コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった 増補改訂版

  • 日経BP
3.84
  • (55)
  • (83)
  • (64)
  • (10)
  • (2)
本棚登録 : 1795
感想 : 100
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (452ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822289935

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • コンテナがシームレスに運ばれること、規格化に伴い大量に輸送できることで、世界的なサプライチェーンを可能にしたんだね。

  • コンテナが普及していく過程と影響の一端を知ることが出来て勉強になった。

    トラック運送会社、鉄道会社や船会社などを巻き込んだコンテナの導入・規格化は世界の物流を効率化させ、結果的にグローバル化を推し進めた。

    港での荷揚荷卸をはじめとした物流費用が低下したことで、企業にとっては生産地と消費地の距離という制約から自由になり、労務費の低い場所でモノを製造することがトータルコストを押し下げることとなった。

  • 第1章 最初の航海
    第2章 埠頭
    第3章 トラック野郎
    第4章 システム
    第5章 ニューヨーク対ニュージャージー
    第6章 労働組合
    第7章 規格
    第8章 飛躍
    第9章 ベトナム
    第10章 港湾
    第11章 浮沈
    第12章 巨大化
    第13章 荷主
    第14章 ジャストインタイム
    第15章 付加価値
    解説 激化するコンテナターミナルへの投資競争 森川健(野村総研上級コンサルタント)第1章 最初の航海
    第2章 埠頭
    第3章 トラック野郎
    第4章 システム
    第5章 ニューヨーク対ニュージャージー
    第6章 労働組合
    第7章 規格
    第8章 飛躍
    第9章 ベトナム
    第10章 港湾
    第11章 浮沈
    第12章 巨大化
    第13章 荷主
    第14章 ジャストインタイム
    第15章 付加価値
    解説 激化するコンテナターミナルへの投資競争 森川健(野村総研上級コンサルタント)

  • 読了。コンテナの導入によるグローバルなサプライチェーン革命の話は刺激的だ。かつて在来船が主流の時代は輸送効率、荷役効率が悪く、企業の生産拠点も港の近くに設置せざるを得なかった。コンテナの導入により、生産に必要な部材の調達が低コストかつ計画的に行うことができるようになり、生産拠点は港から離れた、土地や税金が安い場所へと移ることも可能となった。在来船の頃は航海中のコストよりも、埠頭に到着している間に発生する荷役等のコストの方が全体の大半を占めたそうだ。コンテナ化によって荷役のスピードは格段に上がり、品質も担保され盗難の恐れもなくなった。そして大幅なコスト削減が実現した。当然ながらコンテナ導入時には沖仲仕や労働組合の猛反発があったそうだが、時代の流れには逆らうことができない。コンテナ化によって誰も想像できなかったレベルでの港湾の合理化が進み、かつて沖仲仕、港湾労働者で溢れていた港から人々が去り、今では最新鋭の設備とコンピュータシステムによる荷役作業が主流となってきている。

  • コンテナ内の点検はむずい
    →麻薬とか爆弾とか移民とか運べちゃう

    1.輸送技術の進化

    2.イノベーションの重要性

    今日重要なのは
    →イノベーションに、よって資本や労働者をどれほど効率的に使い、より多くのものやサービスを生み出せるか」
    →イノベーションは最終的に最も適した用途に応用されるにしても、初期段階ではうまく適用できないことが多い
    →→新技術は最初金にならない

    発明の経済効果を生み出すもの
    →発明そのものではなく、それを実用化するイノベーション
    →組織や制度の変革
    →→エジソンが電球を発明して20年後でも一般家庭での普及率は3%だった

    ■埠頭
    サンフランシスコ、モントリーオール、ハンブルク、ロンドン、リオデジャネイロ、ブエノスアイレス

    一航海にかかる総費用の半分は沖仲仕への賃金だった
    →人力だからダメ

  • アメリカ牛を日本ですき焼きにするのも
    仏デザイナーがベトナムで服を縫製させるのも
    トヨタのjust in time方式も
    日本家電がアメリカを席巻したのも
    コンテナのおかげ。

    こんな話知らなかった、面白かったー!

  • コンテナの発展について

  • コンテナにまつわる物語。良書。
    港湾における労使紛争。起業家マクリーンによるコンテナによる物流改革。改革に対する反対勢力との攻防。コンテナリゼーションによる運輸業界の変遷。
    歴史は参加者の想定を超えて動いていく。

  • イノベーションの物語なのに、輝かしい閃きではない事にフォーカスしていたのがイイ。

    誰も革命的なことの最中にいることすら理解せず、コンテナの革命は一歩ずつ進んだのが良く分かる。
    トラックと鉄道と船をひと繋ぎにすることで、今の世界の流通システムが成り立っている。大袈裟に言うと、それが資本主義の根幹なんだと理解できる。

    数々の課題を統一していく過程が良い。
    大きさの規格、連結金具の開発、ライバルである鉄道会社の取り込み、港湾の荷揚げシステム、大量のコンテナBOXや船舶のリースシステム、トラックやトラーラーのボックス化。
    それ以上に多様化し対立化する、ギャングや政治家の対処や、労働組合やライバル会社などへの折衝、資金調達から新しい企業買収方法など、まさに多岐へ話題が散りばめられていて、ページを捲る手が止まらなかった。

    コンテナそのものは統一規格化されても、まだまだ効率化の余地があって、AI港湾への進化、パナマ運河やマラッカ海峡の幅問題をクリアーする大型輸送の実現と港湾の革新などが進むのだろうと思った。

    まさに、「ロジスティックを制する」ことが、今後も世界経済を制するんだと深く感じた時間になりました!

  • バラ積み混載中心だった運送が、コンテナの導入でどう変わったのか、手に汗握る産業発展の歴史
    252ページまで読んだ

全100件中 21 - 30件を表示

マルク・レビンソンの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×