ぐりとぐらのかいすいよく (こどものとも傑作集―ぐりとぐらの絵本)
- 福音館書店 (1977年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834005288
感想・レビュー・書評
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浜辺で遊ぶぐりとぐらの前に、大きな瓶の手紙が届きました! 「しんじゅとうだい」で待っていたのは「うみぼうず」! 人間にしか見えないけれど、ぐりとぐらのいる場所にピンポイントで瓶の手紙を届けられたり、泳ぎがすごく上手かったり(教えるのも「たろうめいじん」並み!)、灯台に真珠の灯りを灯したりするからには、優しくて強い、海の精なのでしょうね。
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「ぐりとぐら」シリーズの3冊目。
シリーズの他の作品と同様に、子どもが生まれる前に先走って買ってきて、読んでやれるようになったのはほぼ5年後でした。
ところで、この「かいすいよく」はシリーズ中で異色の一冊であるように思えます。「このよでいちばんすきなのは おりょうりすること たべること」のぐりとぐらなのに、料理のシーンも食事のシーンも出てきません!
その代わり、うみぼうずからの手紙が入っていたビンがなかなか高級なお酒が入っていそうで豪華です。
もう一つ、異色なのは、お話全体の雰囲気が「おもしろい」「おいしそう」「楽しそう」より、ちょっと「ロマンティック」に寄っていること。
ぐりとぐらやうみぼうずの水着のデザインがとってもクラシック(「グレコ型」って言うらしいです)なのも、冒険のきっかけがビンに入って流れ着いた手紙だったのも、手書きの地図がいかにも「手書きの地図」って感じにラフなのも、目的地が「しんじゅとうだい」なのも、しんじゅが入ってしまったあなに体の小さなぐりとぐらが入り込んで回収してくるのも、うみぼうずの仕事がしんじゅのランプを磨くことなのも、わずか10畳ほどの「しんじゅとうだい」に、手紙を入れる用のビンが備蓄されている様子も、そして特にラストのページなんかは、どれもこれも保育園児の手にはちょっと余る、どちらかというと親にアピールしそうな甘美さじゃありませんか。
ちょうど子供が水泳教室に通い始めの頃だったので、うみぼうずの掛け声にあわせるだけで、くらげ・およぎやバタフライ、そしているか・ジャンプまでできるようになってしまううみぼうずコーチの有能さとぐりとぐらののみこみのよさに嫉妬したものです(絵本に嫉妬するなんて馬鹿みたいですけれど)。
あと、浮き輪に乗って沖に出ていくような展開を万一子供が信じ込んで、水辺で危ないことをしたらどうしようなんて益体もないことを心配したものです(我ながら心配性だと思います)。
どちらかと言えば読んでやる側中心の思い出になっているのは、読んでもらうほうにイマイチアピールしなかったからでしょうか。ファインディング・ニモやファインディング・ドリーを見、水族館に通い、魚の図鑑を抱え、さかなクンのトークを聞いて育つと、海は砂浜で遊んだり、浮き輪で海水浴をしたりしに行くところではなく、観察しに行ったり、狩りに行ったりするところだと思っている節があります。そもそも一度も行ったことのない「かいすいよく」にピンときていないようですから…。
遠く沖に踊る真珠色の光を思い浮かべながら、一人でのんびり読むことにします。 -
この絵本を読んでいた小さい頃、うみぼうずのしんじゅ・とうだいにすごく憧れていて、海に行って作りたいと夢想してました。
瓶の中の手紙と地図も子どもの頃、私にとってすごくわくわくさせられる要素で、よく川に手紙をいれた小瓶を流す遊びをしてたように思います。
ぐりとぐらが原点だったのでしょうか?(笑)
うみぼうずが2匹をひっぱって泳ぐシーンが好きです。 -
我が家にあるこの絵本は、実は私が読んでいたもの。物持ちの良い実家に保管されていました。ちょっと冒険ぽくて子供のころ好きだった記憶があります。娘(3歳)も現在お気に入り。
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ぐりとぐらのシリーズ。海から流れてきた手紙と地図を見て冒険に、こういう内容は子供が食い付きます。ただ出てきたうみぼうずが、予想と違ったみたいで、(大人から見ても違和感あり(笑))うみぼうずってこんなんじゃないよね?という反応。お礼に泳ぎ方のレクチャーがあったり、なんか不思議な感覚ですが面白いストーリーです。
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自分以外のヒトが出てきたのがショックで
激しく動揺した想い出。 -
2020.08.02