読むだけですっきりわかる国語読解力 (宝島SUGOI文庫 D こ 2-4)

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  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796673969

感想・レビュー・書評

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  • 国語力とは

    学生時代、国語、特に現代国語の問題を解くに当たって
    これという正解を判断できず、
    また、解答を聞いても納得できず、
    さらに、私達は普通に言葉を話すことが出来、
    本を読んだり文章を書いたり出来るのではないかと思い、
    これは一体どういうことを教えようとしているのか、
    何が分かってくるのかと悩まされた

    他にもそういう方も多いのではないだろうか
    まあそう思わされているのには
    当時の私の国語の教師にも問題があることは
    今になって分かってきた
    そのような当時の国語教師はもっぱら純文学などが好きで
    それらの小説を読むことを薦める
    確かに読書をしている人はしていない人よりも
    読解力があることは確かである
    ただ、それらの本は教養として必要なものであって
    国語教育として必要というわけではなく
    また国語、特に現代国語で得点が取れるわけではない

    国語教育というものが分かってくるにしたがって
    読書を楽しむためという目的は国語教育の一部であり
    読書や小説(文学)を楽しむノウハウを身につけることが
    主たる目的ではないということをこの場を借りて言いたい

    では国語教育の本当の目的はというと
    国語で書かれた物を正確に読み
    正確に書き、人が話すことを正確に聞き、
    人に正確に伝えること、を学ぶためのものである

    本書では「国語読解力」を中心に国語を理解し
    文章を詳細に見ていく方法が丁寧に書かれている

  • 言葉は記号だ
    [=] [は]という言葉は前と後ろが同じ意味ということ

    言葉は約束記号

  • 「読解とは」という疑問に素直に答えてくれる一冊!

    先輩から学んだ読解、まさにこの本がその正しさが証明してくれました。

    所々問題も載せてあり、大人になってからでもテストや受験を思い出しながら読めると思います。

  • 模試監督をしながら読了。
    現代文の問題を解くことと
    小論文や作文を書くことは違うのよ。
    普段、授業で言っていることが
    間違っていないことを再確認していました。

    でも、なかなか生徒には通じないんだよなぁ。

  • 面白く、目にみえる形で国語の対策本を出したという快挙。
    もう、ごもっとも!の嵐。中学で読むのがお勧め。

  • 昔から読解力がなかったのと価格がお手頃なので購入してみました。

    結論、受験前に読みたかったなと思いました。受験期に現代文の点数上げようと講義を取っていたのですがなかなか点数が上がらずセンターも散々だったこともあり、すごく勉強になりました。
    特に、第二章の四つの対立概念を理解するは一番勉強になりました。受験生の時から今までそんなのを意識したことなどなかったので。

    全体として、本の主な対象がやはり小学生や中学生向きの本という印象を受けました。そのため解説が丁寧で、難しい単語もないなと感じました。
    問題もそこまで難しくもないが、やはり紙とペンを使って「頭で考える」作業が必須の本でもありました。


    学び
    ・情景描写と心情描写
    ・事実と考えの区別

    この2つがこの本での最大の学びでした。
    高校時代、国語で苦しんだ私には本当に勉強になる本でした。

  • 自分にはやや物足りなかったが文章読解力の向上、記述問題への対応についてわかりやすく述べられている。価格からするとかなりコストパフォーマンスの良い書籍と思う。

  • 面白かった

  •  学生の頃から、読書は好きだったけれども「国語」は苦手だった。今でもそうだ。だから、小説を読んでいても、自分が間違った解釈をしているのではないかとしばしば不安になる。もし、間違った解釈をしているとしても、読書はたいていひとりでするものだから気付きもしない。これは怖い。気付きもせず通り過ぎてしまうならまだましかもしれないが、感想をこのたなぞうのようなところに書いて公開するならどうだろう。間違った解釈をもとに湧き起こった、好きだとか嫌いだとかいう自分勝手な感想を書いてしまうことになりかねない。それはまずいし、恥ずかしい。できれば避けたい。好きな作家の推理小説を読み感想をアップしたとき、実際こんなことがあった。後半のワンシーン。犯人の女が女友達を殺し、その恋人だった男とまさに今結婚式を挙げようとしている。しかし、探偵役の男が式場に現れ、犯人の女がひとりでいる控え室で対峙する。そして、犯行のすべて(2〜3人の殺しに関与している)がわかったことを告げる。すでに警察も気付いており、間もなく到着することも伝える。結末に近いこの部分に、探偵役の男の人間性を疑問視する、思いもよらぬコメントがあった。結婚式を挙げようとしている、まさにその寸前に現れなくてもいいのではないか。せめて結婚式のもっと前とか後でとかにしてやればいいものを、犯人があまりに可哀相だ、と言いたいようだった。そのように物語を書いた著者を否定する辛辣な言葉もあった。そして、こういうことは結婚しているとわかる、ともあった。もちろん犯罪小説などの場合、凶悪犯に肩入れしてしまうことはある。ノアール系の小説では、登場人物のの歪んだ心に人間の業とか性(さが)をみることもある。社会常識、社会通念からいえば正しくないことであっても心に響き、人間理解のきっかけとなることもある。ただ、例に挙げた推理小説の場合はどうか。常識的にとか倫理道徳的にというつもりは毛頭ない。しかし、この小説の場合は、かなり悩まされることとなった。このとき思ったのは、どう思うかは人それぞれだということ。「人の口には戸が立てられない」なんて諺も頭を過ぎった。ただ自分は大切にしたいと思ったのは、他人に強弁を振るうのであれば少なくともストーリー内容をきちんと理解した上ですべきだということだった。誤った読解が誤った感想を抱く原因になると怖い。その後もしばしば考えていたら、ちょうどこの本が目にとまった。本書は、国語ができるようになる本で、読書も楽しめるようになる本だという。しかも、文章、文体は中学受験をする小学生レベルだそうだ。国語が苦手だから助かる。最初に目次を見たのだが、ちょうど興味のど真ん中の教えがあったのが何よりだった。それは第14講義の「主観と客観5」で、「好き」と「正しく読む」はちがう  とあった。まさにそうだと思う。まずは「正しく読み取って」、その上で「好きか嫌いか」だろう。「好きか嫌いか」だけがあって、「正しく読む」がなければ、本末転倒ではないか。本書のやさしい教えで、多くを再認識できてとても有益だった。中でも、私の心に一番響いたこと。本を読むと多くの感情が湧きおこるが、まずは「著者が何を言っているのかを読み取ろう」と意識すること。肝に銘じることにした。至極当たり前だけど。

  • なかなか見当たらないであろう、現代文読解の方法論をまとめた本。
    中学受験から対応とあって、例題が簡単だったので、本当に文章が読めるようになったか疑問が残る。
    もっと深い文章で、各段落は何を言っているのかということを解説した形式の方が、本当に方法論を理解したのかどうか試せるのではないか。
    ただ、まともに文章を読んだことがない人や、小学生にはいい教材となるだろう。

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著者プロフィール

著述家、教育評論家、世相評論家。『読むだけですっきりわかる日本史』(宝島社)をはじめ、「読むだけですっきりわかる」シリーズは累計280万部超。精力的な講演活動も行い、メディアへの露出も多数。

「2019年 『図説 一冊で学び直せる戦国史の本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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