- Amazon.co.jp ・本 (490ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822249236
感想・レビュー・書評
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おもしろかったです!
ジム・コリンズさんの4作目の本で、前3作も全て読んだのですが、全部おもしろいです!
今回は調査対象の企業にサウスウエスト航空、IBM、マイクロソフト、インテル、アップル等日本人にもわかる企業が多いので具体的な事例もわかりやすいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
卓越したリーダーの特性を記述。着実に歩む確実性(一貫した二十マイル行進)とともに、予測できない事態に備え、自分の意志で偉大になること。死後も生き続けるビジョンを語れ。
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閲覧室 335.253||コリ||4
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最も大事な事は、抽象的でない、具体的な目標をたて、それを徹底的に実践すること。これに尽きる。
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ビジョナリー・カンパニーの第4弾。
10X企業が徹底して準備していることを考えると、なぜ他のところはできないのかが謎でもある。 -
『ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる』ジム・コリンズ モートン・ハンセン
(レビュアー:マーケター/デザイナー 酒井)
原発の諸事に象徴されるように、
「想定外」「失敗」というのは非常に怖いもので、確率としては低くても、
一度起こってしまえば取り返しのつかないインパクトを持っています。
私個人としてはもちろん、
ランチェスターとしても、失敗をして、お客様にご迷惑をおかけしてしまうことが残念ながらあります。
この「失敗を仕組みとしていかになくすか」ということをテーマにして、
ランチェスター書籍紹介チームはこれから4回に渡ってリスクマネジメントの本を集中的に読み、
ご紹介し、最終的には具体的な対策を考えていきます。
第1回目に取り上げるのは「ビジョナリー・カンパニー4」です。
このシリーズでは様々な切り口から「優れた企業」と「すごく優れた企業」の行動特性を比較し、
「すごく優れた企業」を目指すためのエッセンスを抽出していきます。
本書の焦点は「いかに不運を乗り越えて継続的な成長を遂げるか」というところにあります。
どんな企業でも幸運に恵まれたり不運に襲われたりすることがあります。
企業努力とは関係のない、コントロールできない要素が世の中にたくさんあります。
このコントロールできない幸運を最大限に活かし、不運を最小限の被害にとどめるには、「咄嗟の対応よりも普段からの備えがものを言う」というのが本書の主張です。
本書では冒険家の実例を多数引用しています。
例えば同時に南極の制覇を目指した2人の冒険家を引用します。
片方が予定よりも行程を大幅に遅延させた上にメンバー全員が帰路で亡くなってしまったのに対して、
片方はできる限りの準備をして、実際に冒険が始まってからは気候が良くても悪くても一定のペースを保ち、予定通りのスケジュールで制覇して全員生還した、という話です。
「できる限りの準備」には北極圏のエスキモーに弟子入りして生活の知恵を学んだり、イルカをなまで食べられるかを試したりといった極端な行動も含まれています。
このエピソードに象徴されるように、できる限りの準備をすることによって、また成長速度を一定に保つことによって、企業は不測の自体にも大きく左右されることなく前進を続けることができます。
例えば社内でインフルエンザが流行したとしても、あらかじめスケジュールにバッファを持ち、普段から外部パートナーと懇意にして意思疎通をスムーズにしておけば、納期に影響を与えることなく作業を進めることができる可能性が劇的に高まります。
企業としても、仮に日本国際がデフォルトして一時的に日本の景気が壊滅的になったとしても、十分な内部留保があればその間に優秀な人材を獲得したり、新しいサービスの開発を行ったりと、建設的な経済活動を続けることができます。
備えること。
余裕を持つこと。
無知や見過ごしを原因とする失敗をなくすように努めることは当然ですが、
不測の事態を原因とする失敗を最小限にとどめる体制を意識することも、非常に大切です。 -
やっぱりビジネス書はこのシリーズ。
2作目が一番好きでしたが、この最新作も素晴らしいです。
もはやビジネス書の枠を越えて哲学書のような気すらします。
本作では、不確実性の増す世の中で
企業が安定的に成長し続けるにはどうするかという観点が加わり
例に漏れずすごく勉強になりました。 -
「ビジョナリーカンパニー」第四弾。今回も前回までと同様、素晴らしい出来栄え。ビジネスシーンだけでなく、個人の生活においても参考になる教訓が得られる。
今回のテーマはUncertainty, Chaos, and Luck。不確実な外部環境の中でも業績を上げている企業について、その比較対象企業との違いを客観的なデータで分析、評価している。
東日本大震災に見舞われた日本。身近なケーススタディとしても参考になる考察、目から鱗が落ちるような発見があった。
数々のKey Wordsも心に留めておきたい。
狂信的規律、建設的パラノイア、20マイル行進、SMaCのレシピ、Return on Luck。
(SMaC stands for specific, methodical, and consistent) -
ジム・コリンズ著「ビジョナリーカンパニー④」日経BP(2012)
* 今回、勝者を10X(十倍)型企業と命名した。このような企業は、うまくやり過ごしたとか短に成功したという次元を超えているためである。
* (神話)大混乱する世界で成功するリーダーは大胆であり進んでリスクをとるビジョナリー。(意外な事実)調査対象になった10X企業のリーダーは未来を予測できるビジョナリーではない。何が有効なのか、なぜ有効なのか、を確認し実証的データに基づいて前に進む。比較対象リーダーよりもリスク志向ではなく、大胆でもなく、ビジョナリーでもなく、創造的でもない。より規律があり、より実証主義的であり、より妄想的なのである。
* (神話)変化する不確実で混沌とした世界で10Xリーダーが際立つのはイノベーションのおかげ。(意外な事実)驚いたことにイノベーションは成功の鍵ではない。確かにイノベーションはおこす。しかし、イノベーションが切り札になっているのではなく、それより重要なのは、イノベーションをスケールアップさせる能力、すなわち想像力と規律を融合させる能力である。
* (神話)脅威が押し寄せる世界ではスピードが大事。(意外な事実)環境が急変する世界意では素早い行動が求められるからどんなときでも即時即決という哲学を取り入れるが、10Xリーダーはいつアクセルを踏み、いつ踏んではならないのかを理解している。
* (神話)外部環境が根本的に変化したら自分自身も根本的に変化すべき。(意外な事実)外部環境が急変しても、10X企業は比較的対象企業ほど変化しない。劇的変化に見舞われて世界が揺れ動いたからといっても自分自身が劇的変化を遂げる必要はない。
* 10Xリーダーが違うのは、決断、行動に不可欠な実証的な基盤をしっかりと築いている点である。実証的な根拠に裏づけされた自信であれば、大胆に行動しつつリスクを抑制できる。
* 10Xリーダーの全員が単に成功するだけ以上の大きな大義を思い描いている。彼らの動機はカネではない。名誉でもない。権力でもない。世界を変えたり、社会に貢献したりすることが原動力になっている。
* 10Xリーダーは一貫した価値観、一貫した目標、一貫した評価基準、一貫した方法をはじめ、徹底した行動の一貫性を示す。長い時間を経ても行動がぶらないということだ。一貫性を保とうとするからこそ断固たる対応をする。
* 10X型成功を端的に浮き彫りにしているのは「銃撃に続いて大砲発射」手法である。飛躍的なイノベーションや天才的な予測能力ではない。
* 何をやるべきか、なにをやってはならないのか、について明示し、全社が一丸となって業務改善に取り組めるようにすることが大事である。サウスウェスト航空などは良い例である。 -
ビジョナリー・カンパニーシリーズの完結版。
調査ドメインを、ビジョナリー・カンパニー2飛躍の法則で書かれている内容に、「変化の激しい外部環境でも飛躍する企業があるのはなぜか」という視点を取り入れている。
まとめは別途。