魔女の宅急便 〈その6〉それぞれの旅立ち (福音館創作童話シリーズ)

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  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834024661

感想・レビュー・書評

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  • 5巻から15年の月日が経ち、キキは35歳。とんぼさんと結婚し、双子にも恵まれます。双子(女の子のニニと男の子のトト)はもう11歳。物語はこの双子が13歳になるまで(魔女になるか決めなければならない年齢)の、二人の心の葛藤とキキの母としての思いが描かれていきます。そこへこれまで登場してきた人物…ヤアくんとノノちゃん(結婚)ケケ(31歳)、ヨモギさん、ジジとヌヌと子猫たち、ママ先生…が絡み合って嬉しい気持ちになりました。魔女になれるのは伝統的に女の子。なのにニニは天邪鬼でふわふわ、むしろトトが魔女になりたがり悔しい思いを強いられます。そんな二人にキキの悩みは増える一方。どうしてもトトの気持ちにそって読んでしまいますが、最後にニニもしっかり何かを乗り越えるので、色々な人の気持ちを考えながら読みました。今までの集大成という感じで一緒に大人になった人が嬉しく読めるお話でばかりです。双子についた猫ブブとベベ、ニニの自転車こぎ飛び、トトのほうき楽器、発想がとても面白かったです。第1巻の出版から24年、キキもほとんど同じだけの年月を過ごし大人になりました。今までジブリの印象しかなかった物語がとても深く広がっていきました。ぜひ子どもたちに読んでほしいシリーズです。

  • 魔女の宅急便第6巻

    ジブリ、魔女の宅急便が大好きで、原作も買おう!と思いながらなかなか購入できなかった。
    大人買いして一気に読んでしまったけど、ジブリとはまた少し違った、原作ならではキキの世界はとてもファンタジックで可愛かった。

    角野さんが書いているHPでは、キキとジジの交換日記も公開されていて、それがまたかわいらしい。
    もっとキキの世界に入り込みたい、またゆっくり読み返そう。

  • 魔女の宅急便の魚パイがたべたい♪ちなみに魔女の宅急便の原作 角野 栄子作なんですが、キキは髪が長いし、最後にはおかあさんになるんですよ。もちろん相手は・・・!? by あそら

  • 結婚して母親になったその後、といえば、当然子供達の話。
    主人公は誰? という状態にはなっていましたが
    今までの人達が、そこかしこに登場していました。

    当然女の子が産まれると思っていた所に、男女の双子。
    しかも性格は正反対で、魔女になりたいと思うのは男の子。
    なろうかどうしようかと思うのは女の子。
    母親はやきもきするし、娘は特別な自分になろうかどうかとうろうろしてるし
    息子はなれないかと悪あがき中。

    どうみても(?)娘のやりたい放題に目が行きます。
    どこが弟の事を思っているのか、という感じがしますが
    そういう文章が出てくる、という事は、思っている…んですよね?
    とはいえ、背中を蹴られた状態とはいえ、やる事はやれました。
    こうやって大人になっていくんだな~というのは
    ものすごく感じられます。

  • 綺麗ごとだけでなく、気持ちの中の暗い部分まで丁寧に表現する角野さんの文書が大好き。そんな部分に共感したり、頑張ろうってなるから。
    魔女の宅急便シリーズでも最高の巻!

  • シリーズ6冊目で、ついに完結。第一巻から15年だそう。キキは、とんほさんと結婚し、双子の母になった。そして、子ども達が13歳になり、旅立って行く。シリーズ全て読んだのだけれど、忘れているので、もう一度よみかえそうと思った。

  • Title in English:Kiki's DELIVERY SERVICE6.
    前巻から15年が経って、キキも双子の母親です。
    双子のお姉ちゃんのニニは、明るく可愛いけどいい加減。
    弟のトトは無口だけど気配りの出来るしっかり者。

    私はトトにもキキの魔法を受け継いで、
    ニニを助け合い一緒に大空を飛んで欲しかったです。
    トトの負けん気と勇気に、これからも頑張ってと応援したくなります。
    ミミさんは登場しなかったけど、ケケはトトとの手紙の遣り取りで再登場。
    最後迄トトとの文通で終わりました。ちょっと位出て欲しかった。

    あんなにやんちゃだったヤア君と、しっかり者のノノちゃんが晴れて結婚!
    オレ君は誰と家庭を築くでしょう。

    キキ、髪を後に縛ってるけど
    今迄通りそのまま降ろしたままの方が似合うのに勿体無い。

    ニニ、旅経った後は無事にあのダサい飛行が直ります様に。

    一番の感動は、ヨモギさんとの再会で私も思わず涙ぐみました。
    全巻通じてこんなにも楽しく、ワクワクしながら読んだ本は久しぶりです!
    読んで良かったです!

  •  何故キキの子供は双子なの?と思ったけれど、読んでみて納得。性格の違う二人の出会いや旅立ちが描かれます。
     遠慮がちなトトも、一見わがままなニニもそれなりの悩みや夢があって。キキとは違うそれぞれの人生。
     5巻では二十歳の主人公にちょっと違和感もありましたが、この巻はキキの子供たち二人を軸にして、子供の成長を描く児童書のポジションに戻ったと言えます。受け継がれて行く魔女の伝統が、母と子の間に繰り返される。でも、魔女になれぬ男の子の存在が、伝統とは違った道を歩んで行く。それぞれの旅立ち。
     キキの母親としての葛藤もうなずけます。

     シリーズは終わりとなりましたが、キキたちの住むコリコの街の風景が心に残ります。

  • キキがお母さんだなんて、不思議な気分!
    ニニの生意気っぷりが鼻につくけど、
    キキと似てるところがいっぱいあるんだものね。
    私もいつか子供ができたら、キキみたいな気持ちになるのかなぁ。
    シリーズ通してキキの少女から大人への変化を見れて、なんだか感動。

  • キキとトンボさんが結婚し、双子の子供たちも大きくなっていた。
    魔女になるかどうか子供に決断をしてほしくて、落ち着かないキキと、子育てが思い通りにいかない自分とを少し重ねる。
    キキの方は巣立ちを迎えて終わり。
    自分の中でも何か気が済んだのか、腕を広げて寝ている(悩みない証らしい)様子。

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著者プロフィール

1935(昭和10)年、東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、出版社に勤務する。25歳の時からブラジルに2年間滞在し、その体験をもとにしたノンフィクション『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビュー。著書に『ズボン船長さんの話』『小さなおばけ』シリーズ、『魔女の宅急便』『ぼくびょうきじゃないよ』『おだんごスープ』『ラストラン』など数多くの絵本・児童文学作品がある。産経児童出版文化賞大賞、路傍の石文学賞、旺文社児童文学賞、野間児童文学賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など受賞作品多数。

「2017年 『いろはにほほほ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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