最後の証人

著者 :
  • 宝島社
3.82
  • (128)
  • (274)
  • (171)
  • (31)
  • (2)
本棚登録 : 1268
感想 : 261
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796676861

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 絶体絶命の裁判に挑むヤメ検佐方。
    最後のカードである証人とは果たして。

    再々読。
    三度目ともなると物語は完全に把握しているけれど
    あらためて読むと丹念に練られた構成に唸らされる。
    法廷の緊迫した描写と登場人物ひとりひとりの心情と。
    この辺りの緩急のつけ方がすばらしい。

    法よりも人を見ろ。
    佐方弁護士の今後の活躍にも期待。

  • 殺人罪確実と思われた被告の弁護人を主人公とする、法廷サスペンス。世の中の不条理や切なさに溢れている中でも、一筋の救いを見せている。
    展開も早く、トリックも含まれていて、読みやすく面白かった。

  • 元検事の弁護士、佐方貞人がある事件の弁護をする。
    有罪は確実と思われている被疑者を弁護するのですが、なかなか重いストーリーでした。

    冒頭の部分があるため読者も(多分)思い違いをしたまま途中まで読み進んでいくと思いますが、ラストは実はそうだったのか、となります。

    星は3つにしていますが、一気読みでした。

  • シリーズ前後してしまったがおもしろくて一気読みに近かった!

  • だいぶ前に、アンソロジーで短編を読んでからこのシリーズを知り、ずっと気になっていた。
    息子の交通事故死が加害者不起訴になり、復讐を誓った母親と、その夫。
    物語は、佐方弁護士がその加害者の別の事件を担当することと過去の夫妻の回想を並行させながらすすんでゆく。
    佐方が担当する加害者が、途中までわざとミスリードされてゆく展開が簡単ながらも奥が深い。絶対そこにいるのは奥さんかと思ってた。また、加害者がそこにいたとわかってからも、奥さんが攻撃して正当防衛の結果かと思いきや、そこも読み違えた。
    登場人物が多すぎず、すっきりわかりやすくて良いし、それぞれの人間性も伝わりやすい。
    佐方の暴き出した真実が感動的。
    シリーズの続きも必ず読もう。

  • 涙が溢れそうになった 人物像の感情の深さが良い 2014/2/4

  • そっちかー!

  • 「しあわせなミステリー」を読んで、もっと佐方弁護士の事が知りたいっ!!と思って読んだのに最初の方は佐方弁護士が活躍せずに拍子抜け(--;) でもその後が凄かった(^^)期待を裏切らない満足感♪次回作も楽しみ(^^)

  • 元検察官の佐方がある事件の弁護を引き受けるところから物語が始まる。
    事件の本質を見抜く目を持つ佐方。状況不利とみられた裁判で、真実を突き止め、それを証明するために重要な証人を法廷に呼ぶことができるかが裁判のキーポイント。相手の検察官は元上司のお墨付きで、佐方にライバル心を持っている。ただ、佐方は裁判の勝敗には全くこだわってない、彼の裁判に対する思いは、
    『裁判の目的は事件の真実を明らかにすることだ。裁判は検察官や弁護士のためにあるんじゃない。被告人と被害者のためのものだ。』と述べている。また、相手検察官に、
    『法を犯すのは人間だ。検察官を続けるつもりなら、法よりも人間を見ろ』
    とも言っている。これが本来の検察官・弁護士の姿と思った。現実世界でもこういう人に法曹界を担ってほしいと思う。

  • 男女の痴情のもつれによる殺人事件が発生。
    しかしこの事件の背景には、7年前の車と自転車の接触による小学生交通事故死の1件が絡んでいた。

    読み進めていくと中盤で騙されていたことに気付いてビックリ。被告人はそっちだったのか、と。
    だから検察側の証人尋問しかなかったんだね。
    事件の真相、復讐を誓っていた夫婦の覚悟がわかった時には思わず涙。

    好きな作家以外で、久々に「いいわぁ」と思えた作品だったな。文庫買おうか悩む。。。

全261件中 91 - 100件を表示

著者プロフィール

1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同作は白石和彌監督により、18年に役所広司主演で映画化された。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著作に『検事の信義』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』『チョウセンアサガオ咲く夏』など。近著は『教誨』。

「2023年 『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柚月裕子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×