- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800271105
作品紹介・あらすじ
太宰治、村上春樹、星野源…ネットで大反響の文体遊戯!100人の多彩な文体で綴るフタ、かやく、湯切り…
感想・レビュー・書評
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改修工事で長いこと閉館していた図書館が再開して嬉しくて嬉しくて館内をウロウロしていた時に目に留まった本。
嬉しいから目に留まった本は片っ端から借りた中の一冊。
だただひたすらカップ焼きそばの作り方について書いてある。
それぞれの作家さんの味がよく出ていて面白かったなぁ。 -
太宰治や村上春樹、ドストエフスキーまで、もし彼らが「カップ焼きそば」の作り方を書いたら…
それぞれの文豪たちの表現の特徴をうまく捉えて書かれていて、思わず「わかるー!」と女子高生よろしく声に出してしまいそうになる、そんな作品です。
文学って難しそうと思っている皆さんにも、手に取りやすく、読むって楽しいんだ!表現って自由なんだ!と気づかせてくれます。
おすすめです。
『「このかやくがいいね」と君が言ったから七月六日はカップ焼きそば記念日』 -
『好き』のスタートはいつだって物真似から始まる。
僕も学生時代、いくつのスターたちに憧れ、なりきってきただろう(笑)
お腹に当てた両手の平を見て
『なんじゃ、こりゃぁぁぁーっ!』の松田優作。
『寝たふりぃ~してる間にぃ~出ていってくれぇぇ~♪』で
シルクハットを華麗に客席に投げた
スーパースター、沢田研二(ジュリー)。
くわえタバコで肩をすくめながら
ルーズにギターを弾く
ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズ。
ボギーに憧れ親指で唇を撫でる仕草が決まってた
映画『勝手にしやがれ』のジャン=ポール・ベルモンド。
『怒るで、しかしぃ』『メガネ…メガネ』の口癖が
クラスで大流行した
浪花の天才漫才師・横山やすし。
単身アメリカに渡り、お尻をぷりっと打者に向けるトルネード投法で
メジャーリーグ相手に三振の山を築いた野茂英雄。
『スコーン、スコーン、コイケヤスコーン♪』
『スコーン、スコーン、コイケヤスコーン♪』
『カリッと サクッと おいしいスコーン♪』その強烈なインパクトと怒濤の勢いに
誰もがワケも分からず口ずさんでしまった(笑)
いまや伝説の湖池屋『スコーン』のCM。
などなど。
(最後はシャレです笑)
そして…
そんな『好き』から始まる行為は
ときにオリジナルを凌駕することもあるのである…。
ということで、この本。
誰もが知っている文豪や著名人、ミュージシャン、Instagram風、雑誌風、迷惑メール風など、100通りの文体で
カップ焼きそばの作り方が書かれている。
(てか、ほんまにカップ焼きそばの作り方しか書いてない笑)
昔から、『好きこそものの上手なれ』とはいうけれど、
そんな好きからくる物真似がここまで完コピだと、
もはや笑うしかないし(笑)、
これはもう、紛うことなき『愛』なのだ。
好きな作家や馴染みのある作家なら
確実に笑えるし、
知らない作家であっても、
(たとえ下らない内容であっても笑)
文体から興味が湧いて
なぜかその人の作品を読んでみたくなるから、
あ~ら不思議(笑)
個人的にツボだったのは、
初期のニヒルな村上春樹になりきった
『1973年のカップ焼きそば』、
めんどくさいことをまた言ってる(笑)
星野源的ニュアンスが笑える
『焼きそば恥だがカップ立つ』、
ウキウキ通りをペヤング通りに変えた歌詞のセンスに唸った(笑)
小沢建二の大ヒット曲のパロディ
『痛快ウキウキ焼きそば通り』、
80年代に青春を送ったチェリーボーイたちなら
誰もが一度は読んだであろう(笑)
雑誌『POPEYE』の文体を真似た
『カップ焼きそばは、日本発の世界的大発明なのだ!』、
読んでてなぜかドキドキした自分が恥ずかしい(笑)
官能小説家・宇能鴻一郎のパロディ
『食欲の悦び』、
アララギ君の一人語りが脳内で繰り広げられる(声は勿論、神谷浩史!)
西尾維新の『食物語』、
学生時代、男の子ならお世話になった、
あの「週間プレイボーイ」がよみがえる!(笑)
『カップ焼きそばクン(18)』、
懐かしい文体に不覚にもちょっと泣きそうになった (汗)
中島らもの
『カップ焼きそばよりもトリスください』、
かな~。
それにしても、下らない(笑)
しかし、ここまで様々な作家の文体や
創作者の醸し出す雰囲気を模倣できるということは
すべての作品を読みこみ、
文学や本という表現が好きじゃなきゃ到底できないこと。
(その労力たるや!)
それに僕は、下らないことに全力を懸ける大人がけっこう好きだ。
くだらないことに
一所懸命になれる心が好きだ。
カッコ悪いということは、実はカッコいいのである。
やっぱ、
『愛なんだよ、愛!』-
円軌道の外さん、こんばんは。初めまして。
先程はいいね!だけでなく親切にコメントまでありがとう御座いました。
こちらもご挨拶したく、お邪...円軌道の外さん、こんばんは。初めまして。
先程はいいね!だけでなく親切にコメントまでありがとう御座いました。
こちらもご挨拶したく、お邪魔させていただきます。
ブクログでは、読ませるレビューが多く、また人と出会い、さらに新しい本とも出会える場でもあり、すごく気に入っています。
それにみなさんいろいろな語り方をされていますよね。
円軌道の外さんのレビューも面白く読ませて頂いています。なので、いいね!しました。
本というのは、人の性格やバックボーンすら見せてしまうかもしれません。
小生からすると周りは個性豊かな人たちばかり。
円軌道の外さんも個性的に見受けられました。
この作品もとても面白そうに思います。
松岡正剛氏の千夜千冊で取り上げられていましたが、まるでレーモン・クノーの文体練習の実践編のようです。
文体によって人が出てくるのをこの本は教えてくれそうですよね。
まったりレビューしたためてゆくつもりです。
豆腐メンタルなのでたまにネガティブになったりポジティブになったりですが、いろいろに書き方ができるのではと僭越ながら実験的な試みもしてゆきたいと思っています。
よろしくお願いいたします。
それでわんこ!2018/01/23 -
読書猫さん、コメントありがとうございます!
今週は東京は久びさに大雪が降ってうちの町でも
25センチほど積りました。
僕は昼間は便...読書猫さん、コメントありがとうございます!
今週は東京は久びさに大雪が降ってうちの町でも
25センチほど積りました。
僕は昼間は便利屋の仕事をやっているのですが、
今週は雪かきの依頼や夜逃げの引っ越し仕事や遺体の出た部屋の掃除など、かなりバタバタと忙しくしておりました。
たくさんのポチを頂きながら、
お礼が遅くなりホンマすいませんでした!
読書猫さんの仰有る通りだと思います。
僕も『文体こそが人なり』と常々思っています!
過ごしてきた環境や今までの経験や人との触れあいの記憶が、
その人を作るし、
書く人それぞれの文体を作るのではないでしょうか。
ブクログは本当にいろんな人と交流ができるし、単純に楽しいですよね(笑)
なんと言っても自分の『好き』がカブる人たちばかりなので、
お互い共感もしやすいし、
やっぱ好きを語る人たちの文章を読むのは、嬉しくなります。
それに僕は『我以外みな師なり』と思っているので、人が書いたレビューを読んだり、考えかたを聞いたりするのは
すごく勉強になるんです。
あはは(笑)、いやぁ~、僕って個性的ですか?
自分では分からないし、そう見えてるならとても嬉しく思います(笑)
レビューなんて、人と違ってナンボだし、
逸脱しなきゃ、個性とは呼べないと思って生きてきたので、
表現者としては、迎合するのではなく、
常に『逸脱すること』を意識しながら今も文章を書いてます。
読書猫さんの文体も充分に個性的だし、
僕は好きですよ。
正直だし、血が通ってる文章だと思うし。
何より、レビューを見ただけで、
コレは読書猫さんが書いたものだって分かりますよね。
あはは(笑)、僕もすぐにレビュー書けなくなるし、
大丈夫ですよ。
落ち込んでいたとしても、自分に正直に書いた文章の方が
実は読む方も共感できるのです。
逆に読む人を意識し過ぎて
体裁を整えた文章は、心の深いところにはまったく響かないですし。
実験的な試みにも期待してます!(笑)
ではでは、これからもよろしくお願いします!
2018/01/28
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タイトルに惹かれてしまった
ううっ、読みたい!
読みたいけど、さすがに図書館には置いてない
定価で買うのは勿体無い
ということで今回もお世話になりましたメルカリ様様
最初から真面目に読む必要なし
バッグに入れておいて、駅や病院の待ち時間など隙間時間に好きな所を
ただし、吹き出してしまってお隣の人に怪しまれるかも
世界の村上春樹が「はじめに」と「あとがき」を書いているので、しようもない本の格がぐっと上がるかな
と言っても本物の村上春樹さんではないのでお間違えなく
私のお気に入りは、沢木耕太郎の「深夜焼きそば特急」
又吉直樹「火ップ焼きそ花」・・・
『週刊文春』「VERY」・・・
しょうもないけど、よくもここまで考えられる
ある意味すごいわ -
私はものすごく面白かった!
すごい笑った!
カップ焼きそばの作り方でしかないのに確かに書きそう!って思わせてくれるリアリティと、それぞれの文豪や雑誌やよく見かける文章が、すなわち文章が本当に好きなんだなと思わせてくれて幸せになれる。
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完全にジャケ買いしてしまった本作(笑)
著名な文豪(じゃないパターンもかなりあるけど)っぽく「カップ焼きそばの作り方を書く」という意欲作…?
ううーん、まあまあかなー…
まああれかな、この初速のみを楽しむ感じかな(笑)
200ページまで頑張って引き伸ばしてる感が凄まじく…ストーリーの一貫性を無視して尺稼ぎに走るリメイク版ドラゴンボールを見ているようでした。
村上春樹とか、町田康とか、上手く書くなーと笑えるところももちろんあるんですが…
間違ってソースをお湯よりも先行投入して、全体的に味薄くなっちゃったパターン…?
<印象に残った言葉>
・完璧な湯切りは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。(P17、村上春樹)
・しまったしまった島崎藤村。(P43、町田康)
・私はその官能的とも言える美質に感動を覚えながら、麺に接吻をした。そして唇を開き、一気に啜る。ズルズルと喉を通っていく快感で私は慄えた。確固たる生命力のいうものを感じ取ったのである。(P77、三島由紀夫)
<内容(「BOOK」データベースより)>
もしも村上春樹がカップ焼きそばの容器にある「作り方」を書いたら――
ツイッターで発信され、ネット上で大拡散されたあのネタが、太宰治、三島由紀夫、夏目漱石といった文豪から、
星野源、小沢健二らミュージシャンまで、100パターンの文体にパワーアップして書籍化されました。
読めば爆笑必至の文体模倣100連発。
さらにイラストは、手塚治虫をはじめとした有名漫画家の模倣を得意とするマンガ家・田中圭一氏の描き下ろしです! -
タイトルと表紙で面白そうな予感。
知ってる作家や人物には、それっぽい!雰囲気出てるー!と、にまにましながら楽しんだ。
元ネタというか、下敷きになった作品がわかると猶楽しめる。
1人だけ物申したい。
ホームズは紅茶の国の人だから、あの推理では甘い。ワトスン君、感心してる場合じゃないよ。 -
読んだことのない文豪たちが沢山登場し勉強不足を、痛感させられた。
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年末年始のテレビで大好きなのが、ものまね王座決定戦(フジテレビ系)とものまねグランプリ(日本テレビ系)だ。
ものまね番組は、大物芸能人自身が別の有名人の唄まねをする企画物からスタート。その中から、本職の歌よりものまね番組での出演がメインの芸能人が登場。そして、「ものまね芸人」という専門のジャンルが作り出された。
ものまねのレベルが上がってくると、ご本人が登場するドッキリ企画から一緒に歌い上げるという定番のシーンも生まれた。
ものまねをする方は、デフォルメで笑いを取りながらもその根底にあるのは相手への尊敬。
ものまねされる方は、自分自身でも気がつかなかった個性や特徴に驚き、喜んで「ご本人登場」となる。
ものまねされることで、人気が再燃した芸能人も数知れない。
この本では「ものまね」を、古今東西の文豪を相手に行っている。
しかも、「カップ焼きそばの作り方」というしばりをかけて。
本物が素晴らしいから、ものまねが輝く。
ものまねが面白いから、本物を手に取ってみようと思う。
そんな相乗効果が、この本にはある。 -
この本には「カップ焼きそばの作り方」についてが書かれている。それ以上でもそれ以下でもない。何ら実用性はないし、深い洞察があるわけでもない。
(はじめに)
本当にカップ焼きそばの作り方しか書かれていない(笑)
太宰治や夏目漱石、村上春樹などの文豪から池上彰、尾崎豊、デーブ・スペクターにヒカキン。更には週刊文春や国語の過去問、求人広告、まさかのInstagramまで。
元ネタを知らないとただのカップ焼きそばの作り方だが、知っていたら脳内で綺麗に再生されるほど素晴らしいカップ焼きそばの作り方になる。
全然嬉しくないけど本の最後には、それぞれのメーカーのカップ焼きそばの作り方がそのまま記載(笑)
大人が真面目にふざけた本でした。
よし、とりあえずお湯を沸かそう。
私の名前、打ち込みのメンドくささ半端ないので、
「本と珈琲」で結構です(次回がありましたら‥)
小学...
私の名前、打ち込みのメンドくささ半端ないので、
「本と珈琲」で結構です(次回がありましたら‥)
小学生への読み聞かせ、いいですね〜。
子どもの真っ直ぐな眼差しや目の輝きは、何ものにも
変え難いですね。
今後も、是非子どもたちに本の素晴らしさ、夢を
与えてくださるよう、期待いたします。
子ども達から「あの本面白かったー!」なんて言ってもらえた日には飛び上がる程元...
子ども達から「あの本面白かったー!」なんて言ってもらえた日には飛び上がる程元気がでますね。
子ども達が本と出会う小さなキッカケになれるようがんばります!