深い呼吸で「心」が変わる

著者 :
  • 草思社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794217196

感想・レビュー・書評

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  • ヨガや気功の呼吸についての本。

  • 呼吸方の基本が書かれている

  • ・心は苦しみや悲しみを生み出す不安定なもの。五感・欲望・感情・知性・意志を鍛錬してコントロールし、神の心と結ばれた状態にすること=ヨガ。

    ・花粉症は花粉のせいではない。食生活を「白米と肉・魚・卵中心」から「玄米か胚芽米の主食と以前の半分以下の肉・魚」に変えたとこほ花粉症が出なくなった。花粉症に限らずアレルギーの反応は、身体にあわない何かが多く溜まりすぎているか、必要なものが足りないか。体内に溜まっている不用物を出せば、自然に反応しなくなる。アレルギーのある人は、一度玄米食に3ヶ月切り替え、唾をたっぷりだして一口50回ほど噛む、それだけで変わる。

    ・「断業」「捨業」「離業」はみな、とらわれた心からの解放を目指す。たんに消極的にあきらめるのではなく、どうしてそれが欲しいのか、本当にそれが必要なのかを自分に問いかけ、積極的に捨てたり離れたりすることが大切。ヨガでは欲望そのものが悪いとは考えない。食欲や性欲がないのは、生物として不健康な状態。こうした欲望は働きを活発にするものとして肯定すべきもの。ただ、利己的な欲望よりも、より大きく非利己的であるほどいいとされる。個人的な欲求を満たすレベルで終わらせず、より質を高め、昇華し、全体がそうあってほしいというレベルにまで、自分の性欲を広げ、合わせる工夫をする。欲の心はエネルギー源となって私たちを動かす。利己的な欲は争いを起こすもとになりやすく、逆に利他的な欲は人や自分を幸せにするエネルギーになる。欲望を自分や、自分のまわりに向かわせるだけで終わらず、もっと大きな視野をもつことが大切。

    ・「期待しないで期待する心」を養う。相手に依頼し、期待するほど、ものごとは思い通りにならないのは自然だから裏切られることになる。最初から依頼せず期待せず、要求しない心でいれば、裏切られることもなく、逆にちょっとしたことで「ありがたいことだ」と思えるようになる。

    ・日常生活において利他心を捨てるためには、自らの自己中心の見方や考え方に気づき、相手の立場や心になって考えるという態度が基本。

    ・戦国武将が戦の前に茶を点てたのは、姿勢を正し、作法通りの動作と呼吸を合わせてお茶を点て、一服することで心を落ち着かせた。いざというときに役立つ能力とは、かならずしも強い力や技術ではなく、むしろ緊張を強いられる状況の中でもリラックスして平常心を保ち、その人の持てる能力を余すところなく発揮させられる能力であることを示している。心も同様。さまざまな学習・経験を通じて知能を発達させ、知識をふやしていくことは大切だが、一方で心の力を抜く練習も必要。人事を尽くして初めて天命に任せる心も出てくる。「ああしなければ」「こうしなければ」という心だけなら、心の力は抜けない。「なるようにしかならない」という心をもてるよう練習するのである。

    ・困難なことにぶつかったとき、逃げるのではなく、自己の欲求や感情を超え、困難に調和できる努力をしてこそ、自分の能力が開かれ、自分がより大きく成長していくものだと知る。仕事であれ、人間関係であれ、どのようなことでもふだんから困難な事態にぶつかったら、「自分を成長させてくれる素晴らしいチャンスを与えられた。ありがたい勉強・修行の機会」と受け止め取り組む。エネルギー(気力)不足を感じたら、軽く目をつぶり、ゆっくりと呼吸しながら、一息ごとに宇宙エネルギーが入ってくる、入ってきてげんきになる、と自己を誘導し瞑想する。まわりによいエネルギーを出すと、よいエネルギーが返ってくる。ひとは苦しいとき、自然と眉間に皺を寄せて、険しい、苦しい表情になっている。困難なことを眼の前からすばやく消してしまう方法はない。ますは気持ちを変えること。そのために笑顔で呼吸してみよう。

    ・人生の岐路に立つ重大な選択の必要に迫られたとき、損得勘定で考えると人は迷いなかなか決めることができない。他人から見れば、大差がないと思われることを、いつまでも迷ったりするもの。「どちらでも、そう変わりはないだろう」「どちらに転んでも自分で責任をとるのだ」と腹をくくれば人はそれほど迷わない。また、自然に任せ、事の成り行きを見つめながら、「なるようになるさ」と達観していれば、案外選択を間違わずにすむ。また、あわてることなく、気が熟すのを待ってから行動することも必要。早すぎても遅すぎても具合が悪い、ちょうどいい時期を見計らうこと。

  • 仕事場での人間関係や自分の精神状態などがどうもうまくいかず、思い悩んでいるときにすがる思いで手に取った本です。

    落ち込んだとき、言うこと成すことが全部裏目に出てどうにもこうにもうまく行かないとき…あなたならどうしますか?

    神様は乗り越えられる試練しか与えない

    なんて、よく言いますけど、何をしてもこの人とはうまく行かないって人がたまにいますよね。

    わたしは、何をしてもその人の気に障るらしく、毎日くどくどと言われ続け、本当に毎日がつらい時期がありました。

    わたしがいけないんだと毎日自分を責める日々でした。

    しかし、そこまで言われ続けても変わらないのが自分であり、素質?のようなものでした。

    でも、負けるものかと毎日歯を食いしばって耐え、結局部署がなくなり、会社を去ることになりました。

    その後、自分を立て直すのに時間を要しました。考えてみれば、自分で自分を卑下して責め続けるなんて自分のことなのに、なんて可哀相なことをしていたんだと思います。

    自分を守れるのも自分で、自分を一番愛せるのも自分なのではないかと思います。

    話を戻しましょう…(汗)

    とにかく、こんな弱い自分がいやで何を言われても芯を曲げない筋の通った人になりたくて、そのためにはどうしたらよいのだろう…と思っているときに、ヨガを始め、この本を手に取ったのです…。

    呼吸を意識して変えるだけで、どんな困難なことがおきてもぶれない自分を作り出すことができるなら、こんな簡単で安上がりなことはない!と、思ったのが理由です(笑)

    買ってみて、読んでみてびっくりです。

    こんな人生の教科書みたいなものがあったなんて!
    自分の悩みがすべてここに書かれていて、その解決策、対処法まで全部載っているなんて!

    学校教育に取り入れるべきです!

    と思いました。


    本書より
    「ヨガの真価は、自分は神=自然=宇宙と結ばれた存在であることを呼吸や食事などさまざまな分野で実践することで目覚め、目覚めた生き方をみずからの生き方にさせることにあります。
    人間は自分の生まれてきた意味や真価を知り、自分にしかできない生き方をしないかぎり、本当の喜びはないと思います」

    「信じるな、疑うな、確かめよ」


    疲れない歩き方や、入浴法、緊張するとき、決断を迫られたとき、苦手な人の対処法など役に立つ実践法がいっぱいです。

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著者プロフィール

1948年、兵庫県生まれ。早稲田大学文学部卒。学生時代の演劇活動の中でヨガに出会い、73年に求道ヨガの世界的権威・沖正弘導師に入門。85年、沖ヨガ修道場長就任を経て、94年4月に独立、龍村ヨガ研究所を開設。国内外でヨガの指導に従事。現在、龍村ヨガ研究所所長、国際総合生活ヨガ研修会主宰、NPO法人日本YOGA連盟副理事長、NPO法人沖ヨガ協会理事長、一般社団法人手のひらセルフケア協会理事長。

「2019年 『龍村式ヨガレッスン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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