- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797671742
感想・レビュー・書評
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検察という正義について。虎の尾を踏んでしまった2人の対談は面白い話題で興味はつきない。
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3月6日読了。「ヤメ検」元検察官で弁護士となり、詐欺事件で逮捕された異例の経歴を持つ田中氏と背任容疑で逮捕された元外交官佐藤氏が、「同じくさい飯を食った仲」で検事が掲げる正義とは?や日本の検事がいかにダメダメかを語り合う対談集。塀の中トークなどは興味深いが、うーん内容はいまいち深くない。まず『国家の罠』『反転』を読んでみるべきか?
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人間の本質って?優秀ってのは?国を動かすとは?、志とは?
勉強するとは?
いろんな種類の人間が世界を作っているよね。 -
前から気になっていた田中森一と佐藤優の共著。田中は元特捜検事で、その後弁護士に。暴力団などの裏社会の弁護も行う。そして石橋産業事件を巡る詐欺事件で逮捕。H21.10月現在服役中。
まず、国策捜査について触れられる。田中自体は、元検察官ということもあり、相当きわどいやり方でも弁護活動も行っていたこともあり、検察ににらまれたが故の逮捕なのだろう。その田中が「国策捜査もあるし、国策不捜査もある」と。国策捜査については、佐藤がこれまで述べたとおりだが、国策としてあえて捜査しないものが国策不捜査なのだという。
検察庁と外務省の組織についても書かれている。それぞれ組織の論理があることはもっともだが、外務省はやっぱり異様だ。検察には曲がりなりにも正義があるが、外務省にはそれがない。ただ、最近の検事達も基礎能力が低下しているとのこと。ちょっと不安だ。
そのほか拘置所暮らしについても書かれている。未決勾留ということもあり、基本的には服役囚ではない。しかし、厳しい規則の中で過ごさねばならない。
裏社会との関係についても語る。田中はもちろんだが、佐藤もロシアの裏社会とのつながりもあり。一般社会通念からすると、全くちがった裏社会認識がある。裏社会が正常に機能することにより、社会の秩序が保たれる面があるという。裏の社会は知らないので何とも言えないが、説得力はある。
試験の合格体験記も書かれている。ひたすら勉強なのだろうが、試験を受かってから伸びる奴は、基本的にそんなに必死に努力をしない、元々頭の良い奴なのだという。一生懸命頑張って、なんとか合格したような奴はその後ぱっとしない。
佐藤が仕事において重視したのは、基本的なことをしっかりやること。たとえばコピーして、一枚ミスでコピーし忘れということについて、芝居でも激怒するという。そういう基本的なことがうまくいかないと、他のこともうまくいかない。だから経験的に未熟が故の失敗とうについても、優しくアドバイスもするのだという。
大成するのややっぱり人並み外れた努力、意欲だろうか。並じゃない精神力が必要だと思う。 -
080712
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佐藤 優氏は、2007年から2008年にかけて、驚異的なペースで著書を出版した。豊かな教養と、外務省官僚としての現場経験・外国人との交際に基づく様々な意見は注目に値する。田中 森一氏は、東京地検特捜部に所属して数々の汚職事件などを担当した。その後弁護士へ転身。いわゆるヤメ検弁護士の1人。2008年4月8日のニュースでは、次のように報じている。「大阪地検特捜部は7日、元同地検特捜部検事の田中森一(もりかず)・元弁護士(64)=詐欺罪で実刑判決が確定し服役中=が、刑事事件の相談をめぐって9千万円をだまし取ったとされる詐欺容疑で、田中元弁護士を逮捕した。」 凄まじい組み合わせの共著書と言えるのではなかろうか。