虹ヶ原 ホログラフ

著者 :
  • 太田出版
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本棚登録 : 3885
感想 : 363
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778320201

感想・レビュー・書評

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  • もう一回読みたい

  • もう本当に難解。
    こんな作品を描ける浅野さんはやっぱり変態だと思いました。

  • 「強い意志を持ちな。もっともっと強い意志を。」

  • 複雑すぎて一回読んだだけじゃ全然意味わからない!

  • 閉じた輪の物語、展開されるのは救いのない世界。 主人公の少年を軸に物語は進み、老人となった主人公が子供時代の自分にあるものを託すことで完結する。 ただし、大きな輪として一つ世界があるのではなく、演者それぞれに物語があり互いに影響を与えながら巡ってゆく。 この物語では肉体を失っても世界は続くようだ。 主人公の母親は完全な終わりを強く望み、物語の演者たちに強烈な影響を与えながら、 世界の終焉を引き起こす主人公と少女の邂逅へ向け、全てをお膳立てしてゆく。 青年期までの主人公はその母親の物語に強く影響されながら進んでいく。 終盤での主人公少年期と青年期の邂逅以後、次に自分と出会うまでの数十年は語られていないが、 出会ったときに少年時代の主人公にかけた言葉から、彼は母親による強固な呪縛の内側に居ながらも私の生きた道として肯定したのではないかと思う。

  • いにおさんの話は相変わらずダーク。これが「イマ風」ってことなら、この世は既にオワッテる。

  • これはずっと買わなかったもの。いや、「買えなかった」もの。いにおの作品の中で、唯一立ち読みで終わらせてしまおうと思ったもの。深読みしたくない、なんだかそう思い、自分の本棚に並べることができなかった。暇を持て余したときに黙々と読むような代物ではない、馬鹿なりに、そう悟っていたからだった。でも、結局は欲求に負けてしまって、今はちゃんと他のいにお作品と一緒に並んでいる。一番存在感があるんだ、このこは。

  • 小松崎 トンネルの中の化け物 木村有江ひより はないちもんめ なら奇遇だ ブリキの箱 小学5年の春 飛び降り 飛べないデブはただのデブ 神様のきまぐれ 鈴木くん 木村さん 正社員 …僕、弁当あるんで… スライサー 一本につき200万 利子つけて8本かな 暗闇が包み込んだ 蝶の声を聞いたんだ 俺は誰一人守ってやれないんだから 当たり障りなくこなして、みんなが笑う時僕も笑う あっち側にいっちゃえばいいじゃん‼︎ 雨がくるよ 気持ち悪いんだよ‼︎ 僕や彼女やみんなの、汚いところすべてを洗い流してしまえばいいと思った。 荒川 「感情をキャンパスにぶつけろぉぉっ」って大学講師が芸術家ぶってさぁ。給料もらってる以上、サラリーマンの戯言じゃんねぇ? 今、アイツの性欲まみれの頭で「ガンバレ」なんて言われたらブン殴りそうだ。 子供の空想のお話 君はまだちゃんと人を好きになったことがないのかもしれないね。 …なんだろう?近頃の異常気象で大量発生しちゃったとか? 榊恭子先生 白い肌の華奢な彼女 …日暮さんは僕を裏切ったりしないよね? ふざけんじゃないよ‼︎ 一瞬、僕はどこまでも泳いでゆけるんじゃないかと思えた。けど僕はバタ足も息つぎもまだ何も知らない。 …離婚届出したら少し散歩でもしない? PrismCafé 双子 件って人の頭に牛の体の?そう、疫病や凶作を予言して死んでゆく獣だ。 二児ヶ原 あとあと虹に当て換えた 汚れた下水の上に人が暮らしているのと同じじゃない?どんなに忘れよう、隠そうとしても奥の奥に存在してるの。…というより淡々と過ぎるべく生きている。 若松隼人 …ねぇ高浜くん、もしかして買ったつもりでいる? ね、高浜くん、僕は思うよ。君はこのままだときっとろくでもない人間になるって。 卑怯者…怠け者…嘘つき…憶病者… 理想さえ捨てなければ大丈夫さ 物質に縛られるなんて愚かな気がしてきたよ 黒い何かが溢れだすのを感じながら、僕はからっぽな世界を歩き出した。 反芻した記憶 蝶のペンダント 書き綴った 拙い語彙 陳腐な景色 君のそのくどい化粧も黒いマンコも…その横にあるホクロも…いらないなぁ… 荘子 淡い期待 おまえはいらん ちなみにあの火事、僕の家だ。 …強い意志を持ちな…もっともっと強い意志を。 市井の警察官 五感のほとんどが使いもんにならん 激しい自己の喪失 親父のスーパーの店舗をひとつ任されることになっちゃって 前妻の連れ子 お兄ちゃん お母さん 世界の終わり 永遠 お洗濯日和 さらに例えようもなく美しい 話の続き いつまでもお前の寝たふりが通用すると思うなよ …私も同じ名前だよ。 クイックジャパン 2016

  • ネットの評価はかなり高く、読み込むと複雑に絡み合うプロットがあり素人には解読が困難でした。
    短編集、「世界の終わりと夜明け前」では、ギャグ要素が少し入っている部分がありますが、こっちはそのへんは皆無。また、「世界の~」では、ところどころ前向きな捉え方が出来る作品があったけれどこちらは皆無。
    個人的にはファンタジー要素が入っていない作品のほうが好きです。表現が難しいけれど、いにお氏の作品で、現実離れした設定や、キャラが出てきたとしても、話のスジは現実的だし、現実よりもよっぽどシビアに書かれている、ということが多い気がするんだけれど、この作品では「預言者である母親」が「蝶」として物語全体を見ているっていう設定が作品自体を非現実的にしすぎているかなと思いました。
    ただ、登場人物ほぼすべてが、誰かに対する加害者で、誰かからの被害者であるっていうのがとても複雑で読み応えはありました。

  • 過去と今を交錯させていくストーリー展開は上手いとしか言えない内容でした。小学校時代の思い出とそこに繋がる今という図が時系列的に分かりにくいながらも、やっぱり浅野いにおは凄いなーと感心させられました。

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著者プロフィール

1980年生まれ、漫画家。1998年、デビュー。日本の青年誌漫画を牽引してきた作家のひとり。主な作品に、『ソラニン』『おやすみプンプン』『うみべの女の子』『零落』など多数。『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』を連載中。

「2019年 『漫画家入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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