

  • ピークハントを目指さない。ロングトレイルのあり方、参考になった。すぐ近くにいいトレイルがあるのを忘れてた。トランス静岡 駿河湾から南アルプスまで…冒険を始めます。

  • コンセプトコーナー2012年 8月「アンケートリクエスト企画 自然から学ぶ医療知識」の選書です。

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著者プロフィール

ネイチャーライター

「2013年 『ロングトレイルを歩く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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