魔女の宅急便 〈その6〉それぞれの旅立ち (福音館創作童話シリーズ)

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  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834024661

感想・レビュー・書評

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  • これで、全巻通読したわけだが、最終巻に向けての盛り上げかたといったら、神業としか言いようのないほどのものだった。
    アニメはアニメ。本書とは、全く別物である。
    角野栄子のもつ日本語の魅力を存分に味わった。
    不思議な幻想的な世界観のなかに、ある一定のリアリズムを常にはらんでいる。そんな、文字によって精緻に形作られた世界を彷徨う。
    そんな、ひととき。
    いまの多忙を極める現代社会にとって、もっとも必要とされる時間ではないだろうか。

  • 読み終わって、ジブリがアニメを制作すると決まったとき、この結末までの構想みたいなものを聞いてから作ったのか?それとも、あくまでもそのとき出ている巻までのお話であれを作ったのかなぁ?…なんてことを聞きたくなった。
    それくらい、アニメの内容に最終巻までの匂いが濃厚なんだよね。
    とはいえ、児童文学であることを考えると物語の結末として収束していく方向は作家が変わっても同じ方向になるのかもしれないな、とも思ったんだけど、原作はアニメほどのドキドキワクワク感は薄いです。
    もっと生活に密着した感触というか、少女文学!って感じが濃厚でした。

  • 旅立つ側と旅立ちを見送る側はいつも反対で同じ。
    いつか解らないことが解る時が来る。
    解ってたことが解らなくなる時が来る。
    そういうことを繰り返して、人は生きていくんだ。

    「ああ、わたしは、やっぱりいくんだわ」

  • 「ねえ、トト、人の一生は、空の星から見たら、火のなかで、しゅんと消える水の粒のように、ちっちゃいものよね。でもね、水の粒はあったのだし、消えても空気の中にいるのよ」

    物語が始まっただけで嬉しくて胸がいっぱいで、泣けてしまう物語も早々ないと思うのだけれど、、
    魔女の宅急便は、早々ないうちの1作品。
    本当に、大好き!大好きだった!!

    そのステキな作品もいよいよ最終巻。
    キキとは物凄く年齢の離れていた感覚だったのに、いつの間にか近くに!
    いや、追い越されたかな。
    それでも全く違和感なく、キキの気持ちに寄り添えて、物語を読み進めることができた。


    ニニも、トトも生意気!とは思いながらも、どこか愛おしくて憎めない存在。
    二人がどんな道を選ぶのか、
    ずっとみていたい気持ちもあるけれど、
    きっと、大丈夫だ、まっすぐな道を進んでいくんだろうなぁ、と安心できる。

    どのエピソードも愛らしくて、真正直で、素直に読むことができた。
    また最初から全部読み直したい。
    本当に、素晴らしいシリーズだった。

    【7/28読了・初読・市立図書館】

  • 可能性って楽しみ、わくわくするよね。
    トト君とニニちゃんはどんな大人になっていくんだろう。

  • 山口などを舞台とした作品です。

  • トトくんは大変やなぁ。だけど本当に強くなれそうやなー
    やさしい気持ちになれる物語。

  • キキも母親になり、双子の子どもがいます。今日は、ノノちゃんの結婚式。キキの子どもの女の子ニ二は魔女になるのか悩み、男の子のトトは魔女になりたいのになれない。そんな二人これからどうなるのでしょう。ノノちゃんが結婚。もうそんな年に。。。自分が一気に老けた気がする。「悪いことばっかり先々想像して、しばりつける親のやりかたって、自分の安心のためじゃないの」というセリフ。ドキッ。私の事言われているのかと思いました。はい、気をつけます。この前、私の所でも「もちつ、もたれつ」ありました。ありがたい事です。まだ、そういう世界が残っているというのは良いですね。

  • ついに完結。最終巻ではキキがお母さんに!そしてメインは子どもの双子ちゃん。 キキが普通のお母さんになっちゃってたのが残念。もう少しトンボさんとの話が読みたかったな〜。でも双子ちゃんの話で続編作るなら読みたいかも♪ そういえばジジも健在でしたが歳はキキと同じなんだよね…?化け猫か!?……いや、魔女猫か(笑)

  • 魔女のキキとトンボが結婚し、男の子と女の子の双子が生まれて十一年。
    女の子のニニは生意気でお転婆、魔女になるのかならないのかキキをやきもきさせている。男の子のトトは物静かだけれど頑固な一面もあり、ニニと同じ血を引いているのに性別が違うだけで魔女にはなれないのかというわだかまりを抱えている。
    双子がそれぞれの道を見出し旅立つまでの一家のどたばたを、おなじみの仲間たち(それぞれ年をとった)と一緒にあたたかくやさしく描いている。

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著者プロフィール

1935(昭和10)年、東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、出版社に勤務する。25歳の時からブラジルに2年間滞在し、その体験をもとにしたノンフィクション『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビュー。著書に『ズボン船長さんの話』『小さなおばけ』シリーズ、『魔女の宅急便』『ぼくびょうきじゃないよ』『おだんごスープ』『ラストラン』など数多くの絵本・児童文学作品がある。産経児童出版文化賞大賞、路傍の石文学賞、旺文社児童文学賞、野間児童文学賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など受賞作品多数。

「2017年 『いろはにほほほ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

角野栄子の作品

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